バカになるほど、本を読め! by 神田 昌典
神田 昌典
マーケティング・コンサルタント。
フューチャーマッピング開発者。
日本最大級の読書会「リード・フォー・アクション」発起人。
上智大学外国語学部卒。大学3年次に外交官試験合格。
大学4年次より、外務省経済局に勤務。
ニューヨーク大学経済学修士(MA)、ペンシルバニア大学ウォートンスクール経営学修士(MBA)取得。
その後、米国家電メーカー日本代表を経て、マーケティング・コンサルタントに。
ビジネス分野のみならず、教育界でも精力的な活動を行なっており、公益財団法人・日本生涯学習協議会の理事を務める…
クレイジーな時代を突破する、
クレイジーな読書法!
賢くなるためではない、
本はバカになるために読むのだ!
読み方をほんの少し変えるだけで人もお金も動き出す!
本をどう読むかなんて、
個人の自由だが、
もし、あなたが「自分の人生を変えたい」
というのであれば、
少しだけ読書の方法を学んでおいても損はない。
そんな「あなたの可能性を広げる読書」について、
著者は語っている。
その方法論を実践するメリットは、
教養が身についたり、
話題に乗り遅れなかったりすることだけにとどまらない。
読んだ本の内容を、即、行動に結びつけて、
他の人が生み出せていない
あなた独自の価値や知識を生み出せるようになる。
そして、
あなたが思い描いていたイメージとは
まったく違う人生が切り拓かれていくのだ…
目次
序 章◆なぜ、活躍できる人は皆「バカ」なのか
第1章◆「目的志向型」読書
第2章◆本を持ち、町へ出よう
第3章◆アクションが変革を生む

MEMO
◆英語が苦手な人こそ洋書を読む
洋書を読むときは、
翻訳本でも良いが、
できれば原書を読んでほしい。
一番の理由は、
英語を日本語に翻訳するという
作業自体が、
知的創造を刺激する面があるからだ。
母語で読むと読み飛ばしてしまうところでも、
洋書の場合は、立ち止まって
読むことになるので、
「これは日本ではどうなんだろう」
などと考え、
発想を刺激することになる。
外国語で本を読む意義はそこにある。
そして、英語で同じ分野の本を
30冊読めば、周囲の人から認められる
だけでなく、日本全体でもトップクラスの
識者になれる可能性がある。
◆知的創造のベースをつくるうえで
大切なことはいくつかあるが、
最も重要なことは、
「世の中の本質とは何か」
を学ぶことだ。
世の中で起こることには、
表面的にはわからないが、
必ず何らかの秩序や哲学がある。
本質を知ると、
物事の見方が変わってくる。
「どんなことでも流れに
注目することが大切だ」
「仕事の本質は、
経営の情報系統を美しく設計
することなのか」
ということが見えてくる。
そうした世の中の本質を学ぶとき、
最も効率が良く、
手軽で安価な手段が、
読書である。
高名な先生の話しを
聞かなくても、
良書を書店で買ってくれば、
今日からでも本質に近づける。
◆なぜ、「目的意識がない」
「目的があいまい」だと、
たくさん読んでも仕事の役に立たないのかというと、
どの情報が必要なのか、
脳が判別できないからだ。
本に書かれている内容すべてが
何かの役に立つ気がして、
あれもこれもと散漫になってくる。
本が付箋だらけになり、
ラインマーカーは引き放題。
しかし、結局のところ、
何も覚えていなかったり、
何の行動にも結びついて
いなかったりする。
「何か得られるだろう」
という受動的な姿勢では、
本から得られるものはない。
目的を明確にして、
必要な情報を能動的に
「取りに行く」ことが、
知識創造をするうえでは必要だ。
◆知識創造型の読書
- 目的指向型の読書をする
- 大勢の人と共に読む
- 即、行動に結びつける
◆どうすれば知識や価値の創造ができるのか?
「知識の創造」には、
大きく分けると2つの段階がある。
第一段階の「情報の編集」と
第二段階の「知識(価値)の創造」だ。
「情報の編集」とは、
世の中の情報から、
正しい情報と間違った情報を見分け、
編集したうえで、
発信することだ。
いわば、キュレーション(目利き)だ。
「知識の創造」とは、
正しい情報を元に、
行動しながら思索を重ね、
イノベーティブなアイデアや
知識を創造することだ。
これまで世の中になかった商品やサービス、
斬新なマーケティング手法、
画期的な製造技術やオペレーション…。
こうしたさまざまな解決策によって、
社会や会社の問題や課題を解決していく。
◆今の時代に必要なのは…
「知識創造」型の読書である。
本の重要性は変わってはいないが、
意識の高い人の本の読み方には、
変化が見られる。
それは、
「知識創造」「価値創造」型の
読書をする人が増えているということである。
その理由は、
世の中の付加価値をつけられる人の
スキルセットが変化したこと。
旧来型の読書をしても、
評価されなくなったことにある。
旧来型の読書というのは、
本に書いてある知識をしっかりと頭に入れ、
それを必要なときに正しく
迅速に引き出せるようにする、
というものだった。
ところが、
「正確な知識を提供する」役目は、
今やコンピュータにとって代わられてしまった。
何か分からないことがあっても、
ネットで検索すれば、
すぐに情報が取り出せるようになった。
だから、知識を受け売りするだけの
記憶型の人は、
まったく価値がなくなってしまった。
今や需要があるのは、
クイズ番組くらいである。
代わりに、
求められるようになったのは、
「知識の創造」「価値の創造」だ。
◆意識の高いビジネスパーソンが
本を読み続ける理由は、
最先端の知識を得るためだけではない。
淘汰されずに生き残ってきた、
人類の知恵に触れられるからだ。
マニャヴェリの「君主論」や
孫子の「兵法」、
ドラッカーの「マネジメント」
などといった古典的名著は、
ひとつの時代をつくった
思索のスタイルが内包されていて、
その内容は現在も色褪せない。
まさに温故知新(おんこちしん※)で、
これらの名著からは、
読むたびに新たな発見が
得られるものだ。
こうした古典は、
ネットで抜粋したものを読むより、
書籍の形でパラパラと読んだ方が、
自分にささる言葉に
偶然出会えるものである。
※古きを温め、新しきを知る。
経験のない新しいことを進めるにも、
過去を充分学ぶことから知恵を得ようということ。
◆世の中のムーブメントの多くは、
まず、本が注目されるころから始まる。
次に、雑誌に取り上げられ、
さらに、ネットで話題になる。
そして、最後にテレビにとりあげられることで、
一気に社会全体に広がり、
パラダイム・シフトが起こる。
本や雑誌をすっとばして、
ネットから始まるムーブメントは、
ほとんど見当たらない。
◆なぜ意識の高いビジネスパーソンは、
今も変わらず本を読むのだろうか。
それは、本が、
世の中に生まれるさまざまな
最先端の思想やアイデアに、
いち早く触れることのでる
メディアだからだ。
◆人生で成功するために読んでおくべき本55選!