才能を磨く

才能を磨く- 自分の素質の生かし方、殺し方 by ケン・ロビンソン, ルー・アロニカ

英国ウォーリック大学で教育学教授を12年間務め、
現在は名誉教授。
英国「創造的教育・文化教育諮問委員会」委員長、
シンガポール政府顧問を歴任、北アイルランドの和平プロセスの一環として
創造性、経済開発の戦略策定をするなど、創造性とイノベーション、
能力開発に関して世界的に活動している
ケン・ロビンソンさんの共著です。

自分の素質の生かし方、殺し方!

自分の「素質」は
正確には「何」と「何」と「何」があるのか?

自分の「強み」を生かすには
どう働いていくべきか?

個々人が自分では気づけない可能性に気づき、
人生を変える「行動」を起こすには…

終身雇用のシステムが崩れ、
個々人がより主体的に生き方を
選択すべき世の中になったいま、
自分の進むべき道を見つけることが大事になる…

・専攻よりも「方向性」を重視する
・才能の発見は「機会の有無」にかかっている
・自分の中を掘る
・いまの「幸せ度」を知る
・人は「たった二つ」の感情に支配されている
・一瞬で「できる」という感覚が押し寄せる

本書は…
・自分の本当の才能や情熱がわからず苛立っている人
・好きでない仕事をしていて、転職時期を決めかねている人
・中高年で、新たな方向を探る必要を感じている人
・失業中で次の仕事を探している人
のために答えを提供する。

目次(1部のみ掲載)

■はじめに : 「エレメント」とは何か?
自分を知り、人生で「何をするか」を知る
「やりたいこと」がなければ、どうすればいいか?
紙を使う、データを使う、体を動かす
洗脳としての「性格テスト」
「探求」には旅、冒険、危険がつきもの

■Chapter 1 : エレメントを見つける
していることにより「時間感覚」が変化する
action-1 瞑想をする
「マインドマッピング」を習得する
「自動筆記」を習慣にする
毎朝「モーニングページ」を書く
action-2 「自分の行動」を知る
原則1:自分の人生は「唯一無二」である
原則2:人は「自分自身の人生」を創造している
原則3:人生は「生きもの」である
action-3 「自分」を描く

■Chapter 2 : 何が「できる」のか?
「才能」と「能力」はまったく違うもの
action-4 「得意なこと」を知る
経験が「世界観」を変えてしまう
自分には見えなくても、他人には見える
回り道しながら「複数の才能」を見つける

■Chapter 3 : 自分の中を掘る
action-5「不得意」を検証する
「したことのないこと」にこだわる
学校の「才能」観から脱する
「その才能はない」と勘違いしている
自分の「思い込み」を知る
action-6 手を伸ばす

■Chapter 4 : 何が「好き」なのか?
action-7 「楽しいこと」を知る
「二つのエネルギー」を発揮する
もし何も情熱を持っていないとしたら?
好きだがうまくやれないとしたら?
「同じ情熱を持つ人」のまわりに行く
action-8 「あなたを夢中にさせること」を考える

■Chapter 5 : 何をすると「幸せ」か?
action-9 「いまの幸せ度」を知る
「もし○○になりさえすれば」が本当に叶ったら?
人は「たった二つ」の感情に支配されている
世界一五〇国で共通する「よく生きる」ための要素
「仕事」で充実すると、全体の幸福感が倍以上になる
action-10 「ウェルビーイング」を高める
遺伝は幸福感の五〇%を決める
「七つのステップ」で動き出す

■Chapter 6 : 世界との「接し方」を変える
あなたの「ベール」はどんなものか?
action-11 自分の「ものの見方」を特定する
「手」が使えなければ「足」を使う
「マインドセット」を変える
一瞬で「できる」という確信が押し寄せる

■Chapter 7 : 「現状」を正確に知る
選択が「まったく違う人生」に人を導く
新たな「ホーム」を見つける
そこにいるのは「たまたま」に過ぎない
action-12 「いまいる場所」を確かめる
一年程度の「ブレイク」をはさむ
「何が足りないのか」を見る

■Chapter 8 : 「同族」を探す
「非主流派」の仲間が力を生む
action-13:同族をイメージする
環境を変えて「情熱」を発見しなおす
「マニフェスト」が高い意識を引き出す
同族はこうして探す

■Chapter 9 : 次はどうする?
早送りで「将来」を見る
action-14 「最初の一歩」を決める
自分の「タイプ」を無視する
action-15 「支援者への手紙」を書く
巨大な象を「一口ずつ」食べる
人間は加齢することで「成熟」する
「ねじまがった道」を進む

■Chapter 10 : 足を踏みだす
「死ぬ直前」に人が後悔すること
「愛」と「人間関係」だけが最後に残る

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MEMO

◆「死ぬ直前」に人が後悔すること

死期の迫った患者たちに
「人生に何か後悔はあるか」
あるいは
「何か別の行動を取ればよかったと思うことはあるか」
と訊ねたとき、もっとも多かったのは…

「他人の思惑を気にすることなく、
自分に正直な人生を生きる勇気を持っていたらと思う」

という答えだった。

これがもっとも多かった後悔である。

自分の生命はもうすぐ尽きると悟って振り返るとき、
人はしばしば自分の夢のいくつかがかなえられないままだったと気づく。

たいていの人は夢の半分もかなえられず、
それが自分の選択のため、
あるいは選択しなかったためだと思いながら
死ななければならない。

「あんなに仕事にかまけなければよかった」

この後悔はだれもが口にする。

「自分の感情をもっと表に出す勇気があればよかった」

多くの人が他者と波風立てないために
自分の感情を抑えつけている。

その結果、望まない人生に耐え、
自分がなれたかもしれない人間になることができなかった。

「友だちとずっと接触を保っていればよかった」

多くの人が、死ぬ直前になって、
古い友だちのありがたみを心から悟った。

とはいえ友だちの消息をたどるのはときとして困難だ。

多くが自分の生活に追われ、
年を経るにつれ黄金の友だちがただ消えていくままにしていた。

誰もが死を前にすると友だちを懐かしがり、会いたくなる。

「幸せをあきらめなければよかった」

多くの人が幸福は一つの選択であることを
最後まで理解しない。

心の奥底では笑いたいときに笑い、
もう一度無邪気に振る舞いたいと切望していても、
人は変化が怖くて他人にも自分にも
自分は満足しているという振りをしてしまう。

死が近いのを知ると、
人はもし可能なら経済的な問題をきちんと整理したいと思う。

愛する人たちの利益になるように取り図ろうとする。

しかし人生を清算するにあたり、
本当に問題なのはお金でも地位でもない。

最後の数週間で、
すべての問題は愛と人間関係に収斂(しゅうれん)される。

最後に残るものはそれだけである。

自分がなりたい人間になるには、
自分の夢と自分に必要な条件を理解することが不可欠である。

エレメントを見つけることは、
残りの人生がつねに満足と喜びに満たされるという保証にはならない。

しかし、それは本来の自分を生きているという感覚と、
あなたが生きることのできる人生、
そしておそらく生きるべき人生を生きていいるという深い感覚を与えてくれる。

◆幸福を得るのは「技術」だった!

幸福度に影響を与えるものの40%は、
あなたの「選択」と「物事の捉え方」と「感じ方」にかかっている。

すなわち、あなた自身の「態度」にかかっている。

幸福へのカギは、あなたの遺伝的な要因を変えることではなく、
あるいは環境を変えることではなく、
日々の「意識的な振る舞い」にこそある。

そこでエレメントが登場する。

すなわち「エレメントにある」ことが、
幸福に至るプロセスでの決定的なポイントなのだ。

◆人は「たった二つ」の感情に支配されている

幸福とは物質的な状態ではなく、
精神的なものだ。

心身が健康で幸せな状態である。

幸福とは、人生はすばらしく、
生きる価値があるという感覚と結びついた喜びと
充足感の経験である。

真の幸福とは、
突然の幸運からくる感覚とはまったく異なっている。

賭けに勝つとかラッキーな出来事から生まれる幸福感は一時的で、
われわれの感情の虚ろいやすさは依然として変わらない。

だれもが気づいているように、
幸運というものは気まぐれである。

高揚した気分がパワフルであるように、
落ち込んだ気分にも人はたやすく引きずられる。

心の幸福は肉体の健康と同じく重要で、
自分がコントールできる範囲内の環境で、
幸福になれる状態をつくりださなければならない。

幸福は自分の内面の源泉から出てくるもので、
自分の外の世界で探しても逆効果になるばかりだ。

幸福は、ポジティブな感情の状態にあることを意味する。
ポジティブな感情はあなたにとって肉体的にも
精神的にも利益となる。

究極的には、人間はたった二つの大きな感情に支配されている。

恐怖と愛だ。

恐怖はわれわれの生存を、
愛はわれわれの繁栄を可能にする。

ポジティブな感情はドーパミンを増やし、
とくに心臓血管の機能面で身体にプラスの効果をもたらす。

いっぽうストレスと不安は逆の作用をする。

◆学校の「才能」観から脱する

あなたを妨害しているのは皮肉にも
「教育システム」である。

本来なら、教育は生徒の才能や素質を
引き出さなくてはいけないのだが。

学生は学校で何をしているか?

大半の時間、学生は机について、
読み、書き、計算などを学んでいる。

なぜか?

主な理由は、学校がもっぱらある種の
アカデミックな「知」のみを重んじているからだ。

学校は言語と数学から成る合理的思考の
特定の形式に基づく科目のみ重視している。

また、知能指数についての考えも非常に狭い。

そうした才能も重要だが、
実際には、伝統的な勉強や知能テストに
表れない才能がたくさんある。

偏った先入観の結果、
学校はいわゆる非アカデミックな勉強を軽視している。

視覚芸術や舞台芸術、肉体を使う教育、
手仕事の工作、職業訓練プログラムなどを一段下にみている。

そのため、実に多くの生徒が、
自分の才能の真の領域を見つけられずにいる。

そしてもうひとつの問題は生徒一人ひとりに
合わせた学びのスタイルを採っていないことだ。

ある事柄に対して「自分には才能がない」と感じるのは、
最初に間違った方法でそれに出会った可能性がある。

とくに、学校でうまくできなかったという場合は、
その可能性が大だ。

私たちは各人固有の方法で学んでこそ最大限の成果を得られる。

才能を考える際、この個人の学ぶスタイルが重要になってくる。

言葉をとおしての教育は、その方法で学ぶのが好きな生徒には
うまく機能する。だがたいていの生徒はそうではない。
体を動かして学ぶのが向いている生徒もいる。

その結果、本当は楽しんで学び、好成績をあげるかもしれない
多くの生徒が、さまざまな科目や過程でついていけずにいる。

◆「才能」と「能力」はまったく違うもの

「才能」はあなたの中にある可能性だ。

可能性は磨かなければ発揮されない。

たとえば、人類は生まれつき言語の才能と素質を持っている。

だがしゃべることを学ぶには、
他人がしゃべるのをとくに幼児期に耳にするプロセスが必要だ。

もし子どもたちが成長期に人間のコミュニティから
切り離されたら、潜在能力があっても話すことを学ぶ機会は失われる。

読み書きも同じである。
ただ歳を重ねるだけでは、
人は読み書きができるようにはならない。
音楽などもそうだ。

一方、「能力」は発達させるために、
かなりの教育と修業を要する。

仮に何かに向いているとしても、
自然に何かのエキスパートになれるわけではない。

算数が得意だからといって技師にはなれない。

ものを見るセンスがあるからといって一流デザイナー
になれるわけではない。

「エレメントにある」には、
この生まれ持った「才能」と「能力」の2つが要る。

生まれつき得意なことなら、
さらにうまくなるための努力はあまり要らないかもしれないが、
もし努力をしなかったら、少なくともその道のエキスパートにはなれない。

◆学校で学んだ内容と仕事には直接の関連がない

教育システムの大半が、
人生の3つの原則(人生は唯一無二、自分で創造し、直線的ではない)
にのっとっていない。

つまり逆になっている。

教育システムの大部分は創造の芽を摘み、
人生は直線的に流れるという間違った仮説にたっている。

たとえば、学校で学んだ内容と仕事の間には、
そしてあなたが送る人生には直接の関係がない場合が多い。

シリコンバレーでは技術系の人材が会社を支配していると
思っているかもしれないが、それは間違いである。

大学の調査によると、
テクノロジー企業において、
CEOについて調査したところ、
彼らの90%以上が大学を出ているが、
その中で工学系あるいは数学系の学位を持っているのは
4割に過ぎなかった。他の6割は経営学や人文学系の卒業生だった。

つまり、大学と社会での成功との間にはなんの関係もない。

人々を成功に導くのは動機とやる気、
ミスから学ぶ能力、そしてハードワークである。

この原則を忘れてはいけない。

◆人生の3原則

原則1:自分の人生は「唯一無二」である

あなたの人生はあなた独自のものである。
以前にあなたと同じ人生を歩んだ者はいなし、
これから先もいない。

原則2:人は「自分自身の人生」を創造している

過去は変えられないが、未来は変えられる。
なぜならそれが人間の本質であり、特権だからだ。

原則3:人生は「生もの」である

若かったときに今の仕事、パートナー、家そして子ども
について正確に予見できた人はいるだろうか。

人生は直線的に流れるのではなく、
紆余曲折があり、偶発的な事柄に支配されている。

◆占いを信じてはいけない理由!

心理学に「バーナム効果」と呼ばれるものがある。

米国の心理学者フォアラーは、
自分の学生を対象に、
彼らの性格について心理テストをした。

そしてその分析結果と称して学生個々人に
評価を与えたが、
フォアラーは学生全員にまるっきり同じ内容の
プロファイル(性格診断結果)を与えたのだ。

それは新聞の星占い欄からコピーしたものだった。

これは誰にでもあてはまるような曖昧な記述を、
自分だけに当てはまる正確なものと捉えてしまう
洗脳、心理学的現象の実験だった。

評価を見た学生たちは正確度を0から5の段階で
表すように言われた。

つまり分析結果が自分に本当に合っているかどうかを
訊かれた。0は「まったく合っていない」
5は「とても合っている」という意味だ。

平均スコアは4.26だった。
この実験はあらゆるグループで繰り返し行わているが、
平均スコアは4.2周辺である。

この実験により、次のことが分かった。

人はその答えが合っていてほしいと思うために、
自分の判断を評価の方向にねじ曲げてしまう
傾向にあるということだ。

もう占いの問題が分かっただろうか?

◆自分を知り人生で何をするかを知る

エレメントを見つけることがなぜ重要なのか?

まず挙げられるのが個人的な理由である。

エレメントを探すのは個人として、
「自分を知り、人生で何ができるか、
何をするかを理解する」ためである。

二つ目は社会的な意味である。

多くの人が人生の目的を持っていない。
人の才能や資質は自然界の資源に似ている。

それは表面からは見えないところに埋もれていて、
見つけるのに努力がいる。

三つ目は経済的な意味。

人は一生の間にさまざまな仕事を持ち、
ひとつの仕事を一生続けることは稀になっている。

自分のエレメントを知るメリットは、
「たんにある仕事から次へと流されるのではなく、
より良い方向感覚を与えるくれる」点だ。

あなたが何歳であろうと、
エレメント探しはそれこそ本当に満足する
仕事を探す最良の方法となる。

失業中の人は、
いまこそ新しい方向を見つける絶好のタイミングと言える。

リタイヤしている人は、
昔の情熱を再発見し、
かつて避けたかもしれない道を
探検するのに完璧なタイミングと言える。

◆何を仕事にするかによって奴隷にも自由人ともなれる!

エレメントを見つけるための基本的なスッテプは、
「自分の才能を理解すること」である。

だがエレメントにあるというのは、
自分の得意なことをするにとどまらない。

さらに「それを愛している」という条件が加わる。

孔子の言葉に
「汝の愛するものを仕事に選べ、
そうすれば生涯一日たりとも働かなくて済むであろう」
というのがある。

当時の人々は、
ほとんどが貧しい農民であり、
「働きがい」という考え方は
まず無かったと思うが、
その当時であっても
このような発言をしたことは驚きである。

「何を生業とするか」によって、
人は奴隷にもなるし、自由人ともなれる。

2500年前から変わらない真実である。

現代はどうだろうか。

「特にやりたいとも思わない仕事」や
「我慢してやってる仕事」は
減っているのだろうか。

もしかしたら、
「愛するものを仕事に選んでいる人」の割合は、
それほど変わっていないのかもしれない。

◆エレメントとは何か?

あなたにとって、
とても自然な何かをすること、
あなたにとても強く共振し、
これが本当のあなたであると
感じさせることである。

エレメントとは、
「自分の才能と情熱が出会う場所」
を意味する。

エレメントとは、
「自分にとって、
それをするのが自然に感じられること」
である。

それはギターを弾いたり、
野球をしたり、
料理をしたり、
人に教えたり、
技術分野で働いたり、
動物相手に仕事をする
ことだったりする。

自分のエレメントは何か?

どうやって見つけるかを
知っているだろうか?

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