自分のための人生

自分のための人生 by ウエイン・W・ダイアー

ウエイン・W・ダイアー

1940年、アメリカに生まれる。
心理学博士。

マズローの「自己実現」の心理学をさらに発展させた、
「個人」の生き方重視の意識革命を提唱、
新個人主義の旗手として世界的に評価されている…

今日を賢明に生きてますか?

ダイアー博士の「伸び伸び人生論!」

自分の中に巣くう弱さの源を取り払い、
常に創造への気構えを持ち続ける…

そこから人生の成長がはじまる!

人生に不満があるならば、
ただ不平ばかり鳴らしていないで、
行動することだ。

誤った生き方に挑戦して「今」という時を
有意義に生きるのだ。

消極的な感じ方や
思い込みを捨て、
自分本来の正しいあり方を選択すること…

これが自己実現への第一歩である。

目次

訳者のことば――渡部 昇一
とにかく一日一日を、「徹底的に自分を大事にして生きる」生活術

第1章「気」の力
1 自分の人生を存分に楽しめ!
2 幸福は「才能」なり!
3 自分の頭を支配する
4 悪条件にも耐える「発想転換法」
5 石頭が「壁」をつくる!
6 心の「金縛り」を見抜く
7「今」を存分に生きる

第2章 自分の価値
1 心のシェイプ・アップを怠るな
2 「自分の価値は自分自身が決めるもの」
3 幸福な人ほど「知的」になるのはなぜか?
4 自分を愛せない「不幸」
5 自分の心を味方につけるもの

第3章 自立と自尊の精神
1「自分の考え」はどこへいった?
2 こんな「自分本位・利己主義」なら。
3 この「癖」がわが子を「自滅」させる!
4「鉄の意志」をつくるもの
5 無心に生きる
6 自立への出発

第4章「昨日の自分」を超える
1 自己成長を阻むもの
2「思い込み」の中の自分像
3「口癖」が自分の器を決める
4 失敗の「悪循環」を断つ!

第5章「今の今」が最高のチャンス
1 人生における「黄金の日々」とは?
2「心の陰謀」に屈しない
3 人生を取りもどせ!
4 未来のために「今」を浪費するな!
5 自分の「不安度」を計るものさし
6 心の大手術

第6章「自分の知らない世界」
1 人生に花を咲かせる「選択」
2 天才たちが必ず持っている「思いきり」
3 一日を単に一万回くりかえしていないか?
4「計画ずくめ」人生の結末
5「安全主義」と「冒険主義」
6 案ずるよりもまずやってみる
7 尻込みしていては道は開けない!
8 あえてレールから飛び出してみる

第7章「状況打開」の柔軟思考
1 社会常識の外に「真理」あり!
2 「責任」を正面から受け止める
3 他人事に時間を奪われていないか?
4 白黒つかないこと
5 自分からつくった「足枷」

第8章「けじめ」をきちんとつける
1「無用な苦しみ」と「不毛な人生」
2 待つだけでは事態は好転しない
3「ごまかし」は大きな「つけ」
4「口」を出すこと「手」を出すこと
5「退屈」は「無能」の証
6 先延ばし人間に「夜明け」は来ない
7「過ちの人生」と手を切る12の法則

第9章 セルフ・コントロールの実践
1「怒る心」を調教する
2 チャーチルが語った「心の太陽」
3 無益な腹立ちに要注意!
4 絶大な効果を生む「感情中和法」

第10章「充実人生」にまっすぐ向かう
1 どんなときでも「創造的に生きる」!
2 人生の達人が100%実行している「極意」
3 好奇心と明日へのエネルギー
4 自分のために生きる
5「天真爛漫」の舞台裏
6 健康を飼い慣らす
7 これが人生だ!

自分のための人生
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MEMO

◆人生のあらゆる問題はすべて自分で選択、解決することができる!

その場合の選択とは、普通に選択できない
ものと考えられているような自分の感情や、
幸福を選び取ることも含まれる。

人とはその人自身の選択したものの
総体(サム・トータル)である。

by ウェイン・W・ダイアー

—————————————

◆今日1日を徹底的に大切に生きる!

それはいい意味での刹那主義
(過去や未来にとらわれず、
現在の「このとき」に全力投球し、
精一杯楽しむ)と言ってよい。

by ウェイン・W・ダイアー

—————————————

◆これが人生だ!

何よりも大切なことは、
彼ら(人生の達人)が自分自身を
愛しているということだ。

成長したいという願望に促されて
彼らは行動する。

どちらかを選択せよと言わたら、
必ず彼らは自分を大切にするほうを選ぶ。

彼らは幸福を追い求めたりはしない。

生きることがすなわち
彼らにとっての幸福なのである。

幸福とは、次に引用する
「幸福論」の一節で要約している。

幸福論の要約:

幸福を見つけようとすることが、
何よりも幸福から遠ざかってしまう
ことなのである。

歴史家のウィル・デュラントは、
知識の中に幸福を見出そうとしたが、
見つけたものは幻想だったと書いている。

彼は次に旅行の中に幸福を求めたが、
退屈しか見いだせなかった。

さらに、富の中に求めたが、
仲たがいと心配しかなかった。

著述の中に幸福はないかと探したが、
疲労しかなかった。

ある日彼は、眠っている赤ん坊を
抱いた女性がクルマの中で夫を待って
いるのを見かけた。

しばらくすると、
夫が列車から降りて近づいた。

そして、その女性にやさしくキスをし、
次に、その赤ん坊にも眠っているのを
起こさないようにそっとキスをした。

それから、その家族はクルマで去って
いってしまったのだが、
後に残されたデュラントは、
そのとき、はたと幸福の実体に思い当たった。

むきになって幸福を追求するのをやめてみたら、
「日常生活のすべての営みが幸福を含んでいる」
ことに気がついたのである。

現在という時を最高に充実させることによって、
あなたも、幸福の傍観者ではなく、
幸福な人間のひとりになれるのである。

◆健康を飼いならす

人生の達人は、
病気とは縁遠い人間である。

彼らは自分が風邪とか頭痛で
何もできなくなるとは思い込まない。

そうした病気を治す力が自分には
あると信じている。

自分がいかに気分がすぐれないかとか、
いかに疲れているかとか、
持病にいつも悩まされているとか
いうことを、他人に触れ回って歩かない。

彼らは健康管理がうまい。

自分が好きだから、
よく食べ、規則的に運動し、
病気にならないようにする。

◆「天真爛漫※」の舞台裏

人生の達人は、
人の行動に対する洞察力を持っている。

だから、他人には何が何だかわからない
ような複雑な事柄でも、
はっきりと明快に見通すことができる。

問題を解決するのに、
感情を持ち込まないのである。

普通の人には、
彼らの考え方がなかなか理解できない。

大部分の人は、
外的なできごとや思想や人間に容易に
脅かされてしまうからである。

しかし、自立している健全な人というのは、
外的なものに脅かされるということがない。

※純真そのもので、思う通りにふるまうこと。無邪気で明るいさま。

◆自分の想像力を行動に生かす

人生の達人は、
社会は自分の人生において重要
なものであると思ってはいるが、
社会に振り回されたり、
奴隷のように服従させられるのは拒む。

社会を反抗的になって攻撃するような
ことはしないが、社会を無視して行動
すべき時を確実に心得ている。

彼らは、決まりとか組織、制度といった
ものにほとんど関心がない。

自分を律する行動の規範は持っている
けれども、他人やものごとをそれに
合わせたいという欲求は持っていない。

他人はこうあるべきだ、
というような考えは持っていない。

誰もが自由の意思で選択して
行動すればよいと思っている。

他人の判断に従って行動するから、
つまらないことで頭がおかしく
なってしまうのだ。

◆嘘は「不自由」の始まり

人生の達人は他人を責めない。

彼らは自分の人格に関しては
常に心の内に目を向ける。

今の自分がこうなったのは
あいつのせいだ、
などというふうには考えない。

同様に、他人があれをやらなかったとか、
こんなことをやったとか言って、
時間をつぶすようなことはしない。

他人のことをあれこれ言うのではなく、
他人と共に語り合う。

責任を他人に押しつけるのではなく、
他人と共に責任を分かち合おうとする。

他人のうわさ話したり、
陰口をたたいたりはしない。

自分の人生を充実させるのに忙しいので、
他人のつまらない行為につきあっている
ヒマはないのだ。

◆他人に振り回されない芯の強さ

幸福で充実した人生を送っている人
というのは、普通の人たちとは違って、
他人に自分の行動をいちいち認めて
もらおうとしない。

他人に認められたり、
称賛されなくとも
一切気にかけず
自由に行動できる。

人に何を言われようと、
それをくよくよ気にかけて、
何も手につかなくなる
ということがない。

人から何かを言われれば、
それを自分自身の価値観のふるいにかけ、
自分の成長のために生かそうとする。

すべての人間に好かれる必要があるとは
思っていないし、自分のなすことを
すべて他人に認められたいという願望も
持っていない。

他人ではなく、
自分自身が命ずるままに
行動できるという点で彼らは
普通の人とは異なっている。

◆自分のために生きる!

心が健康な人々の著しい特徴は、
自立心が強いということだ。

家族に対して強く深い愛情を
持っているが、あらゆる人間関係において、
依存よりも自立のほうが大切であると
思っている。

自分自身の自由を大切にし、
他人に期待されたりすることによって
自分を縛らないようにする。

彼らの人間関係は、
判断をくだす個人の権利を
互いに尊重しあうことから
成り立っている。

彼らの愛情は相手に
価値観を押しつけることがない。

自立していない不健康な人は、
彼らのことをなかなか好きになれない
かもしれない。

というのも、彼らは自分の
自由のことになると頑として
意思を貫くからである。

誰かが彼らに助けを求めても、
助けることが自分自身にも
その当の人物にも害になるといって
拒絶する。

彼らが求める人物というのは、
自分から進んで人を頼らないように
している人であり、
自分の意思でものごとを決定し、
自分の力で自分の人生を
生きているような人である。

彼らは、頼られることも頼ることも
拒絶する。

子どもに対してはやさしくふるまう
けれども、絶えず大きな愛情を持って、
子どもたちが自立していけるように仕向ける。

◆常に現在という時を味わう

彼ら(人生の達人)の心は常に
現在に向けられている。

すべての気苦労は現在に対して
なされるべきであること、
現在の生活を後回しにして
避けるというのは愚かなやり方で
あるということを、
常に思い出させるシグナル
のような心の働きがある。

こういう人たちは、
過去や未来ではなく
現在を懸命に生きる。

未知のことに怯えたりせず、
新しい未知の経験を自分から
求めていく。

曖昧模糊としたものを探求
していくのが好きだからだ。

◆「後ろめたさ」を感じないで生きる

充実した人生を送っている健康な人は、
過ぎてしまったことをくよくよと考えて、
現在もムダにしているという後ろめたさも
感じないし、悩むこともない。

もちろん、彼ら(人生の達人)も間違いを犯し、
それを認め二度とくりかえすまえとするが、
いたずらにくよくよ悩んで時間を浪費する
ことはない。

前に自分がやったことが気に入らない
からといって、自暴自棄になり、
現在という時を無為に過ごしてしまう
ことはない。

自分の心の中に後ろめたい気持ちが
まったくないということは、
健全な人間であるまぎれもない証拠
のひとつである。

また他人に向かって、
「どうしてもっと違うふうにやらなかったの」とか
「あんなことをしてよく平気だな」などと言って、
その人に後ろめたい気持ちを
抱かせるようなこともしない。

「これまでの人生はこれまでの人生だ。
くよくよしたところで過ぎ去った人生を変え
られるわけではない」ということが
腹の底からわかっているのだ。

◆好奇心と明日へのエネルギー

心にわだかまりがなく人生を楽しめる人は
すこぶる好奇心が旺盛である。

飽くことのない好奇心のかたまり。

毎日毎日新しい、
より多くの知識を求め、
成功しようが失敗しようが、
構わず何事にも挑戦してみる。

うまくいかなかったり、
多くの成果を挙げられなかったら、
そのときは後悔してくよくよせず、
いさぎよく諦めてしまう。

彼らは学び続けるという意味で
真理の探求者であり、
いつもわくわくしながら知識に挑戦する。

もうこれだけ身につけば十分だとは
決して思わない。

失敗というのは他人のひとつの批評に
すぎないことを、また、
失敗してもそれは自己の価値を損なう
ものではないから恐れる必要がないのだ
ということを知っている。

楽しいから何にでもトライするし、
参加する。

事を恐れずはっきりとしたものの言い方をする。

◆自分をごまかさずに生きるから強い

人生の達人は不平をこぼすことなく、
ありのままの自分を受け入れる。

自分が人間であり、
人間である以上、
それぞれなにがしかの特質を
持った存在であることを知っているからである。

自分がどのように見えるかを知っており、
それをそのまま受け入れる。

背が高いことは結構だが、
低いのもまた結構なのだ。

頭がはげているのもいいし、
毛がふさふさしているのもいい。

どちらであれ、
額に汗して懸命に人生を
生きることができるからだ。

肉体的欠陥をごまかそうとはしないで、
そのまま受け入れる。

だから、彼らはもっとも自然な人間なのだ。

◆人生の達人が100%実行している極意

まず第一に明らかなことは、
人生の達人は人生のどんなことも
好きだということである。

何をやるのも楽しくやり、
不平をこぼしたり非現実的なことばかり
願って時間を浪費するということがない。

人生に対してきわめて積極的かつ貪欲である。

ピクニック、映画、スポーツ、コンサート、
なんでも好きである。

都会も農場も山も、
それに動物も好きである。

人生すべてが好きなのだ。

こういう人のそばにいると、
彼らは決して不平を言ったり、
ため息をついたりしない
ということに気づく。

雨が降れば雨が好きだと言い、
暑ければ暑いのもいいと思う。

決して不平不満を言うことはない。

交通渋滞に巻き込まれようが、
パーティに出席していようが、
あるいは独りぼっちでいようが、
ありのままの現実と素直にうまく
やっていこうとする。


◆不安には、未来を変える力はまったくない!

不安をなくすひとつの手段として
「不安のための時間」を区切り、
それをだんだん短くするという手がある。

午前中十分、午後十分を
何かについての心配する時間に当てる。

この時間を使って、
起こる可能性のある不幸について
時間内に収まる分だけ、
あれこれ悩むのである。

その不安のために時間を超過
する不安があったら、
次の「不安のための時間」まで延ばす。

そうすると、
たとえわずかでもこんなムダな時間の
使い方をする愚かさに気がつく。

自分が昨日、そして先週、
さらに去年、不安に思ったことを
全部並べて、不安の一覧表をつくってみる。

それら不安のうち、
ひとつでも自分にとって
生産的だったものがあるかどうか調べる。

不安は、実際、2重にムダな行為
だということがすぐにわかる。

不安には、未来を変える力は
まったくない。

また、頭で考えた不幸も、
いざ現実のものになってみると、
思ったほどではなかったり、
かえって福に転じたりすることが
多いものである。

「私に起こり得る最悪のできごとは
何だろう。
それが起こる見込みはどれくらいか。」

自分自身にそう問いかけてみれば、
不安のバカらしさがわかり、
それを一掃することができる。

「今」を生きること、
そして、「今」この時を
過去や未来に対する考えに
縛られてムダに過ごさないことを学ぶ。

生きるべき時は「今」をおいて
他にないのだ。

そして、無益な自責の念や不安はすべて、
うつろいやすい「今」という時を
ムダにしてしまっている行為なのである。

◆不安に対する対抗手段とは?

「今」という時は、
未来のことに気をとられて
過ごすべき時ではなく、
充実して生きるべき時だと考える。

自分が不安な気持ちでいるのに
気がついたら、
こう自問してみるとよい。

「私はこの瞬間を不安のために
使ってしまっているけれでも、
いったい何を避けているのだろうか」

そして、
自分が避けているものが何であれ、
それに取り込むことだ。

不安に対する最善の
対抗手段は「行動」なのである。

◆未来のために「今」を浪費するな!

この世の中には不安に
思うべきことなどない。

これからの人生を、
未来に不安を抱きながら
過ごすこともできる。

けれどもいくら不安になってみても、
ものごとはひとつも変わらない。

不安とは、将来、
起こるかもしれない、
あるいは起こらないかもしれない
できごとがもとで、
現在の自分が金縛りになって
しまうことである。

ただし、
不安と将来の計画とを
混同しないように注意
しなければならない。

将来の計画を立てることが、
よりよい未来のために役立つとしたら、
それは不安とは言えない。

不安と言えるのは、
未来のできごとのために
現在の自分が金縛りにされて
しまっている場合に限ってである。

ほとんどの人が
未来を不安に思うことに、
「今」という時を使いすぎている。

そういった行為は
すべてムダである。

一時的に不安を感じたところで、
少しもものごとはよくならない。

何の得にもならない行為のために、
「今」という貴重な時を
浪費してはならない。

◆人生における「黄金の日々」とは?

人間の一生でもっとも無益な感情が2つある。

すんでしまったことに対する自責の念と、
これから行うことへの不安である。

自責と不安は最大のムダである。

この2つのまちがった心の状態
についてよく考えてみると、
お互いがどのように結びついて
いるかがわかってくる。

この2つは、
同じ状態の反対の極として
とらえることができる。

自責とは過去の行為の結果、
金縛りされた状態で
現在という時を使うことである。

一方、不安とは未来に
起こるであろう何か…

たいていは自分で
コントロールできない何かのために、
今の自分を金縛りにしてしまう罠である。

一方は未来、他方は過去に対する
反応ではあるが、
現在の自分を動揺した、
あるいは金縛りにした状態に
陥らせるという目的は同じである。

人を狂気に追い込むのは
今日の経験ではない。

それは、
昨日のできごとに対する悔恨であり、
明日起こるかもしれないことへの
恐れである。

「黄金の日々」とは
「今日」のことである。

1週間のうち2日だけ、
決して思い煩うことのない日がある。

恐れは不安におかされることのない、
屈託のない2日。

1日は昨日…
そしてもう1日は、
明日である。

◆人生に不満があるならば、
ただ不平ばかり鳴らしていないで、
行動することだ。

誤った生き方に挑戦して「今」という時を
有意義に生きるのだ。

消極的な感じ方や
思い込みを捨てて、
自分本来の正しい
あり方を選択すること…

これが自己実現への第一歩である。

 

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