アイデア大全―創造力とブレイクスルーを生み出す42のツール by 読書猿
読書猿
正体不明、博覧強記の読書家。
メルマガやブログなどで、ギリシャ哲学から集合論、現代文学からアマチュア科学者教則本、日の当たらない古典から目も当てられない新刊まで紹介している…
科学技術、芸術、文学、哲学、心理療法、宗教、呪術など、多くの分野・古今東西から渉猟した発想の泉。
発想法や創造性開発の分野だけでなく、
科学技術、芸術、文学、哲学、心理療法、宗教、呪術など
多くの分野を渉猟し、
新しい考えを生み出す42の技法をまとめている。
目次
まえがき 発想法は人間の知的営為の原点
第I部 0 から 1 へ
第1章 自分に尋ねる
第2章 偶然を読む
第3章 問題を察知する
第4章 問題を分析する
第5章 仮定を疑う
第II部 1から複数へ
第6章 視点を変える
第7章 組み合わせる
第8章 矛盾から考える
第9章 アナロジーで考える
第10章 パラフレーズする
第11章 待ち受ける
アイデア史年表
索引

MEMO
アイデア大全
◆シンプルな「なぜなぜ分析」の例(その2)
1)数学の成績が悪い▶なぜか?
2)数学のテストの点が低い▶なぜか?
3)計算ミスが多い▶なぜか?
4)途中式、計算過程を書いていない▶なぜか?
5)焦って書かずに済ませようとする▶なぜか?
時間が足りないという不安がある
◆シンプルな「なぜなぜ分析」の例(その1)
1)間違った文書を送付してしまった▶なぜか?
2)別の文書と重ねて置いていた▶なぜか?
3)作業の中断中に別の文書を同僚が置いた▶なぜか?
4)担当者の机に他にスペースがなかった▶なぜか?
5)担当者の机は書類でいっぱい▶なぜか?
書類の整理整頓ができていない
◆なぜなぜ分析
トヨタ生産方式を産んだ
「カイゼン」由来の思考ツール
用途と用例:
・トラブルの真の原因をつかみたいとき
・根本的な改良を追求するとき
概要:
ひとつの出来事・現象について
「それはなぜ?」自問自答することを
5回繰り返す。
実例:
動かなくなった機械の問題点と解決策を導く
- 「なぜか?(1回目)」
なぜ機械が止まったのか▶オーバーロードがかかって、ヒューズが切れたからだ。 - 「なぜか?(2回目)」
なぜ機械にオーバーロードがかかったのか?▶軸受部の潤滑が十分でないからだ。 - 「なぜか?(3回目)」
なぜ軸受部は十分に潤滑していないのか?▶潤滑ポンプが十分汲み上げていないからだ。 - 「なぜか?(4回目)」
なぜポンプは十分汲み上げないのか?▶ポンプの軸が摩耗してガタガタになっているからだ。 - 「なぜか?(5回目)」
なぜポンプの軸は摩耗したのか?▶濾過器(ストレーナー)がついていないので、切粉が入ったからだ。
このように、5回「なぜ」を繰り返すことによって、
濾過器(ストレーナー)を取りつけるという
根本的対策を発見できた。
これを1~2回の「なぜ」で止めてしまうと、
対策はヒューズやポンプの軸の取り替えに
留まってしまい、数ヶ月後に同じトラブルが
再発することになる。