僕たちは14歳までに何を学んだか

僕たちは14歳までに何を学んだか 新時代の必須スキルの育み方 by 藤原 和博

藤原和博(ふじはら かずひろ)

教育改革実践家。
リクルート社フェロー第1号/東京都では義務教育初の民間校長「杉並区立和田中学校」元校長/奈良市初の民間高校長「奈良市立一条高校」前校長/アジア希望の学校基金「Wisdom of Asia for NextGeneration(WANG)」代表/東日本大震災復興支援財団・評議員/プラン・インターナショナル・ジャパン元評議員(サポーター歴30年)/大学院「至善館」客員教授/腕時計「japan」「arita」シリーズ・プロデューサー/奈良発のかき氷製造機「himuro」アソシエイト・プロデューサー/講演1400回超の人気プロ講師/累積80冊143万部の著述家/電話級アマチュア無線技士/テニスプレーヤー/ヘルパー2級・海外50か所の介護施設を視察/元ロンドン大学ビジネススクール客員研究員・パリ駐在/長野県の天然記念物・川上犬の飼い主。

1955年生まれ/世田谷区立多聞小学校/世田谷区立富士中学校/東京都立青山高校/東京大学経済学部を経てリクルートに入社。
40歳で退職してインデペンデントに…

自ら時代を切り開いてきた4人のトップランナーに、
子ども時代に学んだことを聞きながら、
これからの時代に必要な「頭のよさ」とは何か、
情報編集力をどう鍛えるのかを解説…

目次

第1章 「ない」ものは、自分で作る 西野亮廣
第2章 初のプログラミングの仕事は中学時代に 堀江貴文
第3章 ぶれない戦略家 前田裕二
第4章 人生は移動距離で決まる 亀山敬司
第5章 「ナナメの関係」が人を育てる 藤原和博
終章 「頭がいい」って、どういうことなんだろう?

僕たちは14歳までに何を学んだか
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MEMO

僕たちは14歳までに何を学んだか

◆自分の人生は幸せだったかという結論は
臨終(死にぎわ)になるまでわからない。

◆「希少性」を磨くことこそが、
ネット社会からあなたの子どもとあなた自身が他者からアクセスされ、
味方を増やす条件になる。

◆突出する人物に共通点があるとすれば、
誰もが、軽度発達障害か軽度発達障害気味である。

つまり、子どもの頃、
どこかの時点で、何かをきっかけに過剰に集中する癖を見せ、
その集中力を温存している。

要は、
突出してこだわれる者たちが、
市場を根底から変えるような革命家として変態する。

◆スマホは買い与えるのではなく、
親が買って子どもに貸すほうが利口なやり方だ。

貸すのであれば、
条件を設定したり、罰則規定をあらかじめ設定することが可能になる。

買い与えてしまったら、
管理不能になる。

◆学校では「信じなさい」という敎育を続けているが、
これからネット社会のリテラシーを重視するのであれば、
上手に疑いなさい」と教えるべきだ。

◆情報編集力を鍛える5つの要素

  1. コミュニケーションのリテラシー(人の話が聴ける、など)
  2. ロジカルシンキングのリテラシー(筋を通せる、など)
  3. シミュレーションのリテラシー(先を読んで行動する、など)
  4. ロールプレイングのリテラシー(他人の身になって考える、など)
  5. プレゼンテーションのリテラシー(気持ちや考えを表現できる、など)

◆情報処理力と情報編集力のバランスは、
7対3ぐらいがよい。

情報処理力が「7」で、情報編集力が「3」。

現在の学校教育では、
この比率が「9対1」ぐらいになっている。

◆「情報処理力」は、
アタマの回転の速さと言い換えれるし、
「情報編集力」のほうはアタマの柔らかさだと換言できる。

両者を説明するとき、
ジグソーパズル型」と「レゴ型」に置き換えるとわかりやすい。

ジグソーパズルは1000ピースあろうと2000ピースあろうと、
一つのピースの正解場所は一つしかない。

ジグソーパズルというゲームは、
必ず正解がある世界のゲームだ。

それに対して、レゴはピースの種類は少ないが、
組み合わせ一つで何でも作り出すことができる。

これからは、
ジグソーパズル型からレゴ型にシフトする必要がある。

◆親子や先生・生徒の「タテの関係」は、
家の構造にたとえれば「柱」にあたる。

これに対して友達との「ヨコの関係」は、
家にたとえれば「梁」になる。

もし、一軒の家を、
「柱」と「梁」だけで建てるとどうなるか?

ちょっと地震があったら、
パターンと倒れてしまう危弱な家になる。

これに対して、斜めの「筋交い」がたくさん入っている
家は地震にも強い。

「筋交い」つまり「ナナメの関係」が豊かな子は、
ちょっとした人間関係の揺れにも耐えることができる

◆学校での学力も社会に出てからの稼ぎも、
その人間の移動距離で決まる。

「移動距離」というキーワードを
経験の幅」とか「経験値」と言い換えるとより納得できる。

◆2つのスイッチをオンにする

  • 人を喜ばせてお金を稼ぐ
  • しっかり勉強する

◆ほとんどの人の人生は、
他人によってコントロールされている。

◆「自分がいいと思っているもの」を
一方通行で伝えても、
なかなか人の心は動かない。

それよりも、
相手がいいと思うもの」が何なんのかを
真剣に考えていかないとだめ。

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◆1年に一つ、何かをやめる

新しいことをやり続けないと
どんどん老いていく。

うまくいっているものの中から
何かをやめる。

毎年一つずつやめていく、
その分新しいことを創り続けいく。

◆お金の本質を知るために、
子どもたちにクラウウドファンディングでどうやって
自分がやりたいことのための資金を集めるかを宿題を出してみるとよい。

実際やってみると、
うまく資金が集まる子と集まらない子が出てくる。

この違いは何だろうと考えていくと、
お金が集まるのは、
結局商品とかスポンサーとかじゃなくて、
その人に「信用」があるかどうかだと気づく。

「お金」じゃなくて「信用」を稼ぐことが
本質なんだとわかる。

◆子どもたちに何かを教えるとしたら、
お金のことは今から勉強しておくといいと言いたい。

お金のことは、
学校では教えてもらえない。

貯金が大事とか、
無駄遣いをしないとか、
そういう教条的なことではなくて。

たとえば、
自分で作ったものを売りたいと思ったら、
自分でネットショップを立ち上げて実際に売ってみて、
どんなものが売れるか売れないかや、
どんなことにお客さんが感動してお金を払ってくれるか、
実感として具体的に知っておくとよい。

◆何をするときにも、
基本的には他者目線になることが大事である。

◆学校制度というものは、
どんな立派な敎育目標を掲げようと、
結局は子どもを標準化する装置なのである。

ユニークな特徴を持った子どもに育ってほしいなら、
その孤独に耐えるだけの
根拠のない自信」を育ててあげなければならない。

◆「根拠のない自信」のことを、
敎育界では「セルフ・エスティーム」と呼ぶことがある。

日本語に直訳すれば「自己肯定感」。

自分は大丈夫、OKだ、将来は開けているし明るい、
という前向きな心持ちのころだ。

個人的には、
「セルフ・エスティーム」より
「根拠のない自信」の方が心に響く。

投稿者: book reviews

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