逆境に負けない力をつける! こども菜根譚 by 齋藤 孝
齋藤 孝(さいとう・たかし)
静岡県生まれ。
明治大学文学部教授。
専門は、教育学、身体論、コミュニケーション論…
いまを生きるこどもたちに伝えたい、
24のことばをわかりやすく紹介!
困難に打ち勝つための
人生のバイブル「菜根譚」を
こども向けに超訳!
どうすれば逆境を乗りこえ、
まわりの人たちとうまく
つき合っていけるのかの、
たくさんのヒント!
いま、こどもたちは、
おとなが想像する以上に、
激しい競争や、
ふくざつな人間関係のなかで、
毎日を生きている。
ありのままに、
自分らしくいることが、
とってもむずかしい時代。
だからこそ、
いままで何度も自分を逆境から救ってくれた
「菜根譚」を、
ぜひこどもたちに届けたい…
目次
第1章 自分を強くするためのヒント
(思い通りにならなかったとき―己を反みる者は、事に触れて皆薬石と成り、人を尤むる者は、念を動かせば即ち是れ戈矛なり。欠点だらけの自分が嫌い!―地の穢れたるは、多く物を生じ、水の清めるは、常に魚無し。 ほか)
第2章 人に好かれるためのヒント
(人から感謝されたい!―我、人に功有るも、念うべからず。而るに、過たば則ち念わざるべからず。頭にきた!許せない!―人の悪を攻むるときは、太だは厳なること母く、其の受くるに堪えんことを思うを要す。 ほか)
第3章 困難を払いのけるためのヒント
(お説教にはもううんざり…―耳中、常に耳に逆うの言を聞き、心中、常に心に払るの事有らば、纔かに是れ徳に進み行いを修むるの砥石なるのみ。なにもかもうまくいっている!―故に君子は、安きに居りては宜しく一心を操りて以て患を慮るべく、… ほか)
第4章 人生を後悔しないためのヒント
(人生ってどんなもの?―天地は万古有るも、此の身は再びは得られず。人生は只百年なるのみ、此の日最も過し易し。毎日いやなことだらけ…―都て眼前に来たるの事は、足るを知る者には仙境にして、足るを知らざる者には凡境なり。 ほか)

MEMO
◆欠点だらけの自分が嫌い!
「清く正しく美しく」はとてもたいせつ。
でもそれだけでは、息苦しくなってしまうよ。
◆人から感謝されたい!
人にした親切なんて、さっさと忘れてしまおう。
人にかけてしまった迷惑こそ、
ずっと忘れないでいよう。
◆あれ?なにかおかしいな…
違和感をたいせつにして、
マイナスをプラスに変えよう。
◆自分の人生を生きるために…
人生は、運命にふりまわされる
あやつり人形。
だからこそ、
その糸は自分で握ろう。