孤独を悩むな。~自分を強くする異端な生き方 by 川北 義則
川北 義則
1935年、大阪生まれ。
慶應義塾大学経済学部卒業。
東京スポーツ新聞社に入社し、文化部長、出版部長を歴任。
77年に退社後、独立して日本クリエート社を設立する。
出版プロデューサーとして活躍するとともに、生活経済評論家として新聞、雑誌などに執筆。講演も多い…
孤独を味方につける指針!
嘲笑、批判、無視、不都合…
本物の大人ならすべて心地いい。
不安ばかりのいまを堂々と生きる処世訓
群れず、媚びず、寄りかからず。
会社や家族に頼ることなく、
自立した人生を送るための指針!
目次
第1章 「流されない軸」をつくるために
(橋を叩いて渡るのはつまらない。誰も渡りたがらない橋が面白い。/孤独の道を気にするな。揺るがない意志には「粋」の心が宿る。 ほか)
第2章 自分に正直に生きるために
(「お世辞」は、ただ媚を売るだけ。「人たらし」なら、逆らっても愛される。/礼儀作法は人を測る尺度だ。その有無で人間性の底がわかる。 ほか)
第3章 誇りをもった「独立独歩」のすすめ
(「十分の九」の意見を頼らない。「十分の一」の可能性を信じてみる。/権勢や肩書きに頼った「ずるい生き方」はしてはいけない。 ほか)
第4章 行動から固定観念を変える
(どう動くかは考える。動く理由やその結果は考え。ほか)

MEMO
孤独を悩むな
◆おカネの使い方は難しい
その人の品性がわかるからだ
◆新しい知識
視野を得るためには
30歳離れた
知り合いを作る
◆情報との出会いも
一期一会だと思うこと
この情報とは、
この瞬間を逃したらもう会えない。
今日をかぎりにもう一生出会うことはない。
そのくらいの気持で接する。
◆自分が行動したことすべては、
取るに足らないことかもしれない。
しかし、行動したというそのことが重要なのである。
by ガンジー
◆旅はひとりにかぎる
孤独にならないと
真の自分はわからない
◆智に働けば角が立つ。
情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
兎角に人の世は住みにくい。
これは夏目漱石「草枕」の冒頭の一節である。
知識や理性に頼って行動すれば、
人とぶるかることになる。
人情のままに動いていると、
他人を思いすぎて自分を見失う。
意地を張れば、
世間が狭くなる。
世の中というものは、
いずれにしたって、
生きにくいものだ、
というのが大意である。
◆できることを見据える。
やるべきことを見極める。
長期的展望に立って仕事やものごとを考えても、
たとえば、3年先がどうなっているかなんて
誰にもわからない。
いや、1年先の状況だって読めないのが、
いまの世の中である。
きわめて未来予想図が描きにくい。
それが現代の特徴である。
そのような時代にあって、
「いまは無理だけど、
来年になったら、
こんなことをしてみたい」
という考えはダメである。
悠長に構えていては何も実現できないのだ。
いまやりたいこと、
できることをやっていく。
◆迷う、ということは一種の欲望からきているように思う。
ああもなりたい、こうもなりたい、
こういうふうに出世したい、
という欲望から迷いがでてくる。
それを捨てれば問題はなくなる。
by 松下幸之助
◆虎の威を借る狐
ass in a lion’s skin
権勢、権力を持っている人の存在を匂わして、
威張る人間のこと。
これはずるい生き方の典型である。
◆「10分の1」の可能性に賭けてみる
たとえば、新規の企画を立てて、
何人かの人にヘアリングしたとする。
そこで、10人中7人、8人が「いいですね」
「面白い」という企画はダメ。
10人のうち9人が難色を示すなかで、
たった一人が、
「この企画、面白じゃないか。
売れるか売れないか、やってみなきゃわからないけど…」
という企画が予想だにしない結果を生む。
「10分の1」の判断に、
大きなる可能性が潜んでいる。
必要なのは、10分の1の可能性を信じることと、
10分の9の判断に惑わされないことだ。
◆「人」を動かす極意とは?
ビジネスでは「人を動かす」ことも重要なポイントになる。
しかし、人はなかなか思うように動いてくれない。
人を動かす極意は、太平洋戦争時の連合艦隊司令長官だった
山本五十六はこう説いている。
「やってみせ、言って聞かせて、
させてみて、誉めてやらねば、
人は動かず」
キーワードは「褒める」ことである。
これは、あなたの子どもにも効果覿面であることを保証する。
◆「わがまま」を批判されたら喜べ!
異端者は総じて言動が
わがままだから、周囲にしてみれば、
めだったり、目に余ったりする。
したがって、そこで、
さまざまな批判が噴出するのは
想像に難しくない。
だが、わがままのどこが悪いのか?
わがままとは、
自分の意のままに素直に生きること、
ぶれずに自分を貫くことだ。
他人から批判されないために、
自分を抑えるというのでは、
まさしく本末転倒である。
◆仕事の効率をとるか
上司のメンツを重んじるか?
たとえば、直属の上司に不満を持っている人は少なくないはず。
仕事の指示を仰いでもなかなか明確な答えが返ってこないし、
決裁を求めても煮えきらず、判断が遅い。
いわゆる「できない上司」はその典型だ。
その一方で、さらにその上の上司は仕事の能力も高く、
指示や判断も的確ですばやい。
そこで、部下としてはこう考える。
「課長にいってもいっこうにラチがあかない。
ここは部長に直接、話を持っていったほうが早いな」
直属の上司を飛び越して、
その上に接触しようというわけだ。
仕事の効率ということからすれば、
合理的な考えといえるが、
蚊帳の外に置かれた直属上司のメンツは
確実につぶれる。
仕事の効率をとるか、
上司のメンツを重んじるか、
二者択一の場面だが、
サラリーマンであるかぎり、
メンツは重んじなければならない。
企業は階級組織なのだ。
仕事の能力とはかかわりなく、
直属の上の人間は立てる。
◆礼儀作法は
人を測る尺度だ。
その有無で
人間性の底がわかる、
人間関係において一番大事なもな何か?
「礼儀」である。
礼儀は異端に生きようとすればするほど、
より重みが増す。
◆清貧を主張する人たちに聞かせてあげたい
田中元首相のエピソード…
田中派の若手議員が窮地に立ち、
電話で100万円の借金を願いでると、
元首相は短くひとこと
「わかった」と請け合った。
元首相の秘書が若手議員の
事務所に紙袋を持って到着したのは
30分後。
議員が開けると紙袋のなかには
300万円の現金が入っており、
簡単なメモがついていた。
メモに書かれていたのは…
「100万円で事態にケリをつけろ
残りの200万円のうち
100万円は、苦労をかけた人たちに
旨いものを食わせてやれ
最後の100万円は万一に備えて
とっておけ」
そして、
最後に「返済無用」
と書かれていた。
この言葉、清貧を主張する人たちに
聞かせてあげたい…
◆ルールに従順な人間になるな!
交通ルールは事故を減らすためにある。
しかし、ルールを守らせること自体を、
人々に強制する装置になることがある。
車の影さえ見えない田舎の横断歩道で
じっと青になるのを待つ人は
国に従順な人だが、
信号無視の車にはねられるリスクが
高い人かもしれない。
車が赤信号で止まる保証はない。
身を守るためには
ルールよりも目の前の状況を
信用した方がいい。
◆自分が出したアイデアを、
少なくとも1回は人に笑われるようでなければ、
独創的な発想をしているとは言えない
by ビル・ゲイツ
◆自信は成時の秘訣であるが、
空想は敗時の源泉である
by 岩崎弥太郎
◆時には常識や知識から開放され、
思いつきというものを大切にしてみてはどうだろうか
by 松下幸之助
◆常識ある人は、
自分を世間に合わせようとする。
非常識な人は、
世間を自分に合わせようとする。
by ジョージ・バナード・ショー
◆常識とは人が18歳になるまでに
集めた偏見のコレクションである
これは、アルバート・アインシュタインの言葉である。
◆形なし
これまで「型破り」なことを
たくさんやってきたけど、
それは形があったからできたこと。
過去から学ばずに新しいことをやるのは、
「形なし」という。
あっちにふらふら、
こっちにふらふらして、
お客様にウケそうなものだけを
やっているのは、
形なしなんだ。
by 中村勘三郎
型破り(異端、個性派)になりたかったら、
腰を据えてじっくり、
しっかり型を固めてから行うこと。
◆恐れることはない…
たとえ孤独になろうとも、
異端に生きる力さえあれば、
どんな困難も乗り越えられる。
◆異端とは…
▶群れない
▶媚びない
▶寄りかからない