日めくり文庫 にんげんだもの by 相田 みつを
相田 みつを
大正13年、栃木県足利市生まれ。
書家・詩人。
旧制中学の頃から、書と短歌に親しむ。
その後、自分の言葉、自分の書をテーマに独自のスタイルを確立し、数多くの作品を生み出す。
昭和59年、『にんげんだもの』が出版され、多くの日本人の心をとらえて根強いファン層を広げる。
平成3年12月17日、67歳で逝去
人間愛を探求しつづけた
相田みつをが綴った31日分の詩。
毎日1ページずつ相田みつをの
美しく力強い真実の書と詩がつづられる…
目次
日めくり文庫 (1日から31日まで)

MEMO
にんげんだもの
◆うばい合えば足らぬ
わけ合えばあまる
うばい合えば憎しみ
わけ合えば安らぎ
◆いちずに一本道
いちずに一ツ事
◆受身
柔道の基本は受身
受身とはころぶ練習
負ける練習
人の前で恥をさらす練習
◆途中にいるから中ぶらりん
底まで落ちて
地に足が着けば
ほんとうに落ち着く
◆ともかく具体的に
動いてみるんだね
具体的に動けば
具体的な答えが出るから
◆にんげん我欲のかたまり
にんげんのわたし
◆かねが人生のすべてではないが
有れば便利
無いと不便です
便利なほうがいいなあ
◆毎日少しずつ
それがなかなか
できないんだなあ
◆自分が自分にならないで
だれが自分になる
◆一番わかっているようで
一番わからぬこの自分
◆トマトがトマトであるかぎり
それはほんもの
トマトをメロンに見せようとするから
にせものとなる
◆やれなかった
やらなかった
どっちかな
◆ひとの世の幸不幸は
人と人とが逢うことからはじまる
よき出逢いを
◆しあわせは
いつも自分のこころが
きめる
◆いいことは
おかげさま
わるいことは
身から出たさび
◆なやみはつきないな
生きているんだもの
◆つまづいたって
いいじゃないか
人間だもの
みつを