最強の時間管理術―なぜ彼らはトップ営業マンになったか

最強の時間管理術―なぜ彼らはトップ営業マンになったか by 青木 仁志

青木 仁志

1955年北海道生まれ。
アチーブメント株式会社代表取締役。
日本プロスピーカー協会会長。

国際組織ブリタニカでトップ営業マンとして数々の賞を受賞。
人材開発コンサルティング会社取締役を経て、営業教育専門のアチーブメント株式会社を設立。

心理療法の世界的権威ウィリアム・グラツサー博士の「選択理論」をベースにした能力開発研修で人気を博す。
以来、各界から「営業研修ならアチーブメント」という高い評価を得て、その受講生は10万人を突破。

「伝説の営業マン」というホームページも、営業マンが抱えるすべての問題を解決する駆け込み寺サイトとして人気を集めている…

一流になる男は、
ダメビジネスマン時代から、
自分を信じるメンタル・タフネスを身につけている。

それはまさに今のあなたそのものだ。

才能でなく、特別な能力でもない。

一流になる可能性に満ちた自分をどう育て、
どう磨くか。

劣等とトップを分けるそのカギは、
「時間管理」の技術にある。

落ちこぼれを世界のトップ営業マンにした
その極意をあますところなく教示…

目次

1 彼らはどう「時間の主人」となったか(時間管理術は「スキル」である/自分を信じるポジティブ・シンキングが人生を変える/高卒でトップセールスになった男の時間の使い方 ほか)

2 成否の境目、24時間を48時間にどう増やすか(時間を使う人、時間に使われる人―段取りが命/劣等セールスをつくる7つの「時間のムダ」/すぐやらないと大失敗の3つの仕事 ほか)

3 時間管理の達人になる「奇跡の手帳術」(「手帳術」がビジネス・スキルをステップアップさせる/最強の手帳「アチーブメント手帳」をゲットせよ!/手帳術でビジネスライフをこう「リストラ」せよ)

最強の時間管理術―なぜ彼らはトップ営業マンになったか
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MEMO

最強の時間管理術

◆アイビー・リーの逸話

ここで紹介するのは、
セールスの世界で有名な逸話である。

ある日、アメリカのアイビー・リーという
著名な経営コンサルタントが、
ベスレヘム・スチールの
チャールズ・シュワッブ社長と会談していた。

この中でアイビー・リーが、
私たちのコンサルティングを受ければ、
どうすればもっと経営を上手にやりくり
できるか理解できるでしょう」
と述べた。

すると、シュワッブはこういうのだ。

「とんでもない。
いま、私たちに必要なことは、
もっと知識を得ることではなくて、
実際に行動を起こすことですよ。
もし、こうすべきだとわかっていながら、
なかなかできていない事柄を実行に
移すことができる方法を教えてくれるなら、
喜んで耳を傾けましょう」

「わかりました。では、
あなたの能率を50%以上改善する
方法を教えましょう」

そして、どうしたか。

彼はポケットから1枚の紙を取り出すや、
こういうのである。

「この紙に明日、あなたがしなければならない
仕事を6つだけ書いてください。
次にそれぞれの仕事の重要度に応じて
番号をつけてください」

シュワッブは言われた通りにした。

アイビー・リーは、続けて、
「では、その紙をポケットにしまってください。
さて、明日、最初に取り組む仕事は
ポケットの紙を取り出して、
番号1の仕事ですよ。

それを最後までやり遂げてください。
そして同じように次は番号2の
仕事に取り組んでください。

それから3番、4番と取り組んでください。

こうして時間がなくなるまで続けてください。

結果的に1つか2つしか仕事ができなかった
としても、気にしてはいけません。

あなたはその日の一番大切な仕事を済ませたのですから、
他の仕事が遅れてもやむを得ないでしょう。」

彼は続けた。

「大切なことは、
この方法を毎日、続けることです。
その日にしなければならない仕事の
相対的な重要度を測り、優先順位を決め、
活動予定を書き留めて、
かたくなにその予定に固執して
仕事を進めるのです。

あなた自身がこの方法で仕事を進めることで
得られた効果に自信が持てるようになったら、
社員にも同じようにやらせてください。

そして必要と思われる間、
この方法を続けてください。

もし効果が得られたら、
このノウハウの価値に適当な金額をつけて
送金してください」

それから数週間後、
シュワッブはアイビー・リーに対して
2万5000ドルの小切手に手紙を添えて届けた。

手紙には
「今回のレッスンは、
金儲けという点から見れば、
いままでのどんなレッスンよりも有益だった」
と書いてあった。

余談だが、その日にやる仕事に優先順位を
つけるにはパレートの法則(80:20の法則)
を使うとよい。

この法則をどう活かせばいいのか。

1日は24時間である。

この限られた時間の中で最大の
生産性を発揮するには、
あなたの売上を分析する。

おそらく、全売上の80%を占めるのは、
わずか20%の顧客であるはずだ。

ということは、
残りの80%の顧客は、
数だけは多いけれど、
売上に対する貢献度では
たったの20%分しか占めていない
ということだ。

さて、この事実を踏まえて
あなたは今日のやるべき仕事の
優先順位をどのようにするか?

ちなみに「時間が足りない」
という人は、この「優先順位」
づけの不足(間違い)である。

◆顧客が断る理由は3つしかない

  1. 営業マンの説明不足
  2. 顧客の理解不足
  3. 資金がない、ほかの商品にするという限定条件

◆「結果を出す」アポ取り戦術

  1. 内勤日に集中してアポ取りをする
  2. 午前中に電話をし、午後にセールスに回る
  3. スマホ、モバイルパソコンを活用する

◆アポ取りすべきターゲットの優先順位

  1. 大口顧客
  2. 有力者を紹介してくれる顧客
  3. 新規顧客
  4. 昔の顧客(いまは契約が切れている顧客)
  5. いつでも会える顧客

◆すぐやらないと大失敗の3つの仕事

  1. 問い合わせにはすぐ対応すること
  2. 少しの報告漏れがパニックを引き起こす
  3. クレーム処理失敗は即、信用失墜

◆稼げない営業マン7つの「時間のムダ」

  1. ルーズは貧乏の母
  2. 準備不足は致命傷
  3. 「情報が不正確」は愚の骨頂
  4. 門前払いの「足りない商品知識」
  5. アポの未確認
  6. 無計画な訪問スケジュール
  7. コンディション悪化でミス

◆営業マンにとって重要なことは、
100の理論よりも1つのアポである。

◆トップセールスマンの時間の使い方

時間は何物にも代えがたい
重要なものである。

しかし、時間を取られるのは
仕事ではなく人との出会いである。

この「人との出会い」も
自分を伸ばしていく出会いである。

だから、どのような出会いに
時間を割くかが重要になる。

縁には3つある。

絶縁、疎遠、良縁。

このけじめをきっちりと
つけることが大事だ。

「この人とは時間のロスになるので
つき合えない」と切っていく作業も大事。

時間のムダになるような客に
振り回されると仕事の生産性が下がる。

だから会った瞬間に振り分ける。

そして良縁の人とは、
どんなことがあっても時間をつくる。

疎遠の人とは数ヶ月に
1回のスパンで連絡する。

絶縁の人とは、
たとえ契約を切られようとも切っていく。

新規開拓をするほうがベターだから。

◆人は変わる…

ただし、外からは変えられない。

本人が「よし、変わるぞ」
とやる気にならないかぎり、
変わらない。

◆トップと落ちこぼれを分けるもの

目標を達成できる人間は、
目標をクリアすることを
なによりも優先している。

トップと落ちこぼれを分けるもの、
それは素質や才能ではない。

「時間の使い方」に尽きる。

投稿者: book reviews

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