高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第2版 (ダイジェスト版) by 日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン改訂委員会
多忙な医療関係者が活用しやすいよう,
要点とエビデンスの有無が一目で把握できるように編集…
目次
第1章 高尿酸血症・痛風の最近のトレンドとリスク
1-1 高尿酸血症の定義
1-2 高尿酸血症・痛風の最近の動向
1-3 高尿酸血症のリスク
第2章 高尿酸血症・痛風の診断
2-1 尿酸の測定法
2-2 高尿酸血症の病型分類
2-3 痛風の診断
2-4 二次性高尿酸血症・痛風
第3章 高尿酸血症・痛風の治療
3-1 痛風関節炎・痛風結節の治療
3-2 高尿酸血症の治療
3-3 合併症・併発症を有する患者の治療
第4章 高尿酸血症・痛風の生活指導
4-1 生活指導

MEMO
◆一般的注意として、
痛風発作中はできるだけ患部の安静を保ち、
患部を冷却し、禁酒を指示する。
痛風発作中に尿酸降下薬の投下を開始すると
発作を増悪させるので、
投与を開始してはならない。
ただし、尿酸降下薬の投与を行っている場合には、
原則として投与を中止せずにそのまま服用させ、
そこにコルヒチン、NSAID、副腎皮質ステロイドなどを加えて治療する。
◆健常者の生体内には、
通常約1,200mgの尿酸プールが存在する。
尿酸産生量はおよそ700mg/日である。
このうち約500mg/日が尿中に排泄され、
約200mg/日が汗、消化液などに排泄される(腎外性処理)。
高尿酸血症の成因は、
尿酸産生量の増加(尿酸産生過剰型)、
尿中尿酸排泄能の低下(尿酸排泄低下型)
および両者の混在した混在型に大別される。
尿酸排泄率は、
尿酸クリアランスの多寡により尿酸排泄低下の有無を検討する。
ある調査では、
尿酸産生過剰型12%、尿酸排泄低下型60%、混合型25%、正常型3%であった。
◆痛風は生活習慣病である。
特に肉類摂取量が多い、アルコール摂取量が多い、
砂糖入りソフトドリンク摂取量が多いなどは
痛風発症を増加させる。
逆に、乳製品摂取量が多い、コーヒー摂取量が多い、
などは痛風発症を低下させる。
◆コーヒー摂取量が多い、
ランニング距離が長い、適度な運動を日常的に行う集団は痛風になりにくい。
◆肉類・砂糖入ソフトドリンク、
果糖の摂取量が多い集団、BMIの高い集団は痛風になりやすい。
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