人生を成功させるための「80対20」革命! by リチャード コッチ
コッチ,リチャード
起業家、投資家、経営コンサルタント。
起業家としても大成功しており、コンサルティング会社(LEKコンサルティング)、パーソナル・オーガナイザー(ファイロファクス)、ホテル(ゾファニーホテル)、レストラン(ベルゴ)、高級ジン(リマス・ジン)などの会社の経営に携わってきた。
以前はボストン・コンサルティング・グループでコンサルタントをしており、ベイン・アンド・カンパニーの共同経営者であった。
現在はベットフェアの投資家であり社外重役でもあり、イギリスや南アフリカのプライベート・エクイティ・グループに助言もおこなっている…
自分の一番得意なこと上位20%に焦点をあてて考えろ!
利益を生む20%の仕事のみに絞れ!
富の80%は、20%以下の時間で作り出される!
利益を生む社員と生まない社員とでは、
少なくとも16倍の差が出る!
より少ない労力で、富と幸せを獲得する方法…
「80対20の法則」とは、
結果の80%は原因の20%から生じるというもので、
これがさまざまな現象に当てはまることは広く知られている。
この上位20%に焦点を絞り込むことをすすめている。
個人であれば、「自分の得意なこと」、
組織であれば、「創造的な仕事」「利益を生む社員」
などに絞り込むことで、飛躍的に成長できる。
目次
- 第1部 80対20人間の台頭
(80対20革命への序論/創造力豊かな個人の台頭) - 第2部 80対20の法則で成功するための9つの要素
(自分のもっとも創造的な20パーセントを生かそう/優れたアイデアをまとめ変異させる/利益を生む少数の重要な力を活用する/アインシュタインの力を借りよう/優れた人材を集める ほか) - 第3部 80対20革命
(資本主義から個人主義へ/もし…だとしたら?)
MEMO
◆革命:ニューエコノミーへの移行
➡狩猟、採集生活➡農業改革(10000-7000BC)➡農業経済
➡農業経済➡産業革命(1750-1850)➡市場資本主義
➡市場資本主義➡経営者革命(1900-1950)➡経営資本主義
➡経営資本主義➡80対20革命(1980-2020)➡個人主義
◆勝者は常にチャレンジしれければならない
ほとんどの新しベンチャーは、
成功に甘んじて、
成功をもたらした方式を変えようとしない。
そこに垣間見えるのは、
「金の卵を生むガチョウをどうして下手にいじくり回す必要があるのか」
という考えだ。
しかし、いずれその定石がそれほどうまくいかなくなるときがやってくる。
そして、利益の減少という壁にぶつかる。
この段階になると、
ビジネスの成長軌道に疑問が投げかけられ、
その価値は急落する。
◆ウォルマートのサム・ウォルトンは、
「いままで私がやってきたことのほとんどは、人まねである」
と言っている。
大半の80対20人間同様、
ウォルトンは、成功したアイデアを貪欲に模倣したが、
常にそのアイデアを新しい分野に、
彼独自の特色を生かして応用した。
しかも、彼は革新的であり続けた。
◆才能を富に転化するには?
才能が富に変わるのは、
強力なビジネス遺伝子と結びついて、
その遺伝子が才能を使って自らの目的を達するときである。
◆アインシュタインとパレートを結びつけると…
もし私がつくり出す富(そのほか何でも欲しいもの)の80%が、
利用できる時間の20%以下で生み出されるとしたら、
時間が足りないということはない。
そのことから、
どんなベンチャーやどんな人でも、
ごくわずかな時間で多大なことが達成できるということになる。
アインシュタインの考え方は、
20%のスパイクという考えを説得力のあるものにし、
時間の点でそのスパイクとは何かを(最少の時間で最大の価値を生むものを)
あらためて示してくれる。
◆優れたアイデアを突然変異させる
- しっかりと防戦大勢を固める
- 重要な少数のアイデアの最終候補を絞る
- 独自の醸造品を発酵させる
- テストにテストを重ねる
- 「80対20事業」の経済性を確認する
- 20%の中の20%を見つめる
◆自分のもっとも創造的な20%を引き出す方法
- 自分の20%のスパイクを見極める(※)
- 20%のスパイクを伸ばす
※自分の「20%のスパイク」を見極めるには、次の問に答えてみる。
- あなたが心底興奮するのは、どんなことに対してか?一番熱心になれるのは、こんなことか?(仕事に関係したことに限らない)
- 自分が有名になったと想像してみる。どんなことでなら有名になれるだろうか?
- 自分の個性でもっとも特徴的なのはどんなところか?人と大きく違っているのはどんなところか?
- 何をしているときがもっとも幸せで充実していると思うか?
- 一番得意なのは何で、他の人より得意なのは何だと思うか?
- どんな仕事や役割がもっとも適していると思うか?
- 別の分野や活動で、自分が優れていることがないか、改めて考えてみる。できるだけ現在やっていることとかけ離れたものを考えるといい。創造的に、意外なものを考える。あまり深刻にならずに
- もし新しいベンチャーを始めて驚くほど成功するとしたら、どんな事業だろう?想像力を働かせて考える。
◆個人は独自の「20%スパイク」を持っている
私たちは、個性を否定し、
他の人と同じだというふりをして過ごしている。
これはおかしくないか?
創造的な個人は風変わりである。
個性的である。
個性を自覚し、伸ばそうとする。
個性をもっとも効果的に発揮できるところを知っている。
創造的な個人は他のものに合わせなければならないとは思っていない。
「現実」にほとんど譲歩しない。
理性的な人間は、自分を世の中に合わせる。
理性的でない人間は、世の中を自分に合わせようとする。
そのため、進歩はすべて理性的でない人間によってもたらされる。
理性的でないとは、創造的であると考えることができる。
何かを創造したいなら、
まず自分の「20%スパイク」を見つけ、
伸ばさなければならない。
重要なので繰り返すが…
新しいビジネスをつくり出したいなら、
ビジネスについて考えることから始めてはいけない。
自分自身について考えることから始めるべきである。
◆「取るに足らない多数」
である80%をアウトソーシングする
◆20%のスパイク
偉大な経営トップや「事業を築き上げる」リーダーをつくるには、
心理学者が「スパイク」と呼ぶものがある。
ここでは「20%のスパイク」と呼ぶ。
このスパイクとは、並外れて強力な独自の強みのことである。
目的は、この強さを鍛え伸ばしてオリンピック選手並にすることだ。
心理学者が企業のトップにすえる人物を選ぶ場合、
バランスのとれた人より、変わり者を選ぶ。
心理学者が求めるのは、
どこか変わった強みを持った独自の人物である。
◆80対20人間とは?
80対20人間は創造をする…
だからこそ重要なのだ。
起業家として成功している人はすべて80対20人間である。
起業家は自分の個性を生かし、
何かこれまでと違う、有益なものをつくり出す。
◆起業するときに、まずすべきこととは?
何かを創造したいなら、
まず自分の20%のスパイク(強み)を見つけ、
伸ばさなければならない。
新しいビジネスをつくり出したいなら、
ビジネスについて考えることから始めてはいけない。
自分自身について考えることから始めるべきである。