医者に殺されない47の心得 by 近藤誠
近藤誠(こんどう・まこと)
1948年生まれ。
73年、慶應義塾大学医学部卒業。同年、同大学医学部放射線科入局。
79~80年、米国へ留学。
83年より同放射線科講師。
がんの放射線治療を専門とし、患者本位の治療を実現するために、医療の情報公開を積極的にすすめる。
2014年に、同大学医学部放射線科を定年退職。
「近藤誠がん研究所・セカンドオピニオン外来」を運営。
乳房温存療法のパイオニアとして、抗がん剤の毒性、拡大手術の危険性など、がん治療における先駆的な意見を一般の人にもわかりやすく発表し、啓蒙を続けてきた功績をたたえられ、2012年「第60回菊池寛賞」を受賞…
高血圧、糖尿病、がん、インフルエンザ…
その治療と薬は本当に正しいのか?
医療と薬を遠ざけて、
元気に長生きするための47の心得…
目次
1章 どんなときに病院に行くべきか
2章 患者よ、病気と闘うな
3章 検診・治療の真っ赤なウソ
4章 100歳まで元気に生きる「食」の心得
5章 100歳まで元気に生きる「暮らし」の心得
6章 死が恐くなくなる老い方

MEMO
医者に殺されない47の心得
◆定年後を豊かに過ごすための心得
- 社会環境に合ったスキルを先取りして身につける
- 長く健康で働けるように、自発的な健康管理を心がける
- これまで養った「人的資源」を、次世代に還元する方法を考える
- 会社員時代の地位やプライドは百害やって一利なし
定年後も社会環境に
「取り残されない」のではなく、
「先取り」していく。
いつまでも元気に
「生きられるように」ではなく、
「働き続けられるように」
健康管理を心がける。
◆元気に、長生きする4つの習慣
- 救急のとき以外は病院に行かない
- リビングウィル(終末期の医療・ケアについての意思表明書)を書き残す
- 転倒を防ぐ
- ボケを防ぐ
◆慢性の筋肉痛をかばってはいけない
肩こり、腰痛、背中の痛みなど、
慢性の筋肉痛は運動不足から起きている。
筋肉は本当にすぐ退化する。
痛みをかばわないで、
患部を思いきって動かしたほうが回復する。
◆人間は歩くとき、
足の裏や下半身のさまざまな筋肉からの
神経刺激が大脳新皮質の感覚野に伝わり、
その過程で脳幹を刺激する。
また歩行中には、
脳全体の血行が良くなる。
だから「歩けなくなる」ことは、
「脳がよく働かなくなる」ことでもある。
◆人生を元気に全うする秘訣は
「体を動かし続け、使い続ける」こと。
筋肉は、
よく使っていると高齢になっても
日々太くなり、
強さが増すことがわかている。
脳の神経細胞も、
よく考え、感じ続ける限り、
100歳になっても日々活発に活動し続ける。
逆に、使わないと、
筋肉はすぐにやせ衰える。
まったく使わないと筋肉は
1日に3%以上も低下し続け、
高齢の場合は、
1ヶ月寝たきりでいると、
ほとんどの人が歩けなくなる。
◆コーヒー好きは肝臓がん、大腸がんのリスクが激減
1日に5杯以上コーヒーを飲む人の
肝臓がんの発症率は、
飲まない人の4分の1。
コーヒーの抗酸化・抗炎症成分が
C型肝炎の進行を抑え、
肝臓がんへの進行を食い止めるのではないか
と推測されている。
◆卵と牛乳はカンペキな天然サプリ
卵10個入りパック、
牛乳1リットルとも、
200円前後。
この安さで、
20種類以上のアミノ酸をすべて含む、
滋養豊富な完全食品。
ほとんど添加物もなく、
生でも、加熱しても、
簡単においしく食べられる。
アミノ酸サプリが人気を呼んでいるようだが、
20種類のアミノ酸をひとつひとつ工業的に作って配合したものを、
お金を払って摂るなど愚の骨頂。
卵と牛乳を毎日食べて飲んでいれば、
これほどカンペキな天然サプリはない。
◆日本人のがんの9割を占める
胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん
などかたまりを作る「固形がん」には、
抗がん剤はつらい副作用と「縮命」効果しか及ばない。
◆日本は医療被爆大国!
日本人は、
レントゲン、CT検査などによる
「医療被爆」には無頓着。
健康な人がまず避けるべきは
放射線検査。
放射線は、
細胞の中のDNA(遺伝情報)を必ず傷つける
浴びた量によって違いはあるものの、
発がんに向かって必ず歩を進める。
イギリスの研究によると
「日本人のがん死亡の3.2%は医療被爆が原因」
「世界15か国で、日本が最もCT検査回数が多い」
「発がんへの影響は英国の5倍」
という医療被爆大国ぶりである。
◆血圧もコレステロールも高いほうが長生きする
年をとると血管が硬くなるので、
血圧はやや高めのほうが、
血液がきちんと体や脳のすみずみに届く。
体にいい血圧を保つには、
よく歩くこと。
血液が下半身に滞留しないで、
スムーズに体をめぐる。
またコレステロールは細胞を丈夫にするので
「減らさない」ことが大事。
◆老化と病気を区別せよ!
今の日本で大人がかかる病気はたいてい
「老化現象」で、
医者にかかったり、
薬を飲んだりして治せるものはない。
◆その医者は、本当に親切なのか?
医療だってビジネスで、
医者にも生活がある。
日本の医者は病人をできるだけ増やして、
病院に通わせないとやっていけない。
口車に乗せられてるあなたは、
医者の「おいしい」お客様。
大事な時間とお金を医者に捧げて、
命を縮めることになる。
◆今は、
調べようと思えば書籍でも
インターネットでも、
いくらでも情報が手に入る。
今まで「病気のことは医者を信じてお任せ」だった人も、
ここで発想を変えて
「医者を疑い、自分で調べて考える」癖を身につけること。
医者に殺されない方法をしっかり身につけて、
無駄死にから身を守る。
たったひとつしかない自分の命、
自分の体、
自分の人生なのだから。
◆病気の9割は、
医者にかかったからといって治るわけでも、
回復が早くなるわけでもない。
◆病院によく行く人ほど、
薬や治療で命を縮めやすい。
医者にかかればかかるほど
検査が増えて「異常」が見つかり、
薬を飲んだり手術をするハメになる。
薬のほんどに病気を治す力はなく、
副作用は大きい。
がんが見つかると、
いきなり胃や子宮を切り取られたり、
死ぬほど苦しい抗がん剤治療をさせられる。
こうして命を縮める。
「信じる者は救われる」というが、
医者を簡単に信じてはいけない。
医者や薬を遠ざけ、
元気に長生きしよう。