しょぼい起業で生きていく by えらいてんちょう
えらいてんちょう
1990年東京生まれ。
慶應義塾大学経済学部卒業。
2015年10月、初の実店舗としてリサイクルショップを開店。
知人が廃業させる予定だった学習塾を受け継いだり、居抜き物件を借りて、小さなバーをオープンさせたりするなどし、事業を拡大。
その後、バーが人気を呼び、フランチャイズ化。加盟店は全国に7店舗。
現在は、投資家、コンサルタントとしても活動…
組織で働くのが無理なら起業しよう。
「しょぼい起業」は不況に強く、つぶれにくい。
「店を開くには大金がかかる」は大ウソ。
準備資金がゼロでも大丈夫。
現金だけが儲けではない…「計画」も「お金」も、「経験」も不要。
多少のコツさえつかめば、わりとふつうにできる、逃げても生きてくための、生存戦略…
目次
はじめに
第1章 もう、嫌な仕事をするのはやめよう
第2章 「しょぼい起業」をはじめてみよう
第3章 「協力者」を集めよう
第5章 しょぼい店舗を流行らせよう
第6章 「しょぼい起業」実例集
pha×えらいてんちょう対談
「お金」に執着しない生き方
借金玉氏×えらいてんちょう対談
草むしりから始めるしょぼい起業

MEMO
しょぼい起業で生きていく
◆「無料の品」で店の前まで来てもらう
店の前に「無料コーナー」を作って置いておくと、
どこからともなく人がやって来て、
すぐに持って行く。
「しょぼい起業」では、
店の余剰スペースと商品にならない半端物、
そして自分の暇な時間を広告に使う。
お金なんか使わなくても、
ちゃんと宣伝できる。
◆従業員は雇わなくていい
「しょぼい起業」の理想は、
「店を借りてそこに住む」こと。
「しょぼい起業」は、
固定費も含めて、あらゆる出費を
限界まで抑えることが大原則。
◆家じゃなくて、「店」に住む
家じゃなくて店を借りる。
そして、店に住みながらモノを売る。
この場合、店で何も売れなくて利益がゼロでも、
もともとかかる家賃(たとえば、8万円)を
払っただけ(コスト)なので「赤字」ではない。
店で1円でも儲かればすべて利益になる。
◆持っている資産を使って稼ぐ
「すでに持っているものを使ってお金を稼ぐ」というのは、
「生活の資本化」の発展形で「資本の資本化」という考え方になる。
◆儲けた金で生活しようと考えない
よく「農家は食えない」という。
「その根拠は?」と聞くと…
「月収が少ないから」だったりする。
これは計算の仕方がまったく間違っている。
野菜を売って、
その儲けてメシを食おうとすれば、
売れなかったら食えなくなるのは当然。
まずは、自分で食べるぶんを自分で作る。
そうすれば月収いくらだろうが「食える」ことは間違いない。
「月収いくら」「年収いくら」と
何もかも現金に換算して考える必要はない。
◆自分の生活をすべて自分の労働で満たして、
余ったぶんは売って資本化する。
◆「しょぼい起業」で農業をやるのであれば、
まず考えるべきなのは…
自分がふだん食べている野菜を生産する。
自分がふだんお金を払って買っているものを
自分の労働で作れば、
そのぶんの支出が減り、
事実上収入が増加することになる。
これも「生活の資本化」のひとつの例である。
最初から大量生産して一攫千金を狙ってはいけない。
◆生活の資本化
「しょぼい起業」は、
高く売れそうなものを売る、
という考え方は一切しない。
では、どうするのか?
たとえば、あなたが学生で
埼玉から東京まで通学しているとする。
通学のために定期券を購入している。
あなたの親は農家で野菜を作っている。
このとき、余った野菜を通学中に運んで
学校の近くの八百屋さんに買い取ってもらう。
この場合、毎日の通学がお金に換わる。
この「いつもやってやっている行為をお金に換える」という
発想は「しょぼい起業」の基本的な考え方である。
これを「生活の資本化(コストの資本化」と呼ぶ。
◆サラリーマンの年収
国税庁の発表によれば、
2016年の平均給与(年収)は
正規雇用の人で487万円、
非正規の人で172万円となっている。
20代30代に限定すれば
平均年収はおおよそ350万円くらいだと思う。