「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である

「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である by 名越康文

名越康文(なこしやすふみ)

1960年、奈良県生まれ。
精神科医。
相愛大学、高野山大学客員教授。

専門は思春期精神医学、精神療法。
近畿大学医学部卒業後、大阪府立中宮病院(現:大阪府立精神医療センター)にて、精神科救急病棟の設立、責任者を経て、1999年に同院を退職。
引き続き臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオでコメンテーター、映画評論、漫画分析など様々な分野で活躍中…

他人の言葉や常識に振り回されず、
納得のいく人生を送るために必要な新時代のライフスタイルの提案!

日ごろの人間関係からいったん手を離し、
静かで落ち着いた、
ひとりぼっちの時間を過ごす。

たったそれだけのことで、
何ともいえないような虚しさが、
ふっと楽になる…

目次

第1講 あなたは群れの中で生きている
第2講 本当の自分の見つけ方
第3講 自分の心に打ち勝つ
第4講 身体に秘められた知恵と出会う
第5講 人生を変える習慣の力
第6講 もう一度、人と出会う

「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である

「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である

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MEMO

「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である

◆SNSの時代、人は「つながること」に疲れ、
心の奥底にある孤独感を癒やすことができない…

◆「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず

「和する」とは、自分の芯を揺らせることなく、
相手を思いやり、力を貸すこと。
「同じて」とは、他人に同調し、振り回されている。

◆人は「変わる」ことを嫌う。
人間は、変化を恐れる生き物である。

◆夜は余計なことをせず、早く眠る

◆習慣を変えるには、とにかく「」が勝負!

◆なぜ本気になれないのか?

それは、本音のところで「できるだけラクをして変わりたい」と思っているから…

◆人生を変えるには2週間、それまでと違う1日を送ればいい…

◆何事も習慣化するには、
少なくとも100日ぐらいは続ける必要がある…

◆なぜ「毎日」やることが大切なのか?

それは、人間の身体にはホメオスタシスがあるから。
簡単に言えば、「今の状態」を維持しようとするから

◆「心には毎日が効く

「1周間に1回、2時間やる」人よりも、
「1日5分を毎日やる」ほうが効果的…

◆ほんのわずかな違いが、大きな、そして本質的な違いをもたらす…

◆AIの時代においては、生身の身体に備わった「感覚」の力が問われる…

◆人生には、論理や知識、経験では太刀打ちできないことが起きる…
運、勘、流れといったものが人生の3割ぐらいを占める。

◆瞑想は本気でやらなければ効果はない…

◆瞑想とは、群れから離れ、ひとりぼっちで自分の内側と向き合う時間…

◆瞑想とは「本当の知恵」に出会うためにある…
「本当の知恵は」自分の内側にある。

◆農業にたとえるなら、
「心」は作物であり、「身体」はそれを育てる土壌である…

◆怒りを無理に抑え込むという発想をやめる。
怒りのエネルギーが小さいうちに「さっ」と払ってしまう…

◆人生は時刻表どおりの電車に乗るのではなく、
自分でハンドルを握って車を運転するようなもの…

◆人生は短くなどない。与えられた時間の大半を、無駄遣いしているに過ぎない…

◆他人の行動を変えるよりも自分の行動を改める…

◆私たちは決して「他人を変える」ことはできない…

◆「読書百遍義自ずから見る
文意の通じないところのある書物も、百遍も繰り返して熟読すれば自然に明らかになる

◆なるべくモノを持たず、
移動し続けることによって、
心を軽く、新鮮に保つことができる

◆群れの外側に立つと、
群れの内側の世界観の歪みがよく見える

◆群れから得られる幸福感は、
どこまでいっても、他人との比較でしかない…

◆年収と幸福度は約900万円までは、
収入に比例して増えるが、それを超えると比例しなくなる。

◆群れの中で自己実現を求めている限り、
「時を忘れて没頭」することができない…

◆「才能の芽」を育てる秘訣とは…
「集中」すること!

◆群れの中での自己実現はほどほどにして、
群れの外に目を向ける…

◆群れの中での自己実現だけでは、
人は虚(むな)しさから逃れることはできない。
虚しさを埋めてくれるカギは、群れの外側にしかない。

◆人生の活力は群れの外で充電する

群れの内側で失われた人生の活力は、
群れの外で充電する。

これは自分の人生を充実したものにしていくためには、
鉄則と言っていいほど、大切な原則である。

会社で傷ついたら、会社の外で、
家族で傷ついたら、家族の外で傷を癒やすこと。

職場や家族の人間関係に少し疲れたときには、
軽い山歩きや、あるいは季節の折々に花が咲く公園にでも出かけてみる。

普段自分が過ごしている「場」や「空気」から離れないと、
群れの疲れは癒やすことはできない。

◆ソロタイムのときは「目的意識」を捨てる

1週間のうち、ほんの数時間でもいいから、
「ひとりで過ごす時間」を確保する。

散歩に行くなり、喫茶店でゆっくりと読書するなり、
ひとりぼっちの時間を満喫する。

ソロタイムを満喫するにあたって、
重要なポイントがある。

それは、「目的意識」をできる限り、捨てること。

私たちの行動のほとんどには、
何らかの目的意識がある。

たとえば「歩く」という行動ひとつとっても、
そこには何らかの目的がある。

「健康のために歩く」
「ダイエットのために歩く」

そうした目的意識を捨てないと、
ソロタイムを本当の意味で満喫することはできない。

なぜなら、「◯◯のため」という目的意識は
ほとんどの場合、「群れからの要求」に応えているからである。

散歩をするのであれば、
目的意識を捨て、
ただ「歩く」ことだけに集中する。

そうすることで、なんでもない散歩が、
群れからあなたの心を切り離す。

◆他人のための人生から卒業する

世の中には無意識のうちに、
人生のほとんどの時間を、
身近な対人関係を維持するために費やしてしまっている人がいる。

自分の予定を確認してみてほしい。

ほとんどは、あなたが心からやりたいことではなく、
他人の期待に応えるための予定であることに
気づくはずである。

決まった時間に起き、
決まった時間に会社に行く。

約束した相手と昼食をとり、また仕事に戻る。

仕事が終わると、友人との待ち合わせに走る…

群れの中で常に他人の要求に応え続ける日本人の生き方は、
まるで時刻表通りにきちっと運行する電車のようである。

私たちの予定表のほとんどが
「他人のための時間」で占められている。

他人の期待に応えようとしがちな日本人には、
ひとりぼっちで過ごすソロタイムが、
「生存戦略」として必要である。

◆日本人は過剰適応に陥りやすい

会社や家族、友人や恋人との人間関係は、
群れの中での居場所を確かなものにするために大切なことである。

しかし、群れの中での居場所を確かなものにするために、
自分の身体や心を消耗させてしまっては本末転倒である。

私たちは群れから求められた役割や、
他人があなたに抱く期待のすべてに応えることは不可能である。

自分の心や身体の健康を損なってしまうほど
群れの役割や期待に応えようとする心理的傾向を
「過剰適用」と呼ぶ。

実際、世の中には、
「他人の要求に応えること」を、
何よりも増して優先させて生きる人がたくさんいる。

好きになった異性に尽くしすぎて疲弊する人、
親の期待を裏切らないことだけを考えて、
机に向かい続ける子どもたち…。

これらの人々は、
群れから寄せられた期待のすべてに応えようとしたばかりに、
過剰適応に陥ってしまった例である。

過剰適応に陥っている人は往々にして、
自分がどれほど病的に群れからの期待に応えようとしているかに、
気づくことができない。

ブラック企業で過労死直前まで働かされている人の多くは、
自分がどれほど過酷な環境に置かれているかということに、
なかなか気づくことができない。

あなたが費やす労力が、あなたの心や身体を壊すレベルに
達しようとしているのであれば、
躊躇せずに「逃げる」ことを選んでほしい。

「人間というのは本来、どう生きたってかまわない」というのが、
人生の大原則である。

もし、誰かの期待に応えられなかったとしても、
あなたは生きていていい。

そのことを、自分自身に言い聞かせておく。

◆孤独感から解放されるには?

「ひとりぼっちで過ごす」ことに寂しさや孤独感を覚えるとすれば、
それは結局あなたが、今、所属している群れ(会社や家族、友人)
を失うことに、強い不安と恐怖を覚えているからである。

私たちは、物やお金を失うことよりも、
所属を失うことを強く恐れる。

それは要するに「群れへの依存心」にある。

群れへの依存心を捨てて、
ひとりぼっちの時間を過ごす。

それができて初めて、
人間関係のストレスから解放された、
明るく、さわやかな状態が訪れる。

群れから離れ、ひとりになる(Be Alone)ことによって、
辛く、寂しさに満ちた孤独感(Loneliness)から、解放される。

◆私たちの行動は「群れ」から影響を受けている

私たちの行動の多くは、
あなたが所属する群れの価値観や習慣によって、
無意識のうちに大きな影響を受けている。

女性が女性らしい服装をするのも、
男性が強くあろうとするのも、
あなたが所属する群れの習慣に従ったものである。

日常の何でもない行動は、
個人の自由な意志というよりは、
群れのルールに従って行われている。

人間は生きている限り、
群れからの影響を受け続ける。

ひとりぼっちのソロタイムを過ごすことによって、
「群れの中で生きる自分」の姿を、
客観的に見つめ直すことができる。

自分を取り巻く「群れ」が自分にどんな影響を及ぼしているか、
自分の人生をどの程度縛っているのか。

それを知ることによって、
胸の奥の虚しさの正体がだんだんと明らかになる。

◆ストレスは「心の中の他人」によってもたらされる

対人関係のストレスの多くは、
実は、現実の相手というよりは、
「心の中の他人」によってもたらされている。

私たちはいつも、無意識のうちに、
他人がどう思うか、
他人からどういうリアクションが返ってくるのかということに、
心を砕いている。

そこにあるのは、現実のコミュニケーションというよりは、
心に棲みついた「心の中の他人」との会話である。

不安も怒りも、すべては実際の人間関係というよりは、
心の中の他人との会話によって生じた感情である。

ではなぜ、心の中の他人の声に影響を受けるのか。

それはあなたが、「群れ」の一員として、
日々を過ごしているからである。

会社でも、家族でも、社会でも、
人間が集まるとそこには「群れ」が生まれる。

群れの中で過ごしているうちに、
心の中には、家族からの期待、仕事の責任、
社会の常識など、さまざまな「声」が聞こえてくる。

こうした心の中の他人の声は、
私たちに「こうあるべき」「こうすべき」
「こうやってはいけない」
といったプレッシャーをかける。

群れの中で過ごすとき、
こうした「心の中の他人の声」から
自由になることはできない。

心の中の他人を追い払い、自分自身に向き合う
「ひとりぼっちの時間」を過ごす。

そうすることによって、
日ごろのさまざまなプレッシャーから解放され、
自分自身に向き合うことができる。

◆ひとりぼっちの時間を持つ

日常の中で、ふと、胸にぽっかりと穴が空いたような
虚しさを感じてしまうことがある。

そういう人は、仕事や家族、友人といった人間関係によって、
知らず知らずのうちに、疲弊している可能性がある。

そういう人には、
「ひとりぼっちの時間=ソロタイム」を過ごすことを勧める。

日ごろの人間関係からいったん手を離し、
静かで落ち着いた、ひとりぼっちの時間を過ごす。

たったそれだけのことで、
胸の奥の虚しさが消える。

◆現代人を疲弊させているものは何か?

社会が豊かで安全になればなるほど、
私たちは、社会や、周囲の人々との関係性を大切にするようになる。

現代に生きる私たちは、
猛獣の爪から逃れ、食料を確保して飢えをしのぐかわりに、
仕事を通して社会の中で認められたり、
家族や友人、恋人や同僚との関係性をうまく
取り持つことを求められるようになった。

そして、多くの人が、会社や家族、
友人といった当たり前の日常的なコミュニケーションの中で、
疲弊している。

私たちは、「普通に人生を送る」だけで疲れ果ててしまっても、
まったく不思議ではないくらい、
高度で繊細なバランス感覚が求められる社会に生きている。

そして、人間関係に膨大なエネルギーを費やすことが、
現代人特有の不幸を生み出している。

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