尿酸値を下げる40のルール

今すぐできる!尿酸値を下げる40のルール by 谷口 敦夫

谷口 敦夫

医学博士。
東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター教授。
1983年、三重大学医学部卒業。
東京女子医科大学附属リウマチ痛風センター助手、米国カリフォルニア大学サンディエゴ校研究員、東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター助教授を経て、現職。

日本痛風・核酸代謝学会理事、日本リウマチ学会評議員・指導医…

尿酸値を下げ、痛風を防ぐ生活術40!

目次

1 尿酸値の気になる!疑問Q&A(尿酸値が高いとどうしていけないのですか?/そもそも尿酸値とは何ですか?/尿酸値がどのくらいだと注意が必要ですか? ほか)
2 尿酸値を下げる!特効ルール40(食事の特効ルール/運動の特効ルール/生活の特効ルール)
3 “高尿酸血症・痛風”ってどんな病気?(生活の変化で高尿酸血症・痛風が増えている/尿酸はたまりやすく、排泄されにくい/激しい運動などによって尿酸が増える ほか)

尿酸値を下げる40のルール

尿酸値を下げる40のルール

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MEMO

尿酸値を下げる40のルール

◆「カロリー計算」で減量の目標を立てる

  1. 目標を知る
    1日に摂取してよいカロリー
    (標準体重✕25~35※)kcal
    ※日中の活動量によって変わる
    ・主に室内で活動▶25~30kcal
    ・外出があるが重労働ではない▶30~35kcal
    ・体を使って労働する▶35kcal
    例:身長164cmで主に室内で活動するなら…
    (1.64✕1.64✕22)✕25=1479.3kcal (A)
  2. 現状を知る
    摂取量▶2514kcal (B)
  3. ギャップを知る
    B-A=1034.7kcal (結果がマイナスになるように摂取量を調整する)

◆海藻、きのこ、野菜で尿をアルカリ化

尿の酸性度が高い状態が続くと
尿酸が結晶化して石ができ、
尿路結石が起こりやすくなる。

高尿酸血症の人に
尿路結石が多い
のはこのため。

尿路結石を予防するには
尿の酸性化を改善すること、
つまりアルカリ性に変える必要がある。

尿をアルカリ化するには、
わかめやひじき、昆布などの海藻類、
しいたけやエリンギなどのきのこ、
そして野菜全般
がおすすめ。

肉や魚は尿の酸性度を高めるので、食べるときは必ず海藻やきのこ、野菜と組み合わせる

◆果実に含まれる果糖は取りすぎると尿酸値を上げる

果物(特にぶどう、りんご、バナナなど)に含まれている
果糖が分解されるときに、
大量のATP(エネルギーのもと)を消費し、
その影響でプリン体が増える。

また、取り過ぎた果糖は脂肪として蓄えられ、
肥満の原因になる。

果物はピタミンCや食物繊維も含むので、
適量ならよいが、食べ過ぎると逆効果になる。

◆コップ1杯の牛乳で尿酸値を下げる

牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品には、
プリン体が少ないだけではなく、
尿酸値を下げて痛風を防ぐ効果がある。

◆食後のコーヒーが尿酸値を下げ痛風を防ぐ

1日6杯のコーヒーで痛風リスクも下がる。

◆尿酸の排泄を助けるビタミンCは、
火を通さず生のままとる。

ビタミンCを多く含む食材:
生のままで:キャベツ、トマト、きゅうり
熱に強い:じゃがいも、さつまいも

尿量を1日2リットル以上にするために、
水をこまめに補給する。

◆尿酸値を下げる食習慣3大ポイント

  1. 全体のカロリーを減らす
  2. お酒とよい関係を築く
  3. プリン体の多い食品は摂取量で考える

◆痛風発作時に薬を飲んだら発作が悪化した…どうして?

  • 薬物療法を開始した初期(急激に尿酸値が下がると痛風発作が起こる
  • 痛風発作時に尿酸を下げる薬を服用したとき(尿酸値が下がりすぎて発作につながった)

白血球が尿酸の結晶を攻撃することで炎症(痛風発作)が起こる

  1. 体内の尿酸が飽和状態になる
  2. 尿酸が結晶化し関節にたまる(余った尿酸が関節や滑膜や軟骨の表面に沈着する)
  3. 白血球が結晶を攻撃(結晶が関節の骨と骨の間に剥がれ落ちると、白血球が異物と見なし、攻撃を始める)

◆痛風発作の前兆がわかれば予防の薬も服用できる

発作前:

人によっては、発作が起こる前に軽い痛みが出る、ピリピリ、ムズムズするなどの予兆を感じることがある。こうした予兆を察知したときにすぐにコルヒチン(※)を服用しておくと、発作を予防したり痛みを軽減させたりすることができる。

尿酸の結晶を攻撃しようとする白血球の働きを防げる。痛風発作の痛みを止める作用もあるが、予防に対する効果が高いといわれている。

発作時:激しい痛み、腫れ

発作に対する薬(※)は、副作用のリスクを下げるためにも、痛みが出たときに短期集中で使う。

※非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)
・インドメタシン{インダシン}
・ナプロキセン{ナイキサン}
・フェンブフェン{ナバノール}
・プラノプロフェン{ニフラン}
・オキサプロジン{アルボ}

◆高尿酸血症には3つのタイプがある

  • タイプ1(排泄低下型):排泄が少ないタイプ
  • タイプ2(産生過剰型):産生が多いタイプ
  • タイプ3(混合型):排泄が少なく、産生も多いタイプ

どのタイプかは、尿検査によってわかる。

  • 尿酸クリアランス検査(尿酸を排泄する機能をチェック
    血液の中にある尿酸が、一定時間内にどれくらい排泄されるかを調べる。
    7.3md/分未満▶尿酸の排泄が少ないタイプ1。
  • 尿中尿酸排泄量検査(体内でつくられる尿酸の量をチェック
    尿に排泄された尿酸を調べ、どの程度尿酸がつくられているのかをチェックする。
    1時間で0.51mg/kg以上▶尿酸の生成が多すぎるタイプ2。

生活改善でも尿酸値が下がらなければ薬を使う

  • タイプ1(排泄低下型)▶尿酸排泄促進薬
    (ベンズロマロン{ユリノーム}, プロベネシド{ベネシッド}, ブコローム{パラミジン})
  • タイプ2(産生過剰型)▶尿酸生成抑制薬
    (アロプリノール{ザイロリック}, フェブキソスタット{フェブリク})

◆尿酸値がどのくらいだと注意が必要か?

  • 7mg/dl以下が正常値
  • 7mg/dlを超えると高尿酸血症
  • 8mg/dlを超えると要治療
  • 9mg/dlを超えると痛風発作のリスクが急激に上がる

◆尿酸値とは?

細胞の新陳代謝によってできる老廃物(尿酸)の血中量のこと。

人間の体は、
日々新陳代謝を繰り返している。

細胞は破壊され、
常に新しくつくり変えられている。

そして、
古くなった細胞は代謝されて体外に排泄される。

このときに細胞の成分のひとつである「核酸」が
分解されると「プリン体」ができる。

このプリン体が肝臓内で代謝されると「尿酸」になる。

尿酸値とは、
血液中に含まれている尿酸の量を示す数値のこと。

◆尿酸値は、
高カロリーな食事を見直す、
プリン体の多い食品に気をつける、
適度な運動やストレスをうまく解消することなどで、
比較的コントールしやすいのが特徴。

尿酸値の上昇が軽症~中等度であれば、
薬を使わずに正常値まで下げることも可能。

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