感動の創造 新訳 中村天風の言葉 by 平野 秀典
平野 秀典
感動プロデューサー、講演家、作家。
1956年生まれ。
立教大学卒業。
一部上場企業のビジネスマンの傍ら、演劇の舞台俳優として10年間活動。
その経験から独自の感動創造手法を開発。
独立後は、日本で唯一の感動プロデューサーとして全国の企業へ講演・指導を行い、心が持つ可能性を伝え歩いている…
目次
プロローグ 巨人の肩の上に乗って
第1章 真善美(ヒーローのテーマ)
第2章 絶対積極(セルフプロデュース)
第3章 本領発揮(最高の自分を創る)
あとがき
エピローグ 寓話「あなたという贈り物」

MEMO
感動の創造 新訳 中村天風の言葉
◆明日という日は、
永遠に来ない。
寝て、覚めて、明日になれば、
明日は今日になる。
だから、
明日という日は、
いくら追いかけても掴まらない。
だから、
悲しければ明日悲しもう。
◆40や50はもちろん
70、80になっても情熱を燃やさなきゃ。
明日死を迎えるとしても
今日から幸福になって遅くない。
◆感情が運命を拓く!
◆本当の幸福とは、
自分の心が感じている、
平安の状態をいう。
幸福は向こうから飛び込んで来るのではない。
自分の心が、
幸福を呼ばなければ、
幸福は来やしない。
感じるのは心だ。
◆もらった喜びや感動は、
日本語で「恩」と呼ばれる。
恩をもらった人に返すことを「恩返し」。
恩をもらったのに知らんふりする人を「恩知らず」。
もらった恩をその人に返すのではなく、
自分を通して他の人に送っていくことを「恩送り」と言う。
江戸時代には日常的に使われ、
実践されていた。
◆人は社会的生き物である以上、
一人では生きていけない存在だ。
どれほど成功している人も企業も、
顧客という他者がいなくなれば、
一瞬にして価値はなくなる。
箱根山、
駕籠(かご)に乗る人かつぐ人、
してまた、
その草鞋(わらじ)をつくる人
◆神や仏というものは、
尊敬するべきもので、
頼るべきものではない。
◆天は自ら助くるものを助く。
他力に依存する態度では、
自己自身から生まれる実現性を発揮することができない。
◆人生にとって最も重要な信念は、
どうすれば確立されるのか?
それにはまず、
「信念を煥発すること」。
「煥発」とは、
火の燃え出るように、
美しく輝き現れ出ること。
心に美しく輝く映像を、
はっきりと絶え間なく描くと同時に、
自己暗示も連続的に反復する。
◆人の本当の値打ちというものは、
宝石でもなければ、
黄金でもない。
いわんや地位でもなければ、
名誉でもない。
ただ、
信念の二文字である。
◆現在を生きがいのあるものにするには、
想像力を使い、
自分の念願、ビジョンを
「はっきりと心に描く」ことを
「絶え間なくやる」という技術に熟達すること。
◆大量の情報がほぼ無料で手に入る現代では、
「知っているけれどできない」という人が増えている。
価値ある情報が、
本当に自分のものにならないのは、
心の中の大事なものが欠如しているからだ。
それは…
「信念」。
◆心に使われると「感情的な人」になり、
心を使えると「感動的な人」になる。
◆プロの話し手は、
大勢に伝わるように話すには、
大勢に話す心(みなさん)ではなく、
目の前のたった一人の人へ話す心(あなた)
が極意だと知っている。
◆学ぶことも、
仕事をすることも、
商売をすることも、
お金を儲けることも、
事業をすることもすべて、
利己から利他へのプロセスを経て、
人の世の幸福を向上させるという
最終目的につながっている。
◆人は自己のために活きると同時に
また常に人の世のために活きることを
忘るべからず。
◆喜びを感じるから感謝するのではなく、
まず感謝すると同時に喜びが生まれる。
◆人生は心一つの置きどころ!
◆人間の命は、
一筋の川の流れに例えられる。
心が川上で、運命が川下。
◆たとえ身に病があっても、
心までは病ますまい。
たとえ運命に非なるものがあっても、
心まで悩ますまい。
◆健全な身体は、
健全な精神によってつくられるのであって、
健全な身体によって精神がつくられるのではない。
心が上流で、
運命が下流。
心が動き、
体が動き、
運命が動く。
◆他人に体を勝手に動かされると人は怒るが、
他人に心を動かされることには寛容な人が多い。
心を外から動かされることに対して
無自覚な人が多すぎる。
◆命を使うと書いて「使命」。
心も体も使命をまっとうするための大切な道具。
◆苦労厳禁
過ぎ去った過去の苦労や
まだ来ない未来を心配し、
心のエネルギーを消耗させる無益な
心の使い方を止める。
◆能力も人並み以上、
努力も人並み以上でも、
消極的思考で生きれば、
人生はすべてマイナスになる。
人生・仕事の結果=考え方✕熱意✕能力
◆プラス思考が、
「前向き」な心の使い方を表し、
マイナス思考が、
「後ろ向き」な心の使い方を示すならば、
積極思考とは、
「上向き」な方向性を持つ思考法だ。
◆人間の営みも、
調和的、積極的なとき、
健康と繁栄と幸福が実現する。
◆病のときに、
病にこだわれば、
病に負けてしまう。
運命が良くないとき、
運命にこだわれば、
運命に負けてしまう。
病でも運命でも、
消極的な気持ちにならないことだ。
病は忘れることによって治る。
◆人間の生命とは、
常に伸びようとしている創造的なものだ。
だから、自己向上の意欲の薄くなった人は、
老衰を早める。
どんな時代が来ようと、
どんなに齢をとろうと、
私たちは進化向上の自然法則の中で生きている。
◆失敗してしまったとき、
いつまでも落ち込んでいるのではなく、
次に自分ができることを考えて前に進む。
生きている限り、
恐れ、怒り、悲しみなどの
消極的な感情を感じなくなることはできない。
しかし、
それにいつまでも執着しないで、
消極的な気持ちを感じたら
切り替える習慣を持つ。
それが積極的な心を持つということだ。
◆何かあるのが人生だ。
良いときだけ積極的で、
悪いときに消極的になることを、
「相対積極」という。
悪いときに心を消極的にすれば、
ますます活力は落ちて、
さらに事態は悪くなる。
悪いときこそ心を積極的に使い、
明るく、朗らかに、生き生きと、
勇ましくある人生態度を、
「絶対積極」という。
◆期待値を
常に超えていくところにこそ
成長の道がある。
期待値は、
一度に大きく超えるよりも、
継続できる範囲で1%程度超えていくことで、
「日々更新」という進化向上の流れができる。
◆お客様を感動させるだけでなく、
提供側も感動すること。
それを理解していないと、
顧客感動を標榜する企業の社員が、
「感情疲労」で疲れ果てるという
深刻な悲劇を引き起こす。
情報の双方向だけでなく、
感動の双方向性こそが、
信頼と愛情の絆を生み出す。
◆この世界には、
片側だけは存在しない。
表には裏が、
プラスにはマイナスが、
必ずセットで存在している。
いい人だけが出てくるドラマは、
誰も観ない。
いいことだけが起こる人生は、
あり得ない。
悪いことだけが起こる人生も、
存在しない。
嫌なものを見たら、
その裏側にある美しさを観よう。
◆実在意識は起きている間だけ稼働するけれど、
潜在意識は24時間勤務。
◆現代のような情報過剰時代に何もしないと、
潜在意識という心の倉庫の中が、
ガラクタだらけになってしまう。
◆実在意識で「よし!やろう」と決意しても、
「とはいうものの…できるわけないよ」
と反対するのは潜在意識。
潜在意識は、
自分を牛耳る黒幕のようなものだ。
◆潜在意識へ多く記憶されるものには、
一定の条件がある。
それは、「強度と頻度」。
したがって、
感動を伴って体験したこと、
頻度多く体験したことは、
潜在意識の中で観念要素となる。
◆運命には、
自分の力ではどうにも仕様がない天命と、
自ら打ち砕くことのできる宿命がある。
◆苦しみが多い、悩みが多いなかに生きて、
心がそれに少しも引きずられないで生きてるときに、
人間の生命の本当の光明というものがある。
◆健康も運も境遇も、
心の中の考え方や思い方が、
現在の状態にしている。
心に絶え間なく描く映像が、
汚ければ汚いほど人生は汚くなり、
気高かれば気高いほど人生は価値高くなる。
◆自分を犠牲にして他人を喜ばせるのではなく、
他人の喜びをわが心の喜びとする
自他感動の境地が一番尊い最上級の欲。
◆人間の心は一度に一つしか考えられない。
楽しい欲を考えれば(切り替えれば)、
他のことは考えられない。
◆宗教も倫理も道徳も学者も識者も、
長い間「欲を捨てればラクになる」と言い伝えてきた。
でも欲は捨てることはできない。
捨てようとすること自体「欲」なのだから。
◆百の立派のことを言う人より、
一の大切なことを実践する人が、
人を幸福にする。
◆知っているけれど、
実践も行動もしない人が増えている。
情報が無料で溢れる時代には、
「言行一致の人」、
つまり真(誠心誠意)を実践する人が、
成功への切符を手にする。
◆人が人の世のためを本位として活きる時
その心の中に卑しい不平不満の火は燃えない。
◆ヒーローは、
夢を語らず、
使命を語る。
◆ヒーローとは、
誰かを助け、
誰かを元気にし、
誰かの人生を輝かせ、
その灯りで自らも輝く人。