好きなことだけで生きていく。 by 堀江貴文
堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年、福岡県生まれ。実業家。
SNS media&consulting株式会社ファウンダー。
1991年、東京大学に入学(後に中退)。
在学中の1996年、有限会社オン・ザ・エッヂ(後のライブドア)設立。
2002年、旧ライブドアから営業権を取得。
2004年、社名を株式会社ライブドアに変更し、代表取締役社長CEOとなる。
2006年1月、証券取引法違反で逮捕。
2011年4月、懲役2年6カ月の実刑が確定。
2013年3月に仮釈放。
現在は、ロケットエンジンの開発やスマホアプリのプロデュース、有料メールマガジン「堀江貴文のブログでは言えない話」の配信、会員制コミュニケーションサロン「堀江貴文イノベーション大学校」の運営など、幅広く活躍…
自分の人生を無駄にしている人へ伝えたい、
「自分の時間」を取り戻す生き方…
他人、時間、組織、お金、欲望などにふりまわされず、
「好き」を生きがいにするため、どう考え、
行動すればいいのかを明快に説く!
目次
第1章 僕が唯一背中を押せる場所―なぜ堀江貴文イノベーション大学をつくったのか?(僕が直接「背中を押す場所」、それがHIU 正直最初は不安だったHIU ほか)
第2章 はじめの一歩はノーリスク・ハイリターン(「僕、会社やめます」 宮古島合宿から生まれた「月桃リップクリーム」 ほか)
第3章 僕らには無駄なものが多すぎる(多くの社員を雇うことはリスク 99%の学校はいらない ほか)
第4章 「好きなこと」だけするためのスキル(ホリエモンの質問道場!? 無駄な質問・三原則 ほか)
第5章 不器用なあなたに伝えたいこと(遊びを仕事にする三つのステップ 地道にコツコツだけではだめ ほか)

MEMO
好きなことだけで生きていく
◆「いい質問」をするには?
熟練のインタビュアーになればなるほど、
「声なき声」をうまく聞き出せるようになってくる。
要は「いい質問」ができる。
この能力は、
ビジネスパーソンも身につけておいたほうがよい。
相手がある仕事のとき、
ビジネスが加速するのは間違いない。
ではいったいどうすれば、
「いい質問」ができるのか?
いい質問をしようと思ったら、
「相手が、どれだけの情報を持っているか」
ということを事前に調べ、
目安をつけておくべきだ。
つまり、相手の「知識」や「理解」「興味」の水準を、
的確に見積もることが重要だ。
多めに見積もりすぎても、少なめに見積もりすぎてもだめ。
さらに、「相手のレベル」を見極めようと思ったら…
「検索力」を発揮して、相手の興味の対象や知識のレベルを
事前に調べるしかない。
◆ムダな質問3原則!
「ムダな質問3原則」というものがある。
1)調べてない
2)考えてない
3)わかってない
そして、この「3原則」は
どんな職業についても言える。
たとえば、「調べてない」「考えてない」「わかってない」
営業マン、コンサルタント、クリエイター、技術者と呼ばれる人たち。
この「3原則」のうち、諸悪の根源は「調べてない」こと。
ぐぐってなんらかの情報があれば、
ちょっと考えたり、正しく理解したりするなんて、
付随して自動的にできる。
いかなるときでも、
「人に聞く」という安易な生き方をしてはだめ。
「自分自身で調べること」が大事なのだ。
◆本当にやりたいことならリスクを覚悟する…
いつまでもグチグチと悩んでいる人は、
「行動しなくてもいいための言い訳」を
考えているだけの人だ。
また、そんなことで悩み続けて
行動に移せないことは、
その人が本当にやりたいことではない、
とも言える。
本当にやりたいことは、
人はほうっておいてもやる。
本当にお腹がすいた状態で、
目の前にご飯が出てきたら、
人は絶対に食べる。
それと同じことだ。
「これを行動に移したら、
どんなリスクがあるだろうか」
と延々と考えてしまうことも、
本当はやりたくないことだ。
本当にやりたいなら、
リスクを覚悟し、
大事なものを捨ててでも人は挑戦する。
だから、あまり悩み続けてしまうことがあったら、
その道をあきらめてもいい。
◆情報が全て!ただし…
現代は情報過多時代だ。
スマホさえあれば、
手に入らない情報なんてない。
そう断言してもよい。
だから、あらゆるアプリやツールをスマホに
インストールして、情報のハブ化する。
たとえば、次のような媒体やアプリだ。
▶LINE NEWS
▶Gunosy
▶NewsPicks
▶antenna
▶Twitter
▶優良メルマガ
ただし、情報過多社会ならではの
「落とし穴」が存在する。
情報が王石混交(ぎょくせきこんこう)で、
ムダな情報に引っかかりやすいというリスクだ。
いくら膨大な「ネット上の知識」のインプットに
成功したとしても、そのソース(情報源)が、
デマに近いものだったら、
残念な結果にしかならない。
自分の情報感度を正しく保つためには、
信頼できる識者を何人かフォローして、
「最低限の常識」「現時点での定説」を
身につけておくことが重要だ。
できれば優良メルマガを購読するのがよい。
「優良メルマガをわざわざ購読するのか」と思うかもしれないが、
「情報=無料」と思い込んでいるほうがおかしい。
優良メルマガの発行者たちは、心血を注ぐだけでなく
資金も投入して原稿を書いている。
そんな情報を月額わずか数百円で読めるのだ。
◆好きなことだけで生きていきたいなら、
所有欲ほどムダなものはない。
とくに家や車などの高額商品への執着から
身軽になることには、
多くのメリットがある。
そのためにローンを組んだり、
無闇に見栄を張ったりすることがなくなり、
金銭的な負担は激減する。
◆人生を楽しむ!
人生を楽しむため、
豊かにするために仕事があるのに、
「仕事=我慢」
「お金=我慢の対価」
になってしまうのはおかしい。
人生は楽しむためにある。
そして、その人生の多くの時間を
構成するのは「仕事」だ。
ならば、仕事を遊びにすればいい。
遊んでいるのか仕事をしているのか
わからない状態でみんながお金を稼げればよい。
その思考を持ってほしい。
◆「必ずうまくいく」と思い込むには?
人生、うまくいくと思い込んだもの勝ち!
「必ずうまくいく」と思い込むための
マインドセットがある。
それは「今、ここ」に集中することである。
「過去」でも「未来」でもなく
「今、ここ」の瞬間の心と体に
意識を向ける…
そんな「マインドフルネス」的な
意味での「今、ここ」だ。
実際にやってみるとわかるが
「今、ここ」に意識を集中させると、
否定的な想念は非常に起こりにくい。
なぜなら、過去の「嫌な出来事」や、
未来に訪れるかもしれない「不安」「心配」など、
ネガティブな要素が心の中に入り込みようがないからだ。
そして凪(なぎ)のように静かな精神状態になると、
「必ずうまくいく」と思い込むことはたやすくなる。
◆飛び切りのアイデアを出すには
もちろん、いいアイデアなんて突然降って
湧いてくるわけではない。
いいアイデアを出すには…
「よく遊ぶこと」に尽きる。
発想力を鍛えて、
自分の価値を上げていこうと思ったら、
意図的に仕事を減らし、
「オフ」を増やして遊んで暮らすべきなのだ。
長い目で見ると、
そのほうがペイすることが多い。
自由な働き方が、
あなたの発想をより柔軟に、
豊かにしてくれる。
「自分が本当にやりたいことに
リスクをかける」とは、
「よく遊んで」発想力を鍛えて
自分の価値を上げることである。
◆なぜ「副業」を「本業」にできないのか?
そもそも「副業」というからには、
その対立概念に「本業」というものが
存在するはずだ。
「二足のわらじ」を目指す
ほとんどの人は、
「本業」を食いっぱぐれのない
「ライフワーク」として位置づけ、
「副業」は本当にやりたい
「ライフワーク」ととらえている。
本来、
本当にやりたいライフワークである「副業」と、
その周辺に派生する仕事で、
人生を勝負すればいいのではないか。
でも多くの人は
「保険に加入しておかなければ」という感覚で、
本業にしがみつこうとする。
彼らの言い訳はこうだ…
「副業だけでは、失敗したときに困るから」
「家族を養わなければいけないし世間体も大事。
だから、本業の企業、組織に籍を置いておくことには
大きな意味がある」
これらの言い訳から放たれる、
強烈な「リスクヘッジ」の匂い。
言いかえれば「小利口」な感じ。
ここに一種の欺瞞というか、
巧妙な逃げを感じる。
さらに踏み込んで言えば、
こんな人が手掛ける副業のクオリティなんて、
まったく信用できない。
そこには、ピュアな情熱や社会的な使命感
なんて存在しない。
なぜ、もっとリスクをとる生き方をしないのか。
「リスクをとる」というのは決して、
「ギャンブル的に生きる」という意味ではない。
「自分の土俵の上で、きちんと責任をとる」
という姿勢を指す。
具体的に言うと「リスクをとる」というのは、
「安定した本業をあてにしない」ということだ。
「安定した本業」を捨て退路を断てば、
副業に注ぐ時間や情熱は、
それだけ増えることになる。
つまらない本業について
「しんどい」だの「面白くない」だの
酒場でクダを巻くエネルギーだって節約できる。
つまり「好きなことだけをして」いるほうが、
ストレスは限りなくゼロになり、
目覚ましい結果をたたき出せる確率は高くなる。
いったいなぜ、「安定」のために
「我慢しながらする仕事」を続けなければ
いけないのか。
そもそも、「好きなことは副業で…」
などと小さな思考しかできない人間が、
成功できるわけがない。