医学不要論 by 内海 聡
内海 聡(うつみ・さとる)
1974年兵庫県生まれ。
筑波大学医学専門学群卒業後、東京女子医科大付属東洋医学研究所研究員、東京警察病院消化器内科、牛久愛知総合病院内科・漢方科勤務を経て、牛久東洋医学クリニックを開業。
がんなど難病治癒と断薬を主軸としたTokyo DD Clinic院長、NPO法人薬害研究センター理事長を務める。
医学以外にも食や原発など様々なジャンルについて自身の考え方を発信。
特に現代社会が生み出す「社会毒」という概念は多くの人に影響をあたえた…
現代のニセ病気の大半は、
それを治すという発想そのものが問題だ。
風邪の症状から胃腸の不良、
体の痛み、頭痛、めまいなどから、
さまざまな精神症状など、
さらにいえば生活習慣病からアレルギーなどに至るまで、
ほとんどは治してはいけない。
目次
第1部 医学は必要なのか?(医学の本当の目的は何か/イガクムラの実態/数字で見る現代医学のウソ/病気の正体/薬の正体 ほか)
第2部 病気や薬にどう対応するか?(精神の病気/動脈硬化や心臓の病気とその薬/胃腸の病気とその薬/肺の病気とその薬/ガンとその薬 ほか)

MEMO
医学不要論
◆社会毒対策
もっとも重視すべきは排毒だ。
買うときに食品添加物をできるだけ避けること。
無農薬の野菜を探す努力をする。
肉は良い豚肉や良い鶏肉を主体に考える。
魚は産地と青魚を重視する。
全部食べる(一物全採)ように意識する。
甘いもの(砂糖、甘味料)は避ける。
塩、酢、コショウ、油、醤油、味噌など調味料を厳選
(可能な限り社会毒を混ぜない)。
水は良い製品を買うか、
浄水器で濾過。
シャワーにも浄水器をつける。
フッ化物やサッカリンなしの歯磨き粉を使う。
マクドナルドやロッテリアなどジャンクフードは食べない。
トクホ商品や甘味料や異性化糖入のジュースは飲まない。
コンビニの食品は食べない。
チェーン店の食事は食べない。
電子レンジは温める最終手段であり、
基本的に使わない。
牛乳や乳製品を避ける。
トランス脂肪酸を常に避ける。
電子レンジがダメな理由は、
分子レベルで超高速で食べ物を加熱するからだ。
顕微鏡で見ると、
電子レンジで調理した食べ物は、
裂けて壊れている。
そして栄養素もボロボロである。
排毒とはどんなものか。
具体的には…
- 低温サウナや岩盤浴・陶板浴などを利用した汗の排泄
- 適切な水分摂取による排尿
- 断食(ファスティング)
- 腸内洗浄
- 有酸素運動による汗の排泄
などがあげられる。
あなたが病気をよくしたいと願うなら、
健康を獲得したいと願うなら、
まず徹底的に知ることである。
徹底的に勉強することである。
徹底的に理解することである。
そこに「専門でないからわからない」などという、
愚かな言い訳が介在する余地はない。
無知であることは罪だ。
調べようとしない当事者や
家族たちは話にならない。
◆ムコ多糖類
ムコ多糖類にはさまざまな効用があるとされるが、
免疫力、血糖値調節、新陳代謝などだけでなく、
骨の形成促進、水分媒介による組織への栄養供給などを行っている。
ムコ多糖類は食品でいうと、
アンコウ、ドジョウ、ウナギ、ナマコ、スッポンなどのヌルヌル系、
カレイ、ヒラメ、アワビ、カキ、魚の目玉のまわり、フカヒレ、
ツバメの巣、そして玄米や豆類などである。
◆糖はよくないというが、
では糖質をまったく摂らなくていいのかというと違う。
ここで重要なのは、
できるだけ間接的に糖質を摂ることの重要性だ。
つまり、糖の成分が少なく、
食べ物として糖質だけでなく
ビタミンやミネラルが豊富で、
分解されながらゆっくり糖質が
吸収される食物ほど良いということだ。
その代表格が玄米である。
対して白米は栄養がはぎとられた上に
糖質に変化しやすい精製品なのだ。
海外の医療評論家は…
「なぜ日本人はあんなに有効な栄養食(玄米など)を放棄したのだ?」
と口々に言っている。
栄養素の意味でも糖分の意味でも
玄米や全粒子のパンは重要なのだ。
◆砂糖は最凶というべき毒
現代の食に関して、
何を気にしなければならないのか?
それは…
糖(特に砂糖や果糖)、
脂肪や特にトランス脂肪酸、
甘味料、食品添加物、着色料、農薬の残留などである。
砂糖は数ある食品の中でも最凶に近い毒である。
もともと人間の体は砂糖を
直接摂るようにはできていない。
糖はコレステロールに影響を与え、
粥常動脈硬化(じゅくじょう)を作り出す。
この糖化は活性酸素を生み出し、
過酸化を誘導する。
糖化が進むと、
体内でAGE(糖化最終生成物)が生成され、
それが粥状動脈硬化を助長する。
糖化の弊害は動脈硬化に限ったことではない。
砂糖によって細胞は崩壊しやすくなり、
ウイルスや細菌にも感染しやすくなり、
アトピーなどアレルギーにもなりやすくなり、
メタボの主原因となり、
ガンにもなりやすくなり、
精神的にも人を狂わせる。
◆人はなぜガンになるのか?
これは結局、
不必要な社会毒に
晒(さら)されていることが主因である。
◆抗がん剤は猛烈な発ガン剤物質であることは
公式添付文書にさえ書いてあるにもかかわらず、
日本でも抗ガン剤を勧め、かつ抗ガン剤に効果があるようにのたまうのか。
その大きな理由はカネである。
基本的に政府の認可というものは、
ガンが一時的に小さくなったということが
証明されれば通るわけで、
結果として早く死のうが遅く死のうが
知ったこではない。
◆典型的な種類のガンでは、
治療を拒否した患者の平均余命は12年6ヶ月である。
しかし外科手術その他の治療を受けた患者は、
平均すると、その後わずか3年しか生きていない。
◆ガンになったら…(ある医師の考え)
ガンには4つのステージがある。
- ステージ1なら手術はしないで保留にする。
- ステージ2・3なら、自分が信じる外科医に手術をしてもらう。ただ、ここで注意してほしいのは、術前術後の抗がん剤、放射線治療はもちろん行わないで、さっさと退院してその後のフォロー薬も飲まない。
- ステージ4(末期ガン)なら、安価で自分の身の丈に合った代替療法をする。もしそれでダメなら死ねばいいこと。
◆「胃ろう」は見せかけの善意ではないのか?
口から飲食できなくなった人に
口以外から胃に栄養分を入れる人工的栄養補給法が「胃ろう」だ。
この胃ろうが価値をなすのは
難病で食べられなくなった人に
対して行う程度しかない。
老人や脳疾患の後遺症などに
用いられているものは、
延命栽培治療と呼ぶにふさわしい。
◆ガンをはじめすべての病気は、
人体の酸化現象としてとらえることができる。
したがって、人体を構成する細胞のひとつひとつの
酸化状態を改善しないかぎり、
ガンは治らない。
にもかかわらず、
現代医学は、手術で人体を切り開くことにより、
内蔵まで空気にさらして酸化させ、
そのうえ、手術中には酸化力の強い麻酔剤の投与や
輸血を行う。
これではまるで
「酸化のフルコース」である。
◆胃酸を抑えるPPIについて
胃酸はただ食物を消化するだけでなく、
強い酸性の要素により殺菌するという要素も兼ね備えている。
つまり、胃酸を抑えれば抑えるほど
殺菌による別の病気を引き起こしかねない。
また、胃酸を抑制することにより
食物の消化が不十分になり、
十分な栄養素を確保できなくなる。
腸内細菌も人為的影響により
バランスを崩すことになる。
さらに胃薬の大半にアルミニウムが入っている。
アルミニウムは、
人体にとっては必須元素であると同時に、
摂りすぎればさまざまな体への弊害をもたらす。
◆天然の塩とニセモノの塩
現在販売されている塩の大半は化学的に精製された「精製塩」であり、
かなりヤバい加工がされた塩であるということを
ほとんどの人は知らない。
精製塩のほぼすべてが塩化ナトリウムで構成されていて、
天然の塩が持つさまざまな価値を残していない。
これが日本人の血圧を狂わせてしまったいる
元凶のひとつと呼べる。
精製塩は人間によって必須な
ミネラル分(カリウム、カルシウム、マグネシウム)が
ほとんど取り除かれており、
その結果、体内のミネラルバランスを狂わせる。
逆の天然の塩は人体に必要なミネラルを多数含まれており、
体に有益なだけでなく、
血圧もコントロールする作用を持つ。
重要なのはまず精製塩を避ける努力をすること。
天然の塩にしただけで、
今と同じ味付けにして、
減塩食など気にしなくても、
大きくバランスを崩さなければ、
血圧は体が求める数値に近づくのだ。
◆シリカはコレステロールが血管に付着することを防ぎ、
動脈硬化を予防する効果がある。
シリカは昆布やハマグリ、ゴマ、パセリ、玄米、大豆
などに多く含まれている。
◆高血圧、「降圧剤」のウソ
多くの医師が血圧を下げることの弊害を訴えてきた。
以前は高血圧の基準は160/95であったが、
現在の基準では130/85にまで下げられている。
ここでなぜ引き下げられたのか、
その真の理由を考えねばならない。
血圧は170くらいまでOK、
コレステロールも260~280くらいまでOKなのだ。
◆コレステロールは減れば減るほどガンや感染症に
血液中のコレステロールは
減れば減るほどガンや感染症になりやすい。
これは医師なら多くの人が述べている
「常識」である。
コレステロールが高いことで得られるメリットは、
感染症やガンなどの免疫に関する病気に
かかりにくいといこと。
あまりに高すぎれば当然動脈硬化のリスクは増す。
そのバランスを取ることが大事である。
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◆健康でないことこそが人間として当然である
人間は常に不調を感じ、
愚痴をこぼし、
その不調とつき合いながら
自然に生き死んでいくものである。
たとえば、
あなたが下痢をしたとする。
一般の人は
「下痢をなんとか止めたい」と考える。
しかし、
その下痢はバイ菌を外に出すための防御反応であり、
それを止めると病状は長引いたり悪化したりする。
そうではなく、
その症状は必然であり、
その症状を大事にしながら脱水や
体力低下に気をつけながら
下痢が自然に治まるのを待つことが、
実際は最も人体の治癒にとって有効なのだ。
それを治そうと思うからこそ、
医学の奴隷になる。
健康ばかり追い求めるからこそ、
いろいろな商法が生れ、
詐欺も発生する。
◆老人医療
老人医療の基本は、
人間を栽培するような治療はしてはいけない、
延命治療などしてはいけないということである。
胃ろうなどもってのほか、
IVH(中心静脈栄養法)ももってのほか、
人工呼吸も気管切開ももってのほか、
老人はガンを治療する必要もないし、
食べられなくなればひっそり死んでいくのみである。
◆現代西洋医学で扱うべきもの
- ほうっておけば死ぬもの
- ほうっておけば死にそうになるもの
- ほうっておけば体の機能を喪失するもの
これらのほとんどが、
昔であれば死んでいたということが重要である。
◆本来、あなたが感じるその症状は、
体のサインであり、
正常の証であって、
そのサインに従がえば薬などに
頼らなくてもよくなるのは、
生物として当たり前のことである。
◆社会毒とは
社会毒とは、
人間社会がもたらした古来の生物的世界とは
反する内容を持った物質たちの総称である。
一言でいえば、
昔は人が食べたり使ったりしなかった物質、
そしてそれが人体に悪影響をもたらす物質の総称。
具体的には、
西洋薬に代表される薬と呼ばれる物質、
農薬、食品添加物、遺伝子組み換え食品、
環境ホルモン、毒性元素、殺虫剤、洗剤、
漂白剤その他、石油精製物質(プラスチックなど)、
強力な電気、電磁波、工業系有害物質、
住宅系有害物質、大気汚染物質、人為的放射能、
人工甘味料などに代表される物質のこと。
問題はこれらの社会毒が、
現代人、特に先進国の現代人が
どれだけ頑張っても、
そのすべてを避けることができないという点だ。
なので、現代人にとっては避けるだけというより
排毒する知識が不可欠である。
◆感覚・考え方・思想(精神の輪の鎖)
- 常に自立し、人に頼らず解決する意思を持つこと
- 自由や権利には責任が一体であることを理解すること
- 社会や世界の構造を知るべく、一生かけて学ぶこと
- 常に自己で選択し、決断し、その決断に対して自ら責任をとること
- 因果関係を常に把握し、因果の輪廻を超えるべく努力すること
- 抑圧と闘い、奴隷であることをやめること
- 被害者意識と自己正当化の枠から脱出すること
- 子どもや家庭や地球すべての生命を見つめ直し、最も価値あるものとすること
- 自我を確立し、何のために生き、何を目的としているかを明確化すること
- 常に物質に依存していることを戒め、物質依存から脱却しようとすること
◆医者はガンになったときに抗がん剤治療をしない
医師の間で知られている有名な逸話に
「99%の医者は、自分がガンになったときに抗がん剤治療をしない」
というものがある。
これは現代医学のガン治療が
無駄であることを象徴している。
にもかかわらず、
西洋医学者は情報の捏造と嘘の繰り返しで
自分たちを肯定しているとすれば、
これほどまでに滑稽なことはない。
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◆「禁断症状」「副作用」という言葉の意味
薬の弊害についてはいろいろな呼び名があるが、
人類のほぼ大半はすでにそのことについて洗脳されている。
その代表格が「禁断症状」と「副作用」である。
薬物を慢性的に摂取していた人がその摂取を中断した際に
起こす精神・身体症状を「禁断症状」と呼ぶ。
また、「副作用」というのもおかしな呼び名である。
この世に副作用などというものは存在しない。
それは副作用ではなく、
もともと「そうなる物質」なのである。
それらは人間が人間の都合により
決めた勝手な定義にすぎない。
あらゆる結果はすべて作用であり、
副作用も副反応も、
事実上存在しない。
「禁断症状」や「副作用」は、
医学界や製薬会社が薬を飲ませるために
都合よく作ってきた概念なのである。
◆根本的に治すことを目的として作られた薬はない
現代の医学の中で、
「根本的に治すことを目的として作られた薬」が
どれくらいあるか?
はっきりいって
ほとんどゼロである。
なぜか?
最初からそのようなものを作る気が医学界にも
製薬業界にもまったくないからである。
薬の大半は対処療法を目的として作られたからだ。
そして何よりも因果関係が不明のままで
治療薬として開発されてきたからだ。
そもそも、
薬が作られることには別の理由があるのである。
つまり、
製薬会社はもともと効果があるとか、
役に立つとかいうことを前提として作っていないということだ。
それを端的に示すのがアリセプトである。
アリセプトを総評すると、
認知症の定義さえはっきりしない中で、
製薬会社でさえ効果がないことを認めており、
治癒するどころか進行を抑制するという根拠さえなく、
それでいて徹底的にマーケティングされ世の中に出回っている。
これが西洋医学と製薬会社がもたらす薬の正体である。
◆ニセ病気の治療が命を縮める
現代のニセ病気の大半は、
それを治すという発想そのものが問題なのである。
風邪の症状から胃腸の不良、
体の痛み、頭痛、だるさ、めまいなどから、
さまざまな精神症状(うつや不安やその他)など、
さらにいえば生活習慣病からアレルギーなどに至るまで、
それらのほとんどは治してはいけないものである。
言い換えると、
医学が治すべきものではない。
◆基準を変えれば「病気」はいくらでも作れる
「病気作り」とは、
製薬会社などが薬の販路を広めるために、
医学界と共調して、
さまざま生理的現象を社会問題化して
「病気」として定義し、
治療的介入を行うことにより、
利益を得ることであり、
現代医学は病気作りに満ちている。
たとえば、
基準を変更することにより、
簡単に病気を作ることができる。
「検診」や「メタボの基準」などがこれに当てはまる。
◆なぜ野生動物はガンにも糖尿病にもならないのか?
動物たちはガンの発生率が人間とくらべ、
格段に少ない。
野生動物がかかる病気の筆頭は、
感染症、骨折による死、飢餓、
老衰や食欲不振に伴うものであって、
リウマチで足を引きずっている野生動物もまず見かけない。
彼らは糖尿病などという生活習慣病もほとんど皆無である。
つまり、
現代病というのは、
大半は人的世界によって作られた病気なのである。
しかも、
その原因の大半になっているのは社会毒、
食べ方、環境物質などであって、
それがなければその病気にはとてもなりにくいのである。
◆病気とは?
100%因果関係が明らかとなっており、
それが治療に直結し、
本当の意味でも治癒に結びつくもの、
それのみが病気である。
◆85%の「病気・症状」は原因不明
「アメリカ医学ジャーナル」に報告された概要…
14の一般的な症状に対する診断所見の結果:
- 10%:心理的
- 16%:器質性
- 74%:不明(Unknown)
この研究結果によると、
病院を受診し、
治療された14の病気や症状の大部分(74%)は、
原因がわからなかったというものだ。
この数字は日本の病院や医学においても
大差ないはず。
◆医師のストライキのおかげで激減した死亡者
1973年、イスラエルで病院のストライキが決行された。
診察される患者の数が1日6万5000人から7000人に減らされて、
ストは1ヶ月続いた。
その期間中、
同国内での死亡率が半減した。
同国でこれほど死亡率が激減したのは、
1953年にやはり医師がストライキをしたとき以来だった。
そして病院が再開すると、
死亡率は元に戻ったのである。
◆毎年10万6000人が医学的には
正しく処方された薬が原因で死亡している。
◆数字で見る現代医学のウソ
医原病や医療システムによって
数十万人が死んでいる。