潜在意識をとことん使いこなす

潜在意識をとことん使いこなす by C・ジェームス・ジェンセン

ジェンセン,C.ジェームス

大学時代に百科事典のセールスマンとしてのキャリアを開始。

たちまちセールスマネージャーとなり、28歳の時には上級副社長兼最高経営責任者となる。

その後、さらに異なる業界でのリーディングカンパニー2社の社長兼最高経営責任者ともなる。

セールスマン時代に受講した自己啓発セミナーに衝撃をうけ、潜在意識に興味をもつようになる。

エグゼクティブコーチング、コンサルティング、様々な企業へのアドバイザリーサービスなどを提供しているほか、ノエティック・サイエンス研究所、アスペン大学、シュガーメイド社などの取締役を務める…

潜在意識は今この瞬間も、
あなたからの「指令」を待っている!

すべての答えは、潜在意識が知っている。

望むものはみな、
潜在意識がもたらしてくれる。

J・マーフィー博士に学ぶ、
「意識」と「無意識」を上手に操り、
人生を逆転する方法…

なぜ、
自分の願いが次々とかなう人がいるいっぽうで、
まったくかなわないどころか、
望んでいない最悪の結果が起こってしまう人がいるのか?

それは、
「心の力」の使い方を正しく理解して、
正しく使っているかどうかにつきる…

自分の「心の声」にフォーカスし、
意識と潜在意識を正しく使いこなす。

そうすれば、望むものはすべて、
この「心の力」がもたらしてくれる

目次

第1章 心の中には「宝の箱」がある
第2章 自分の心を上手に操る技術を学ぶ
第3章 「心の声」が人生の「結果」を左右しているという事実
第4章 自分を変える方法を学ぶ
第5章 潜在意識が起こす奇跡は誰でも体験できる
第6章 まず習慣ができる。そして、習慣が人をつくる
第7章 意識と潜在意識の関係を徹底的に理解する
第8章 アファメーションで潜在意識を再プログラムする
第9章 望むものを手にするカギは「できるだけクリアなイメージ」
第10章 正しい自尊心が潜在意識の力を増幅させる
第11章 潜在意識があなたを癒やす
第12章 すべてを生み出す「超意識」の存在を意識する
第13章 人生のあらゆる問題を超意識の力で創造的に解決する
第14章 人が失敗する主な原因は「自信のなさ」と「頑張りすぎ」
第15章 「富は心の中にある」と知る
第16章 幸福を「習慣」にしてしまう
第17章 「黄金律」が意識にどのように作用しているか
第18章 潜在意識の力で「人類最大の敵」を克服する
第19章 不安に対処するための「工具」をうまく使う
第20章 感情をうまくコントロールして人生を変える方法
第21章 私たちの意識が現実や外の世界をつくり上げている

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MEMO

第4章 自分を変える方法を学ぶ

生後間もなくから2歳までの幼児の脳波は、主にデルタ波(1.5~4ヘルツ)である。2歳から6歳になるとシータ波(4~8ヘルツ)となる。6歳から12歳になるとアルファ波(8~12ヘルツ)に。その後、12歳以降はベータ波(12~40ヘルツ)となる。

催眠状態にある人の脳波は、シータ波またはアルファ波程度まで遅くなる。2歳から12歳までの子供の脳波は、もっとも催眠をかけやすい状態にある。この時期はちょうど、信念が心に刻まれ、自尊心や自己イメージの基礎がつくられるときである。

大人になってから新たにアファメーション(自己暗示)を行うことにより、子供のときにかけられた否定的な信念による催眠状態を解き、より前向きな信念による催眠状態にできる。自己イメージは、自分の「心の声」によって作られている。

つまり、私たちの自己イメージを作り上げたのは、両親、その他の誰かの言葉ではなく、彼らの言葉を私たちがどう受け止め、それについてどう感じたか、なのだ。言葉は、私たちの心の中に「イメージ」や「映像」を呼び覚ましたり、作り上げる働きをする。そしてこうしたイメージや映像は、たいてい何らかの「感情」や「感覚」を伴っている。

つまり、私たちの心の声が「イメージ」や「映像」を作り出し、それら(イメージ・映像)は、心の中の潜在意識に蓄積されて、将来の私たちの「行動」に影響を与える。自分を変えるには、「自分が自分をどう見ているか」を変えればよい。

自己イメージとは、あなた自身についての価値判断と、子供の頃に両親やその他の人々によってあなたについて下されてきた価値判断の総和であり平均である。つまり、自己イメージとは、人生のあらゆる場面における私たちの努力の成果を決定する調節機能である。

努力の成果は、実は自己イメージ次第でどうにでも変えられる。原因と結果の関係でいうと、自己イメージが私たちの努力の成果を左右している。人は自己イメージ通りの結果を出す。自己イメージとは、人生のあらゆる面について、「自分をどう見ているか」をいう。そして、そのイメージを変えれば(良い方にも悪い方にも)、努力の成果も変わる(良い方にも悪い方にも)。

第7章 意識と潜在意識の関係を徹底的に理解する

この世に混乱と不幸が満ちているのは、人々が「意識」と「潜在意識」の関係を分かっていないからだ。この2つが一致し、調和し、平和にそして同調的に働けば、健康や幸福、平和、喜びを手にすることができる。意識と潜在意識が協調的に和気あいあいと働けば、病気も衝突もなくなる。

◆心の中の3つの領域
心には3つの領域があって、私たちがどんなふうに考え、創造し、意識的なあるいは無意識的な決断を下すかを取り仕切っている。

この心の3つの領域とは、

  • 意識
  • 潜在意識
  • 超意識

を指す。心が3つあるわけではなく、1つの心に3つの側面がある

意識

潜在意識 → 超意識

潜在意識の主な仕事の1つはデータの保存だ。潜在意識は、記録し、記憶を蓄える。コンピュータのハードディスクにあたる。そして、この世に生まれて以来、見、聞き、体験したあらゆることと、それらについてどう感じたかが、潜在意識(メモリーバンク)に保管されている。潜在意識には否定的な行動様式も記憶されている。

意識

潜在意識(メモリーバンク)

◆自分の「過去データ」に囚われすぎている
私たちの行動は、主に潜在意識に蓄えられたデータによって決められている。この世には、過去の人生で同一の体験をし、同一のデータを蓄積してきた人などいないのだから、誰かが誰かと全く同じ行動を取ることなどあり得ない。

同じ状況に直面しているのに、自分とはまるで違う行動を取る人を見かけるのはそのせいである。私たちの行動はすべて、これまでの人生で収集してきたデータに基づいており、それが反応を引き起こしている

私たちが行動するとき、意識レベルでは次の4つの活動が行われている。

  1. 感覚器官を通して、入ってくる刺激を受け取る(受け取る
  2. 入ってきた情報を比較し、認識する(比較する
  3. 認識した情報を分析する(分析する
  4. 自分から行動するか、反応するか、反応しないか、を決断する(決断する

それぞれの活動について詳しく説明すると…

  1. 受け取る
    入ってくる刺激を、五感を通じて意識的な脳で受け取る。何かを目で見て、耳で聞き、感じ、匂いをかぎ、あるいは味わう。
  2. 比較する
    刺激を受け取ると同時に潜在意識に問いかけて、今受け取ったものがどういうものなのかを認識しようとする。
  3. 分析する
    受け取ったものが何であるかについてのデータを取り出したら、今度は自分に問かける。「これは良いものだろうか? 悪いものだろうか?」
  4. 決断する
    心の中で分析が終わると、行動するか、反応するか、反応しないかの決断を下す。

要するに、私たちは皆、過去の経験や、ある事柄について集めたデータを、それが正しかろうが間違っていようが、主な判断材料として決断している。このデータには信条やものの見方、意見も含まれる。それらは生まれてこのかた、作りあげてきたもので、その大部分がすでに時代遅れになっている。

ところが多くの人々は、自分たちのデータの「囚われの身」となっている。過去のデータ、つまり潜在意識は、文字通り「走らせる」ハードドライブのようなものだ。誰もが何らかのプログラムに従って機能しているが、いつまでも昔のプログラム(信念体系)を使っている人も多く、それはもう時代に合わなくなっている。

私たちは、その状況の真実や現実ではなく、自分たちの過去の経験に照らし反応している。

意識(刺激⇒比較・認識⇒分析⇒決断)⇒ 行動・反応・無反応
↓↑
潜在意識(メモリーバンク)

◆「自分を変える方法」を知らないと悲劇は一生続く
私たちは皆、誰もがもっている無限の能力を使って決断しているのではなく、(今現在の)決断を、ほとんどが過去の情報や出来事に基づいて下している。あなたはこれまで、じっくり腰を据えて、自分のものの見方や考え方、感情、そして「事実」を見直し、自分に起きた出来事のいくつかについて、別の感じ方や考え方もあったのではないかと考えてみたことがあるだろうか?

問題は、ほとんどの人がそれをしていないことで、なぜなら自分を変える方法を知らないからだ。彼らは毎日同じことを繰り返しながら人生を送っている。まるで、意識が潜在意識に大声で投げつける指示に従い、決められた通りに行動するロボットのように

潜在意識は、私たちに代わって週7日、1日24時間働き、意識に命じられたことを実行する自動制御装置だ。私たちの潜在意識は、1日中私たちのために働く召使いだ。潜在意識は道徳的判断を行わない。その判断がよいか悪いかも言わない。ただ、ボス(意識的な心)から言いつけられた指示を淡々と実行するだけだ。

潜在意識は、私たちが生まれ持った、人生のあらゆる側面で前向きな変化を起こすための、すぐれた道具だ。ただし使い方を間違いなければだが。だから、「心の声」の力の理解を深め、潜在意識に何を頼むかについて、より意識的にコントロールすることが大切だ

私たちの今現在の決断は、その大部分が、何らかのものごとについての過去の経験やデータに基づいている。人生に前向きな変化を起こす道具をすでに手にしている私たちが、その使い方をすっかりマスターすれば、潜在意識を点検し、現在直面している人生の問題に、どのデータがもはや役に立たないかを見つける大きなチャンスが訪れる。

自分の否定的な行動習慣に気づいたら、潜在意識を自分が望む行動へと導く、新しいデータを入力すればよい。そのデータには、否定的な習慣による束縛から私たちを解放する力もある。

◆超意識を使って「成り行きまかせの人生」をストップする
心の中の3つ目の領域は超意識だ。「超」とは「上」とか「超える」という意味で、つまり意識を越えることを意味する。超意識は、真に創造的な問題解決についての議論には欠くことのできない、人間存在の中でもっとも重要なものだ。

超意識は、すべての純粋な創造性の源だ。ここからすばらし着想が生まれたり、創造的な解決策が見つかったりする。超意識には、問題を解決するために必要な情報があって、それは、私たちのメモリーバンクである潜在意識に蓄積されたどんな情報にもまさっている。「天才」は、この広大な知識の宝庫に、意図的にアクセスする能力があるように見える。

私たちがやる気に満ち溢れているときには、超意識は熱意と無限のエネルギーの源ともなる。

◆古いデータを新しいデータに更新する
心には3つの領域があって、互いに関わり合っている。それは意識、潜在意識、超意識だ。でも、心の3つの領域の存在や、それらがどう関わり合っているかを知らなければ、私たちは「自動操縦」によって人生を成り行きまかせに生きていくことになる。

心の3つの領域の働き方を知って完璧に理解し、時代遅れの古いデータを見直して修正し、目標の達成をもっと楽にする新しいデータを入力する方法を覚えれば、あなたは本当の意味で人生をコントロールし、思うままに生きられる

自分の体験が気にいらないなら、意識的な心が行う思考や期待の性質を変えなくてはいけない。思考を通して、自分の身体や友人、同僚に送っているメッセージを別の種類のものにすべきなのである。

第8章 アファメーションで潜在意識を再プログラムする

この世には、権威的な人物によって催眠状態にされ、自分はどういう人間で、だから何ができないかを信じこまされてきた人が多いが、実はそれは全く真実ではない。しかし、それが本当だと信じてしまうと、人はその「真実」を裏づけるような行動や態度を取ってしまう。

アファメーションを積極的に使うことによって、どんなふうに潜在意識を再プログラムし、現在の自分の状況や希望と調和した、適切で最新の、真実に基づいた情報を入力できるのかを述べる。

◆真実であろうがなかろうが、それが「真実」と受け止めればそれは真実になる
自己暗示をアファメーションとも呼ぶ。アファメーションとは「事実や信念(肯定的なものも否定的なものも含む)の表明で、期待する結果へと人を導くもの」である。この「事実」や考えを言葉にしたものは、「真実」であることもあれば、そうでないこともある。しかし、それを真実だと信じれば、人はその通りに行動する。

「私は〇〇が昔からずっと苦手だ」と思い込むことは、出来ない「現実」を受け入れ、自分はそれが出来ないという情報を潜在意識に送り続けることである。すると潜在意識は、あなたが思い込み通りの行動を取るように取り計らってしまう。実は私たちは、これまでの人生でも既にアファメーションを使っている

自分自身や他人に向かって言う、「私は」とか「私が」で始まる文章はすべてアファメーションである。思い出してほしい。アファメーションとは、「事実」や「信念」を言葉にしたものだ。つまり、(本当は)「真実」でないことでも、私たちがそう受け止めることによって「真実」となる、ということだ。

生まれつき、仕事ができる人と、できない人がいるわけではない。私たちの向き合い方や考え方、自己イメージ(肯定的、否定的)は、徐々に形成されてきたものだ。私たちは、幼いときに「事実に基づく」情報を、権威的な人々によって与えられ、それが本当だと信じてきた。

そして長年のうちに、彼らに与えられたものの見方や意見、信念は心に深く浸透し、ついにはそれをすっかり信じ込むようになって、やがて個人的現実の中の変えられない「真実」となってしまう。つまり、アファメーションは効果がある、ということだ。それならば、同じ方法を自分の行動を変えるために使い、人生に前向きな変化を起こさない手はないではないか

◆もっとも効果的なアファメーションの使い方
あなたには、成し遂げたい目標ややるべきことがたくさんあるだろう。それらの達成を助けるためにアファメーションを使うことができる。アファメーションの言葉を毎日繰り返し唱えながら、その状況を思い描き、そのときの気分を実感することによって、潜在意識があなたの目標達成に手を貸すように仕向けたり、またその目標を別のものに変更したりできる

アファメーションをつくるときには、一人称、現在形で、望む結果が既に実現しているかのように書く。具体的に言うと、「〇〇ともっといい関係になるように」とか「仕事がうまくいくように」はいけない。つまり、何かが将来よりよい状態になることへの希望はいけない。むしろ、「私は〇〇ととてもうまくいっていて、日に日に絆が強まっている」とか「私がビジネスで成功していて、毎日、仕事がさらにうまくいく方法が見つかっている」など。

ダイエットを行う場合のアファメーション例(現状が120kgで88kgにダイエットするのが目標):

「88キロの私は、見栄えがよくなって気分もいい」一人称現在形を使って、まるでそれが今の状態であるかのように書く。

「私は太りすぎてはいけない」はよくない。「太りすぎ」が強調されてしまい、それはあなたが思い描くべきイメージではない。

「私は、88キロという理想的な体重を維持するために必要な分だけ食べている」とか「私は、毎日の運動が楽しくて、1日も欠かさない」といった、自分を励ますようなアファメーションにしてみるのもよい。

アファメーションの目的は、行動に変化を起こすことだ。アファメーションを書くときには、心の中で望んでいる成功のイメージを掻き立てるような表現を心がける。たとえば、「私は〇〇との付き合いを最高に楽しんでいる」と自分に語りかけながら、自分が相手と一緒にいる時間を心から楽しみ、「最高の時間を過ごしている」姿を思い浮かべる。

つまり、実際の場面でも思い描いた状況でも、その光景が、感情豊かで肯定的な強い思いを伴ってさえいれば、現実に起きたことであるかのように潜在意識に刻みつけられる。この最後のステップの、「感情豊かで肯定的な強い思いを伴っていること」がとても重要だ。

アファメーションでは、言葉はイメージを描き出したり、呼び出す働きをする。そしてこのイメージ(言葉ではなく)は、それに付随する気持ちや感情とともに潜在意識に記録される。だからこそ、そのときの気持ちや感情を伴った、アファメーションの言葉通りのイメージや光景を思い描くことが重要なのだ

アファメーションは、次の3つのステップからなる。

  1. 自分自身にアファメーションを読み聞かせる
  2. アファメーションの内容に合った過去や未来の出来事、あるいは想像上の出来事を、ありありと思い描く
  3. 思い描きながら、前向きで楽しい気持ち(感情)を味わう

アファメーションは、1つ当たり10秒から15秒くらいの長さにし、3回から5回は繰り返す。目標を決めるときと同じで、一度に行うアファメーションは、普通15個以内にとどめておくのがよい。私たちの心は、朝起きてすぐと夜寝る前がもっともアファメーションを受け入れやすい。アファメーションをカードやスマホに書き込んでおくのもよい。

眠る直前と起きてすぐは、潜在意識の力がもっとも発現しやすい。このときには、あなたの願いを打消し、潜在意識に願いが届くのを妨げかねない否定的な思考やイメージが心に浮かぶことはない。願いが現実に叶ったところを思い描き、達成の喜びに胸を躍らせれば、潜在意識の力があなたの願いを現実にしてくれる

アファメーションを毎日続けることによって、日常生活に奇跡のような変化を起こすことができる。アファメーションの練習を毎日続けていると、そのうちそれが習慣になる。そしてどんな習慣もそうだが、行わなかった日は損をしたような気分になる。朝起きてすぐと、夜寝る前に、アファメーションを読むのを楽しむ。

毎日のアファメーションと、その通りの状況を思い描き、そのときの感情を強く実感することによって、自分の人生を豊かにするために重要だと考える価値観や目標、ものの見方が、潜在意識に深く刻みつけられる。

◆アファメーション

  1. 一人称現在形で、すでに目標を達成したかのような言葉を自分自身に語る。
  2. 目標を達成した自分の姿をありありと思い描く。
  3. 目標を達成したときの最高の気分を実感する。
第9章 望むものを手にするカギは「できるだけクリアなイメージ」

◆虫眼鏡で焦点を合わせるようにイメージをとぎすます
成功している人々は、自分が何を求め、どこをめざしているかについて非常にはっきりしたイメージを持っている。彼らが描く未来像はレーザー光線のようにきっくりしている。たとえば、目標がもっといい家に住むということなら、それがどんな家なのか明確に思い描いている。

一方、目標を達成できずに終わることが多い人々は、目標を達成したときの自分の姿をそこまではっきりと思い描いていない。「もっといい家が欲しい」とアファメーションで自分に言い聞かせても、それがどんな家なのかという明確なイメージがなければ、目標の実現に向けるエネルギーを浪費しているようなものだ。

明確な目標をもち、その思考(イメージ)とそれに伴う強烈な感情をずっと持ち続ければ、同じことが起こる。潜在意識の力を何倍にも高めてイメージを実現し、現実とすることができるのだ。

人生のあらゆる問題を超意識の力で創造的に解決することもできる。ここで大事なのは、潜在意識に記録されるのは、アファメーションで語った言葉ではなく、その言葉が生み出す「光景(イメージ)」とそのイメージに付随する「感情」だということだ

自分が何かしている様子を心で思い描くとき、失敗した姿を想像すべきではない。たとえば、スキーなら、転んでいる姿ではなく、完璧な滑りをしている姿を思い浮かべる。これは、何かをしている姿をイメージする練習についての、非常に重要な事実だ。なぜなら、思い描いたものがそのまま潜在意識にイメージとして記録され、それはどんなふうに行動するべきかについての、潜在意識への指示となる。

何であれ、明確にイメージして潜在意識に刻みつければ、あなたはそれを現実のものとすることができる。私たちは、自分がイメージし、考え、信じる通りになる。

第12章 すべてを生み出す「超意識」の存在を意識する

超意識は、すべての純粋な創造性の源だ。ここからすばらしい着想が生まれたり、創造的な解決策が見つかったりする。超意識には、問題を解決するために必要な情報があって、それは、私たちのメモリーバンクである潜在意識に蓄積されたどんな情報にもまさっている。

「天才」には、この広大な知識の宝庫に、意図的にアクセスする能力があるように見える。

◆超意識からの語りかけに耳をすます
人の精神性格の90%は潜在意識が行っている。だから潜在意識の不思議な力をうまく使いこなせない人は、できることが非常に限られる。潜在意識は常に、命を守るための前向きな働きをする。

潜在意識はあなたの身体を作り上げ、生命維持に関する機能を管理している。1日24時間、眠る暇もなく働いて、あなたを助け、あなたに害を及ぼすものから守ろうとする。超意識は、無限の命や尽きることのない知恵と関わり合っていて、そこにある欲求や考えはすべてあなたの命をも守るためのものだ。

大いなる野望や着想、崇高で壮大な人生の展望は、すべて超意識から生まれる。私たちが抱くもっとも深淵(底知れない)な信念について、理屈であれこれ議論することはできない。なぜなら、それらは意識的な心から生まれたものではないから。それらは、あなたの超意識から生まれたものである。

超意識は、直観や衝動、予感、暗示、駆り立てられるような思い、そして思いつきの形をとってあなたに語りかけてくる。超意識が語りかけることはいつも同じ。立ち上がれ、乗り越えろ、成長し、進歩し、冒険し、さらなる高みへと一歩踏み出せ、と言ったことだ。

誰かを恋する気持ちや人の命を救おうとする衝動も、心の奥底にある超意識から生まれる。超意識には、あなたを介して、あなたにはまるで分らない高遠で博学な言葉を語る力がある。

◆超意識からの答えは「完全回答」である

◆健康な思考が、身体を健康に整える
人の身体には、放っておいても身体の維持管理をする知性が備わっている。問題は、外面的特徴に基づく五感の判断に、意識的な心が常に横やりを入れることで、それは間違った思い込みや不安、根拠のない予測といった動揺につながっていく。

不安や間違った思い込み、否定的な習慣的行動が、心理的、感情的な条件づけによって潜在意識に浸透してしまうと、潜在意識は仕様書が提示する青写真通りに行動せざるをえなくなってしまう。けれども、そもそも潜在意識は、調和や健康、平和を目指して働こうとするものである。正しく、科学的に考えるためには、「真理」を知らなくてはいけない。

真理を知るとは、つまり、無限の知恵や潜在意識の力と調和することで、その知恵や力は常に生命を守るために働こうとする。あなたは、あなた自身の思考の総和だ。そしてあなたには、否定的な思考や想像を退ける力がある。

暗闇をなくすには光が、寒さに対処するには熱が効果的であるように、否定的な思考を克服するにはよい思考が有効だ。心によいことを言い聞かせる。そうすれば悪い思考は消え去る。あなたの思考や思いつき、信念のすべては、あなたの中の生命の原理と調和的に働くときに、もっとも大きな潜在的可能性を発揮する。

生命の原理は、いついかなるときも、あなたを保存し、守ろうとし続けるからだ。つまり、通常の状態を維持するのは、異常事態を引き起こすより、ずっと簡単で確実にできる。病気になるのは異常事態だ。病気は、あなたが生命の原理に反して、否定的な考えにふけっていることを示している。

生命の原理は成長の法則だ。自然界のすべてが、静かに、着々と成長の法則を自ら示すことによって、この原理の働きを証明している。成長と、生命の原理が表れるところには、必ず生命が存在する。生命があるところには調和があり、調和があるところには完璧な健康がある。

あなたの思考が、潜在意識の創造的な原理と一致しているなら、あなたの内にある調和の原理と同調して進むことができる。しかし、あなたが調和の原理にそむく思考を抱いたなら、それらの思考はあなたに執拗につきまとい、あなたを苦しめ、悩ませ、ついには病気にさせ、それが続けば死をももたらしかねない。

病気を癒すためには、活力に満ちた潜在意識の力を増大させ、それを身体中に行き渡らせる必要がある。そしてそれには、恐れや心配、不安、嫉妬、憎しみなど、あなたの神経や腺を傷つけ、無力にする力をもつ、すべての破壊的な思考を取り除けばいい。

第13章 人生のあらゆる問題を超意識の力で創造的に解決する

超意識は、人の全存在において非常に重要な部分であり、真に創造的な問題解決を論じる際には欠かせないものだ。しかし、必ずしもいつも意識的にその力を利用できるわけではない。

瞑想の訓練や人生の危機、心のもちよう(たとえば考えすぎないなど)、自己暗示的な働きかけ、儀式的行動によって、その力をうまく使えるようになる。意識と潜在意識と超意識は、1つの心の中の3つの領域である、と理解しておくことが重要だ。この3つにはそれぞれ特別な働きがある。

まずは、超意識の働きと特徴について見ていこう。

  1. 超意識はすべての純粋な創造性の源だ
    ・意識的な心には創造的な活動はできない。意識は潜在意識に保存された既存のデータをもとに推測したり、人(専門家)や書物、PCといった、その他の情報源からデータや情報を集めてくる。
    ・意識的な心は、ある問題への答えに繋がるデータを入手できたとき、演繹的(えんえきてき)な推論(一般原理から個々を推論する)によって問題を解決することができる。
    超意識が利用するのは、潜在意識に保存されているデータではない。超意識は宇宙の知恵を入手し、意識的な心や潜在意識が行う普通の論理的思考を遥かに超える「純粋な創造性」を発揮する。意識的な心に届くさまざまな着想は(願いも)、向うから働きかけてくる。音楽家には音楽。発明家には新しい発明品。作家には文章が…。
  2. 超意識は、目的意欲を高める。
    意欲には「前向きな意欲(want to)」と「無理強いされた意欲(have to)」がある。超意識は、前向きな意欲を持っているときだけ、無限のエネルギーを提供する。人は、好きで何かをしているときは、ほとんど疲れを感じないが、「しなければならない(have to)」をしているときには、すぐへとへとになってしまう。だから、前向きな意欲をもって目標を目指すようにし、「しなければならないこと(have to)」はできる限り減らすか無くすことが重要だ。また、心の声を「やらなくてはならない」から「これをやる」に変えるだけでもエネルギーの枯渇を減らす効果がある。
  3. 超意識は無意識レベル働く。
    その働きは目に見えない。どこを探したら見つかるというものではない。
  4. 超意識は独自のコンピュータを持っていて、意識的な心から託されたあらゆる問題を解決し、その時点でもっとも有効な回答を返してくれる。この「その時点で」というのが重要なポイントだ。受け取った答えをそのとき使わなかった場合は、時間の経過に伴って、解決の方程式に新たな変数をつけ加える必要があるかもしれないので、超意識にもう一度尋ね直したほうがいい。しかし、すべての問題の解決に超意識の力が必要なわけではない。問題の90%は、解決に必要なデータや情報を入手できれば、意識的な心の力で解決することができる。
  5. 超意識は、潜在意識に保存されている全てのデータを瞬間的に読み取り、処理すべきデータと不要なデータを見分けることができる。潜在意識に保存されているデータは過去の体験とそれに伴う感情である。潜在意識には、幼い頃に学んだ「事実」で、実はまったく間違っていたり、今はニーズに合わないものも保存されている。しかもそうした間違ったデータはしばしば、その状況の「真実」、あるいは現実を理解するのを妨げる。超意識は、私たちを真実へと導いてくれる。
  6. 意識的な心がその問題にとらわれている限り、超意識はどのような問題も処理できない。ある問題のことを「死ぬほど心配していて」、そのことが(意識レベルで)頭から離れないとき、私たちは、自分たちが望み、必要とする答えが超意識から届くのを妨げている。心配は、大いなる時間の無駄だ! 意識レベルで何度考えても、解決策が見つかりそうにないと思えるときは、完璧な答えや解決策をもたらしてくれると信じて、問題を超意識に委ねるといい。そして、意識の上ではその問題のことを考えないようにする。余暇を楽しんでいるときや(心が)くつろいでいるときに、超意識からすばらしい解決策が届く。意識的な心がその問題に囚われている限り、超意識はどのような問題も処理できない。
  7. 超意識はあらゆる言葉を聞きもらさない。 超意識は決して眠らない。超意識はあなたのあらゆる言葉を聞きもらさない。
  8. 超意識は、私たちの行動とその結果を、自己イメージが作り上げた習慣的な考え方に合ったものにする。 自己イメージは、人生のあらゆる場面での努力の成果を決める。潜在意識に記録されている「自分像」を変えなければ、ずっと同じ行動を続けることになる。何度も何度も。大切なのは、自分像を変えることだ。それは、アファメーションを行うことによってできる

肯定的なものであれ否定的なものであれ、どのような思考も、意識的な心に継続的に抱かれ続ければ、超意識の力で現実となる。

◆人生に起きるすべてのことの責任は自分自身にある
超意識の力を借りて問題を解決するための5ステップ。

  1. 問題を明確にする
  2. データを集める
  3. 問題を意識レベルで解決しようと試みる
  4. 意識レベルでの解決が不可能な場合、問題を超意識に委ねる
  5. 意識的な心を他のことで忙しくしておく

※すべての問題の解決を超意識に委ねる必要はない。

  1. 問題を明確にする
    ・問題を書き出す
    ・問題を明確にし、そのどこを解決する必要があるのか明確にする
    ※問題が適切に明確化されれば、問題の65%は適切に解決され、考えられうる最良の答えが導き出される。
  2. データを集める
    ・自分自身の経験をもとに潜在意識に蓄積されたデータ
    ・コンサルタントや専門家を雇う
    ・書物や論文、ウェブサイトなどから引用した研究結果
    このデータ収集には時間をかけすぎてはいけない。強迫的な情報収集家は、いつでも「もっと」知らなければ決断することができない。こういう人は、物事を先延ばしにしがちで、根底にあるのは失敗を恐れる気持ちだ。
  3. 問題を意識レベルで解決しようと試みる
    意識レベルで問題に取り組む。問題の中には、答えが一つしかないタイプと、解決策がたくさん考えられるタイプがある。その場合、最善だと思われる解決策に優先順位をつけて選ばねばならず、適応力の高さが求められる。このステップ3では、スピードが勝負だ。たいていの問題は、このステップ3で解決されすべて意識レベルで行われる。
  4. 意識レベルでの解決が不可能な場合、問題を超意識に委ねる
    超意識に問題の解決を委ねるときとはどんなときか? 問題をはっきりさせ、データ収入も十分に行い、考えられるあらゆる解決策をリストアップしたが、 そのどれも問題解決につながらなかったときだ。 超意識に問題を委ねるには…
    ・どういう問題なのかを心の中で繰り返す
    ・超意識に、この問題を引き受け、最善の解決策を教えてくださいと頼み、超意識に委ねれば問題は必ず解決できる、と信じる
    ・解決に期限がある場合は、超意識にそのことを伝える
  5. 意識的な心を他のことで忙しくしておく
    ・意識レベルでは問題のことを忘れる
    ・その後どうなったかを気にして(意識レベルで)問題のことを思い返さない。いったん、問題を超意識に委ねたら超意識の力を信じる

◆解決策はしばしば、何もしていないときにやってくる
超意識が解決策を届けてくれたことはどこでわかるのか? 受け取った答えが非の打ち所のないものであるとき、それが超意識から届いたものであることに気づく。解決策はしばしば、とくに何もしていないときにやってくる。

ぼんやり考えごとをしているとき、あるいはぐっすり眠って朝起きたとき。超意識はどこから答えを探してくるのか疑問に思うかもしれない。人はみな、意識の奥深くのあるレベルにおいて、この世界のすべての人と潜在的につながっている。これは超感覚的知覚(ESP)やテレパシーの理論とも共通した考えだ。何かが見えないからといって、それが存在していないということにはならない。

先進科学は、量子場の情報にアクセスする方法を明らかにしようとした。これを宇宙の知恵と呼び、誰もが、意識のある深いレベルでこの知恵とつながっている。これを「神」とか神聖なる介入などと呼ぶ人々もいる。どのような名で呼ばれていようと、この力は人々に同じように働く。超意識と、その奇跡の力をそれぞれのやり方で信じることには、多くの人の人生を変える力がある。

悟りを得るためには、すべての疑問や問題を、唯一の心(神)と同義の超意識に委ねなくてはならない。すると、その個人だけでなく、すべての人にとっての最善の答えが示される。超意識には無限の力がある。超意識の限界を感じる出来事は、人の心がその限界を信じた結果なのだ。

人格の統合とは、意識と超意識による選択が緊密に連携することであり、すると、人の全存在(潜在意識、意識、そして超意識)は争うことなく、同一の目標を目指して働きはじめる。

第14章 人が失敗する主な原因は「自信のなさ」と「頑張りすぎ」

何かがうまくいかずに行き詰まっているときは、「頑張りすぎていないか?」と自分に問い直すとよい。人が失敗する主な原因は2つである。

  • 自信のなさ
  • 頑張りすぎ

多くの人々が、潜在意識(と超意識)の働きを十分に理解していないために、何かを願いながらも答えを受け取れずにいる。心がどのように働くかを理解したとき、私たちの心には一定の自信が生まれる。忘れてはいけない。

潜在意識は、思考を受け入れるやいなやそれを実行しようとする、ということを。潜在意識は、持てるすべての力を使い、より深いところにあるあなたの心(超意識)が持つ心の法則と精神の法則を総動員して、目的を果たそうとする。この法則は、よい思考にも邪悪な思考にも忠実に働く。

だから、もしもあなたがこの法則を否定的な目的のために使えば、問題や失敗、混乱を引き起こすことになる。しかし前向きな目的のために使えば、導きや自由、心の平安が訪れる。

あなたの思考が肯定的で、前向きであり、そして愛に満ちているとき、必ず適切な答えが得られる。つまり、失敗しないためには、あなたの思考や願いを、それがまるで現実に起きていることのように感じる方法を使って、潜在意識に受け取らせるだけでいい、ということだ。そうすれば、心の法則がそのあとのことはやってくれる。

あなたの願いを、信念と自信をもって潜在意識に届けよう。そうすれば、潜在意識はそれを受け止めて、あなたに答えを返してくれる。潜在意識は無理強いされても応えない。潜在意識はあなたの信念に、つまり意識的な心に受け入れられたときに、答えを返してくれる。否定的な言葉を使っている限り、潜在意識からの応答も協力も得られない。

あなたはまず、心の中に目的についての明快なイメージをもたなくてはいけない。そして、出口、つまり厄介な問題の解決策はあると強く信じる必要がある。答えを知っているのは、あなたの超意識の中にある無限の知性だけ。そうはっきり理解したとき、あなたの心は完成し、あなたの信念に応じて、結果が示される。

◆否定せず、想像力を使い、「自分で何とかしよう」と思わない
潜在意識はあらゆる知識を持ち、あなたの身に起きた出来事を解決するだけでなく、あなたの身体のすべての器官を癒す方法や手段を心得ている。

あなたが健康になりたいと命じるだけで、潜在意識はそれを現実にするが、その際に重要なのは、リラックスすること。つまり「気楽にやる」ことだ。些細なことや方法についてはあれこれ考えず、最終目標のことだけ考えよう。

健康問題、金銭問題、人間関係、雇用の問題、何であれ、その問題がめでたく解決したときの気分を味わってみよう。辛かった病気が快復したときのあの気分だ。現実のように感じることが、潜在意識に力を発揮させるカギだと心しておこう。あなたは新たな思考を、まるで実現したことのように主体的に実感しなくてはいけない。将来のこととしてではなく、今現在のこととして。

潜在意識の力を使うときには、その力を否定するようなことは考えず、自分で何とかしようとも思わないのがよい。任せて、委ねてしまい、潜在意識がもたらす結果と、そのときの解放的な気分を想像しよう。奇跡を信じる子供のように純粋な信念を、ひたすら抱き続けよう。

身体の不調も、どんな問題も抱えていない自分を想像しよう。難しく考えるのは一切やめにしよう。シンプルにやるのが一番なのだ。

◆頑張りすぎが裏目に出る仕組みと、願いと正反対のことが起こるわけ
願いと想像が相容れないものであるとき、必ず想像のほうが勝つ。無理に頑張ろうとすると自滅的な結果につながりやすく、願いと正反対の結果を引き寄せてしまう。

その状況を乗り越えることへの不安感が、心を支配するからだ。そして、潜在意識は常に優勢な考えに従う。心に2つの矛盾する主張があるとき、潜在意識は必ずその強いほうを受け入れる。そのほうが簡単だからだ

意思の力で、潜在意識に無理矢理あなたの考えを受け入れさせようとしてはならない。そんなことをしても失敗するだけで、願いとは正反対のものを手にすることになる。

◆願いと想像を調和させることが大切
心の力を利用するときには、妨害する力は当然働く、と知っておく必要がある。そして、問題を解決する方法のことだけ考えるようにすれば、もはや妨害する力のことは気にならなくなる。意識と潜在意識の間に対立が存在しなくなったとき、あなたの願いは叶えられる。

調和すべきこの2つのものは、あなた自身とあなたの願い、思考と感じ方、理想と感情、そして願いと想像などと言いかえることもできる。

第15章 「富は心の中にある」と知る

経済的に困っているなら、あるいはやりくりに苦労しているなら、それはあなたが、「私にはいつもお金がたっぷりあって、有り余るほどだ」と潜在意識に言い聞かせていないからだ。世の中には、1週間にたった数時間の働きで、途方もない収入を得ている人々がいる。

彼らは、死にもの狂いで働いたり、奴隷並に働いたりはしない。人生はあくせくしないで生きるのが一番なのだ。あなたがしたいと思うことをしよう。ワクワクできることや楽しめることをしよう。

◆豊かさは心の問題だ
豊かさは、それぞれの人の潜在意識に刻まれている思考によって決まる。「私は億万長者だ、私は億万長者だ」と言うだけでは、億万長者になれない。あなたの潜在意識に、富や豊かさの感覚を植えつけることによって、富の意識を持てるようになる

ほとんどの人の問題点は、目に見えない力の手助けを受けていないことだ。何かに失敗したとき、彼らがひどく頼りなげに見えるのは、潜在意識の力を借りる方法を知らないからだ。自分の心の中にある、尽きることのない知恵の宝庫の存在を、彼らは知らないのだ。

貧しい人特有の心を持つ人は、気がつけばいつも貧しさにつきまとわれている。一方、心が富の感覚で満たされている人は、必要なものすべてに囲まれて暮らしている。あなたも富を手にすることができる。必要なものをすべて手に入れ、有り余るほどのお金を手にすることができる。

あなたの言葉には、あなたの心から間違った感覚を拭い去り、空いたところに正しい感覚を植えつける力がある。

◆富の意識を身につけるための理想の方法
「私は富と成功を手に入れたい」と思ったら、1日に3回~4回、1回におよそ5分間、自分に向かって「富と成功」と繰り返す。この言葉には驚くべき力がある。潜在意識の内なる力を発揮させる力だ。あなたの中にある大いなる力のあることを考え続けよう。

すると、あなたの思考の性質や特性に応じた状況や環境が、現実となってあなたの暮らしに現れる。ただ、「私は金持ちだ」と言うのではなく、自分がもっているすばらしい力について考えるのだ。「富」と言うとき、あなたの心には何の葛藤も生まれないはずだ。

さらには、あなたが富について考えているとき、豊かさを満喫している感情が湧き上がってくるだろう。富を感じることによって、富が生まれる。このことをずっと忘れないようにしよう。潜在意識は銀行のようなもので、いわば宇宙の金融機関だ。

富の意識であれ、貧しさの意識であれ、あなたがそこに預けたり、印象づけたりしたすべてのものを増やす力がある。だから、預けるのは富にしておこう。

アファメーションの3ステップ:

  1. 自分自身にアファメーションを読み聞かせる
  2. アファメーションの内容に合った過去や未来の出来事、または想像上の出来事を、ありありと思い描く
  3. 思い描きながら、前向きで楽しい気持ち(感情)を味わう

もし、「私は富を持っている」とだけ自分に言い聞かせて、ステップ2とステップ3を省略してしまったら、そのアファメーションは尻切れとんぼに終わってしまう。ステップ1の「言葉」には、その言葉を伝わりやすくするイメージを呼び出したり、作り上げたりする働きがある。

科学的にも、潜在意識に記録されるのは言葉ではなく、言葉によって想起される視覚的なイメージと感覚だと証明されている。ステップ3は、あなたにイメージを想起させる精力剤だと考えよう。クルマを手に入れても、ガソリンがなければ、クルマは走ることができない。視覚的なイメージにさらに感情的な高まりを加えることは、この3ステップからなるアファメーションを成功させるために必要な「ガソリン」なのだ

◆富をいつでも必ず手に入れる方法
あなたの潜在意識(超意識)は、尽きることのない知恵の源である。そこには無限の知恵があって、あなたの意識に届けられるのを、数えきれないほどの方法で、あなたの財布の中に札束となって収まる日を、今か今かと待っている。

そして心の中で行われるこの潜在意識の働きは、株価や為替相場に関係なく続く。「富は私のもので、私の人生にはいつも富が循環している」と潜在意識に言い聞かせれば、あなたはいつでも、そして必ず、形はさまざまではあるが、富を手に入れることができる。

◆富を手に入れるのを妨げる、よくある障害
多くの人々が富に恵まれない人生を送る原因になっているひとつに感情がある。そしてたいていの人は、辛い体験を通してそのことに気づかされる。それは妬みの感情だ。妬みの感情を乗り越えるには、「すごいじゃないか。あの人の成功を喜ぼう。あの人がもっと富を築くよう祈るよ」と言えばいい。

妬みの感情を抱き続けるのは、とても破壊的なことだ。なぜなら、それはあなた自身を否定的な立場に置くことであり、富はあなたのところに流れてくる代わりに、あなたのもとから流れ出していく。

もしあなたが、他人の莫大な富や成功に苛立ったり嫌な気分になったりしたことがあるなら、今すぐ、その人に「さらなる富が集まりますように」と祈ろう。するとあなたの中の否定的な思考が打ち消され、潜在意識の法則に従って、たくさんの富があなたのもとに流れ込んでくる。それができたら、眠りながら金持ちになる方法を試してみよう。

夜寝る前に、「富」という言葉を、静かに、くつろいだ気分で、思いを込めて繰り返すのだこれを何度も何度も、まるで子守唄のように繰り返そう。「富」の一言だけで、自分を眠りにつかそう。あなたはその結果に驚くはずだ。大量の富が、まるでなだれのようにあなたのところに流れ込むだろう。これが潜在意識の奇跡の力である。

◆「豊かさ」と「裕福さ」の違い
高収入をめざして働く場合、生活のバランスを取ることがとても重要だ。裕福な生活をするにはお金が必要だ。しかし、「豊かな」暮らしにお金は必要ない。バランスのよさは、裕福さをめざすときに気をつけるべき重要なポイントだ。

バランスよく生きる人々は、家族の目標や健康の目標、社会的、精神的、そして個人的な目標のそれぞれのために、等しく時間を配分している

投稿者: book reviews

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