フード・ルール-人と地球にやさしいシンプルな食習慣64 by マイケル ポーラン
マイケル ポーラン
食や農、ガーデニングなど、
人間と自然界が交わる世界を書き続けるジャーナリスト。
『雑食動物のジレンマ』で料理界のアカデミー賞とも言われる
ジェームス・ビアード賞最優秀賞(食関連著作部門)など数々の賞を受賞し、
『ニューヨーク・タイムズ』と『ワシントン・ポスト』のベスト10ブックに選ばれた。
また、
カリフォルニア大学バークレー校でジャーナリズムの教鞭をとるとともに、
食や農を中心に講演活動を行っている…
本当の食べ物を、
植物を中心に、
ほどよい量だけ食べる!
食品知識がゼロでも
すぐに実践できる
健康にも環境にもやさしい
食べ物の選び方・食べ方…
目次
第1章 何を食べる?
第2章 どんなものを食べる?
第3章 どう食べる?

MEMO
フード・ルール
◆人と地球にやさしいシンプルな食習慣64
▶何を食べる?
- 1)本当の食べ物を食べる
- 2)おばあちゃんが食べ物だと思わないものは食べない
- 3)ふつうの家庭にない原材料を含むものは食べない
- 4)ブドウ糖果糖液糖入のものは食べない
- 5)糖分が多いものは食べない
- 6)原材料が5種類以上あるものは食べない
- 7)難しい名前の原材料を含むものは食べない
- 8)「○○ゼロ」「〇〇控えめ」など強調表示のあるものは食べない
- 9)「低〇〇」「無〇〇」食品は食べない
- 10)フェイク食品は食べない
- 11)テレビで宣伝しているものは食べない
- 12)スーパーの壁側で売られているものを買う
- 13)傷んだり、腐ったりするものを食べる
- 14)原材料の姿をはっきりと思い描けるものを食べる
- 15)スーパーやコンビニにはできるだけ行かない
- 16)おやつは直売所で買う
- 17)人間が料理したものだけを食べる
- 18)手袋をしなければつくれないものは食べない
- 19)植物でつくられたものを食べる、工場でつくられたものは食べない
- 20)ドライブスルーで買えるものは食べない
- 21)商品名が万国共通のものは食べない
▶どんなものを食べる?
- 22)植物(特に葉野菜)を中心に食べる
- 23)肉は味わう程度か、特別な日だけ食べる
- 24)1本足の食べ物(キノコや植物)は、2本足(鶏)に勝り、2本足の食べ物は、4本足(牛・豚など)に勝る
- 25)いろいろな色のものを食べる
- 26)野菜のゆで汁を捨てずに使う
- 27)いい食生活で育った動物を食べる(牧草で育った牛肉など)
- 28)場所に余裕があれば、専用冷凍庫を買う
- 29)雑食動物のように食べる
- 30)豊かな土壌で育ったものを食べる
- 31)天然のものを食べる
- 32)青魚を食べる(マグロ、メカジキ、サメなどの代わりにサバ、イワシ類を食べる)
- 33)微生物が食べたものを食べる(発酵食品)
- 34)自分の食事は自分で味付けする
- 35)自然な甘さのものを食べる
- 36)ミルクの色が変わるようなシリアルは食べない
- 37)白パンは短命のもと(全粒粉を選ぶ)
- 38)昔ながらの方法でつくられた油や穀粉を選ぶ
- 39)手作りのジャンクフードならいくらでも食べる
- 40)サプリメントを飲む人のように健康意識を高める
- 41)伝統的な食文化にならう
- 42)新しい食品は疑ってかかる
- 43)夕食に1杯のワインを
▶どう食べる?
- 44)食費を増やし、食べる量は減らす
- 45)やっぱり、食べる量を減らす
- 46)満腹になる前に食べるのをやめる
- 47)お腹がすいたときにだけ食べる
- 48)お腹と相談する
- 49)ゆっくり食べる
- 50)ごちそうは、はじめの一口にある
- 51)料理した時間と同じぐらい時間をかけて食事を楽しむ
- 52)小さなお皿やコップをそろえる
- 53)適度な量をお皿に盛り、おかわりはしない
- 54)朝食は王のように、昼食は王子のように、夕食は貧者のように食べる
- 55)食事だけを食べる
- 56)間食は、加工されていない植物性のものを食べる
- 57)ガソリンスタンドで食べ物を買わない
- 58)食卓で食べる
- 59)一人で食べない
- 60)特別なごちそうは、特別な日だけに食べる
- 61)食事を少し残してみる
- 62)庭やプランターで野菜を育てる
- 63)自分で料理する
- 64)たまにはルールを破る
◆加工食品は、
いわば「食べ物もどきの可食物質」であり、
ニセ食品と呼んだほうがいい。
◆ヘルシーな加工食品はかなりヤバい―本当に安全なのは「自然のままの食品」だ by マイケル・ポーラン
https://www.amazon.co.jp/dp/4903853632/
◆ある研究では、
典型的なアメリカ人が
少しでも欧米型の食事を減らし生活習慣を変えた場合、
冠動脈疾患は80%、II型糖尿病は90%、大腸ガンは70%、
それぞれ罹患率(りかんりつ)を減らせることがわかっている。
◆欧米型の食事をやめれば、
劇的に健康が回復する。
◆食と健康の関係について
知らなければならない重要な事実は、
基本的に2つある。
- 加工食品、肉、余分な脂肪分、糖分、精製穀物、野菜と果物と全糖粉以外ならなんでも大量に食べる、いわゆる欧米型食生活を習慣にしている人は、「欧米型疾患」に罹る割合が高くなっている。欧米型疾患とは、肥満、II型糖尿病、心臓病、ガンなどをいい、肥満とII型糖尿病のほぼすべて、心臓病の8割、ガンの3割以上が、この食生活に関連づけることができる。
- 伝統食を習慣にしている人は、ふつうの欧米型の完成疾患に罹らない。唯一理想的な食というのはなく、雑食動物である人間は、実にみごとにあらゆる食べ物と食生活に適応してきた。しかし、ひとつ適応できなかったのは、進化の歴史から見れば比較的新しい、いま私たちの大半が口にしている欧米型の食事である。
◆私たちの頭には、
実に膨大な量の生化学の知識が入っている。
抗酸化物、飽和脂肪酸、オメガ3脂肪酸、
炭水化物、ポリフェノール、葉酸、グルテン…
こういった用語を誰もが知っているというのは、
考えてみれば不思議なことである。
私たちは、
もはや食べ物を食べ物としてではなく、
善玉や悪玉の栄養素として、
カロリー源として見ている。
こういった目に見えない物質は、
私たちの理解が正しければ、
すぐれた食生活へのカギを握っているらしい。
しかし、
私たちをはいまだに
何を食べればいいのかよくわからない。
◆本当の食べ物を、
植物を中心に、
ほどよい量だけ食べる!