投資で一番大切な20の教え

投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識 by ハワード・マークス

ハワード・マークス

オークツリー・キャピタル・マネジメント会長兼共同創業者。
ロサンゼルスを拠点とするオークツリー・キャピタル・マネジメントは運用資産800億ドル以上を誇る投資会社で、ハイイールド債投資や不良債権への投資を得意とする。

ペンシルベニア大学ウォートン・スクールにて金融を学び、シカゴ大学経営大学院にてMBAを取得…

世界最大級の資産運用会社の創業者が、
長年にわたり顧客に送り続けてきたレターを元に、
成功する投資哲学を伝授…

目次

1 二次的思考をめぐらす
2 市場の効率性(とその限界)を理解する
3 バリュー投資を行う
4 価格と価値の関係性に目を向ける
5 リスクを理解する
6 リスクを認識する
7 リスクをコントロールする
8 サイクルに注意を向ける
9 振り子を意識する
10 心理的要因の悪影響をかわす〔ほか〕

投資で一番大切な20の教え

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MEMO

投資で一番大切な20の教え

◆アメは、ごちそう(目標リターン)にありつけるよう、
猫をより高い枝(より高リスクの戦略)へとおびき寄せ、
ムチは、猫を木の高いところへ追い立てる。

地面に近いほうにとどまっていては、
ごちそうにありつくことはできないのだ。

アメとムチの両方を合わせて使えば、
最終的に猫を足場の不安定な木のてっぺんまで登らせることができる。

このたとえ話しで非常に重要なポイントは、
低リターンの環境であっても猫が高リターンを追い求め、
(たいていは知らず知らずのうちにであるが)
追加的なリスクという産物を受け入れる点だ。

◆バットを肩にかついて打席に立つのが、
バフェット流の「我慢強くチャンスを待つ」やり方だ。

バットが肩から離れるのは、
リスクが制御された儲かる投資機会が訪れたときだけだ。

そのための選別眼を身につける方法のひとつは、
最大限の努力をして、
今いるのが低リターンの環境なのか、
高リターンの環境なのかを確実に把握することだ。

◆投資家の場合、
野球のように見逃し三振でアウトになることはないから、
動かねばというプレッシャーを感じずに済む。

絶好のチャンスが訪れるまで、
ほかの投資機会を何度見送っても大丈夫なのだ。

投資のすばらしさのひとつは、
損を出す投資をした場合にしか、
目に見える形で不利益を被ることはない点だ。

損を出す投資をする機会を見送った場合、
それはもちろん不利益にならず、
むしろ得をしたことになる。

そして、儲かる投資機会をいくつか逃したとしても、
耐えられないほどの痛みは生じない。

◆無常の古来の定義は”「法輪の回転」を知る”であり、
変化や栄枯盛衰は避けられないと受け入れることを示している。

言い換えると、無常とは、サイクルが上下動し、
物事が現れたり消えたりし、
環境が我々のコントロールが効かない形で変化することを意味している。

だから、我々はそれを認識し、受け入れ、
そうした変化に対処や対応をしていかなければならない。

これはまさに投資の本質である。

過去は終わったことであって、
やり直しはきなない。

その過去があったから、
今、我々が直面している状況が生まれたのだ。

我々には、
現状を認識し、
現状で可能な最良の判断を下すことしかできないのである。

◆投資を成功させるには、
市場の状態を把握し、
それに応じてどう動くか決めることが必要不可欠だ。

ほかに、

  1. 市場の状態を見極めることなく行動する
  2. 市場の状態とは無関係に行動する
  3. 自らの力でどうには市場の状態が変えられると信じる

といった選択肢があるが、
どれもきわめて無分別な振る舞いである。

◆積極果敢に動くよりも、
資産のほうがこちらへ向かってくるのを待ったほうが、
良いパフォーマンスをあげられる。

売り手が積極的に売ろうとしているものの中から買うものを選んだほうが、
自分で「これが欲しい」と決めたもののリストに基づいて投資するよりも、
高いリターンが得られる傾向がある。

機を見るに敏な投資家は、
お買い得価格で売られているから、
という理由で投資する。

価格が安くないときに買っても、
うまみはないのである。

◆確信を持って言えるのは、
ナイフが床に落ち、混乱がおさまり、
不透明感が消えるころには、
超お買品はまったく残っていないということだ。

買うことが心地よいと思えるようななったころには、
価格は超お買得と言えるほど安くはなくなっている。

したがって、居心地の悪さをともなわない利益率の高い投資というのは、
だいたいが矛盾した話しなのだ。

逆張り投資家として、
願わくば用心深さとスキルを携えて落下するナイフを掴みにいくのが投資家の仕事だ。

だからこそ、本質的価値という概念が非常に重要な意味を持つ。

本質的価値に対する考えを維持し、
周りがみな売っているときに買うことができれば
(そして、それが正しい判断だったと判明すれば)、
それこそが最も少ないリスクで最も高い利益をあげる方法なのである。

◆何が間違っているのかは明らかだ。

群集がピークで楽観的になり、
谷底で悲観的になることである。

したがって利益をあげるには、
ピークで幅をきかせる楽観主義と、
谷底で蔓延する悲観主義に疑いの目を向かなければならない。

◆カギとなるのはみんなの言動を懐疑的な目で見ることだ。

悲観的なシナリオには抗しがたい力があるかもしれないが、
利益をあげる可能性をより多く秘めているのは(信じる人がほとんどいない)楽観的なシナリオなのだ。

◆投資で成功するために重要な要素

  • ほかの者が気づいていない、あるいは評価していない(そして、価格に織り込まれていない)資産の値打ちに目を向ける
  • 実際にその値打ちがあることがやがて判明する(もしくは、少なくとも市場でそのように認識される)

◆すぐれた投資家は、
価格が本来の価値を下回っている資産に気づく(そして買う)。

そのような価格になるのは、
ほとんどの人がその資産の真価に目を向けていないときだけだ。

有名な迷信に
「あんなレストランにはもう誰も行かないだろう。
何しろ混みすぎている」というのがある。

「誰もがその資産はお買い得だと知っている」と言うのは、
これと同じくらいナンセンスである。

誰もが知っているなら、
みなが買いに動き、
価格は価格安くなくなってしまうはずだ。

誰もが気に入っているものを買って大儲けはできない。

誰もが過小評価しているものを買わなければならない。

◆究極的に最も儲かる投資行動は、
文字どおり「逆張り」することだ。

周りがみな売っている(そして、そのために価格が安い)ときに買い、
周りがみな買っている(そして、そのために価格が高い)ときに売るのである。

これは孤独で、居心地の悪さを感じる行動だ。

◆群衆とは正反対の動きだから、
という理由だけで逆張りを行うのではなく、
なぜ群衆が間違っているのか理解したうえで行わなければならない。

そうすることで初めて、
自分のやり方が間違っているように見えるときや、
利益よりも損失が生じているようなときにも、
信念を貫く(そして、買い増す)ことができる。

◆「安く買って、高く売る」は由緒ある格言だが、
市場サイクルに翻弄された投資家は、
お決まりのように正反対の行動をとる。

正しい反応とは、
逆張りで動くことだ。

つまり、周りが嫌がっているものを買い、
熱を上げているものを売るのである。

◆投資を成功させるためのカギは反対の動きをする、
つまり群衆から離れることにある。

ほかの人が犯す過ちに気づける者は、
逆張りによって巨額の利益をあげることができる。

◆振り子は揺れ動いているのだから、
最終的に成功を収めるには、
コンセンサスと逆方向に動くことがカギとなる。

バフェットは周りのみんなと反対の動きをすること、
つまり逆張りを勧めている。

◆大半の投資家をひとくくりにして表せる言葉が一つだけある。

順張り投資家だ。

すぐれた投資家はその対極にある。

すばらしい投資成績をあげるには、
二次的思考、つまりはほかの人とは違う、
より複雑で洞察力に富んだ思考が必要だ。

「ほかの人とは違う」のだから、
大衆のほとんどはこうした思考をめぐらすことはできない。

したがって、大衆の判断は成功のカギとなりえない。

◆周りが意気消沈して売ろうとしているときに買い、
周りが高揚した気分で買おうとしているときに売るには
最大限の勇気が必要だが、
そうすることで最大の利益が得られる。

◆重要なのは、
投資哲学というものが、
周りをよく見渡しながら生きていくことで
育まれるという点だ。

投資家は、
世の中で何が起きているのか、
その結果どのような状況が生じるのかということを
意識していなければならない。

そうすることでのみ、
過去の教訓を同じような状況が再現されたときに活かせる。

◆投資を成功させるには、
数多くの独立した要素に、
同時に思慮深く注意を向ける必要がある。

どれか一つでも注意を怠れば、
満足できない結果となる公算が大きい。

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