深く、速く、考える。 「本質」を瞬時に見抜く思考の技術 by 稲垣 公夫
稲垣 公夫(いながき・きみお)
グローバリング株式会社代表取締役。
1951年生まれ。
東京大学工学部卒業、ミシガン大学工学部大学院修士課程修了。
NECにて製造管理部担当部長、NECアメリカ副社長などを歴任。
ジェイビルジャパン代表取締役社長などを経て現職。
2010年にグローバリング(株)を設立し、主に製造業を対象に、リーン製品開発や経営戦略のコンサルティングを行う…
正解へのルートが一瞬で浮かぶ!
短時間で深く考えるための
“深速思考”のトレーニング!
トヨタ式A3報告書研修から生まれたノウハウ…
製品開発のエンジニア向けに教えられている、
「深く」かつ「速く」考える思考法=「深速思考」のメソッドと、
それを鍛えるトレーニングを、
一般のビジネスパーソン向けに解説した一冊!
「深く速く考える」ノウハウの中核の一つは、
A4判の紙1枚程度の情報を読み、
その中の因果関係を抽出して図にまとめる「因果関係マップ」。
この因果関係マップを描くことを繰り返して、
本質をつかんだ深い思考をハイスピードで行えるようになる。
トヨタの仕事ツールの代表格に「A3報告書」がある。
これは、さまざまな報告や企画を、
ムダな記述を極限までそぎ落として
A3判の資料1枚にまとめるもの。
新入社員時代からこうした
資料作成術を叩き込まれることにより、
トヨタ社内で「ズームイン・ズームアウト思考」と呼ばれる、
「具体と抽象を自由に行き来する思考力」が徹底的に鍛えられる。
目次
序章 ヒトの脳には「思考のクセ」がある
・ホモ・サピエンスの脳は数十万年もアップデートなしの状態
・「理解する」とはどういうことか? ほか
第1章 結局、「深く考える」ってどういうこと?
・「高度な思考」は何が高度なのか?
・遠くからアイデアを借りたドイツ軍 ほか
第2章 「深速思考」の基本と精度の高め方
・深速思考の基本原理を押さえる
・基礎となるのは「抽象化」の能力
第3章 「因果関係マップ」のつくり方
・因果関係マップをつくる5つのステップ
・変数タイプの因果関係マップで「トレードオフ」を見つける ほか
第4章 ネタを仕入れる ――ビジネスモデルの「本質」の抽出
・因果関係マップで儲かるしくみを「解剖」する
・飲食店の儲かるしくみ分析(1) 鳥貴族 ほか
第5章 遠くからアイデアを借りる ――「本質」を別の場に応用
・アナロジー思考その1 深い構造の類似性に気づく
・アナロジー思考その2 遠くから借りる ほか
終章 深速思考を日常化する
・さらにステップアップするには?
・深速思考を仕事で自在に使いこなす ほか
