幸せになる勇気 – 愛とは自立することである

◆愛とは自立することである!

愛と自立の関係を考えるとき、
避けて通ることのできない課題が
親子関係である。

生まれて間もない子どもたちは、
自分の力で生きていくことができない。

他者の、母親の絶え間ない献身があって
ようやく命をつないでいく。

いま、われわれがここに生きているのは、
母親や父親の愛があり、
献身があったからである。

しかし視点を変えると、
ここでの愛は、美しい親子の絆だけでは
片付けられない、非常に厄介な問題をはらんでいる。

いくら「世界の中心」に君臨しているとはいえ、
こども時代のわれわれは、
親に依存しながら生きていくしかない。

「わたし」の命は、親が握っているのだし、
親に見捨てられたら死んでしまう。

子どもたちは、それを理解するのに十分な知性を持っている。

そしてあるとき、彼らは気づく。

「わたし」は、親から愛されてこそ、
生きていくことができるのだと

そしてちょうどこの時期、
子どもたちは自らのライフスタイルを選択する。

自分の生きるこの世界はどのような場所であり、
そこにはどのような人々が暮らし、
自分はどのような人間なのか。

こういった「人生への態度」を自らの意思で選択する。

われわれが自らのライフスタイルを選択するとき、
その目標は「いかにすれば愛されるか」にならざるをえない。

われわれはみな、命に直結した生存戦略として
「愛されるためのライフスタイル」を選択する。

子どもたちは、自らの置かれた環境を考え、
両親の性格・性向を見極め、兄弟がいればその位置を測り、
それぞれの性格を考慮し、どんな「わたし」であれば
愛されるのかを考えた上で、自らのライフスタイルを選択する。

泣き、怒り、叫んで反抗する子どもは、
感情をコントロールできないのではない。

むしろ十分すぎるほど感情をコントロールした結果、
それらの行動をとっている。

そこまでしなければ親との愛と注目が得られない、
ひいては自分の命が危うくなる、と直感している。

「愛されるためのライフスタイル」とは、
いかにすれば他者からの注目を集め、
いかにすれば「世界の中心」に立てるかを模索する、
どこまでも自己中心的なライフスタイルなのである。

学校の生徒たちがさまざまな問題行動に出るのも、
その自己中心性に基いている。

彼らの問題行動は、
「愛されるためのライフスタイル」から生まれている。

自分自身のライフスタイルが
子ども時代の生存戦略に根ざした
「いかにすれば愛されるか」が基準になっている大人が多い。

それでは、ほんとうの意味での自立を成しえていない。

まずは、あなた自身が自立しなければならない。

自立とは、経済上の問題でも、
就労上の問題でもない。

人生への態度、ライフスタイルの問題である

われわれは、他者を愛することによって、
ようやく大人になる。

愛とは自立である。

大人になることである。

だからこそ、愛は困難なのである。

book116

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