ヘルシーな加工食品はかなりヤバい

ヘルシーな加工食品はかなりヤバい―本当に安全なのは「自然のままの食品」だ by マイケル・ポーラン

マイケル・ポーラン

アメリカの作家、ジャーナリスト、活動家、そしてハーバード大学のLewis K. Chan芸術講師であり、ノンフィクションの実践の教授…

本当に安全なのは「自然のままの食品」だ!

目次

第1部「栄養がすべて」という考えてを改めよう
第2部加工食品が病気を招く
第3部栄養学にとらわれない食べ方をしよう

ヘルシーな加工食品はかなりヤバい
ヘルシーな加工食品はかなりヤバい

Amazonに移動する…

MEMO

ヘルシーな加工食品はかなりヤバい

◆トマトとオリーブオイルは相性がいい

オリーブオイルを使ってトマトを調理すれば
リコピンを身体に取り込みやすくなる。

◆フランス人にどのようにして
食事を終わらせるのかを尋ねると、
「お腹いっぱいになったと感じたとき」と答えるらしい。

アメリカ人であれば
「お皿に何もなくなったとき」
「食べ尽くしたとき」などと答えるだろう。

◆脳が満腹を感知するまでに、
およそ20分かかると言われている。

しかし不幸なことに、
私たちの多くが食べ終わるのに
20分もかけることはない。

結果として、
仮に食べた量の影響があったとしても、
満腹感はほとんど感じない。

ゆっくり食べて満腹感を感じるようになれば
食べる量は少なくなるはず。

◆ハーバード大学の試算によると、
過去20年の間にアメリカ人の食事に
新たに加わったカロリーの大半は、
スナック菓子の形で摂取された。

◆アメリカ人は朝食・昼食・夕食という
従来の3食に加え、
1日中食べるまだ名前のない第4の食の機会がある。

テレビを見ながら、
インターネットを使いながら
いつも何かを飲み、
つまんでいる。

◆豊かな食体験を得るためには
量を多く食べる必要はない。

量よりも質を選ぶ。

そしてカロリーよりも
食体験を優先してみる。

◆アメリカ人の収入に占める食費の割合が
減るにつれてヘルスケアの費用が急増した。

1960年の時点で、
アメリカ人の収入に占める食費の割合は17.5%、
そして国民所得に占めるヘルスケア費用の割合は5.2%だった。

しかし、それ以降数字は逆転する。

食費は9.9%まで落ち込み、
ヘルスケア費用は国民所得の16%を占めるようになった。

ヘルシーな食品にもう少しお金をかければ
ヘルスケアにかかるお金を減らすことができるはずだ。

◆今から10年から20年の間に
私たちは1日のうちインターネットで数時間を過ごすようになり、
お金はブロードバンド料金の支払いだけでなく
携帯(スマホ)通話料金や、インターネットで見れる映画
などに費やされている。

アメリカ人の大多数にとってより良い食品に
お金をかけることは、
優先順位が低いというよりも
支払う余裕がない。

アメリカ人の収入に占める食費の割合は
他の先進国と比較しても低くなっている。
—————————–

◆アメリカ人の平均体重の増加と、
調理・後片付けなど食事に要する時間の減少には相関関係がある。

アメリカ人の平均体重が1960年代初頭から約5.5キロも増加した理由は、
安いコンビニの食品が手に入れやすくなったからだ。

アメリカ人が電子レンジを所有している割合が
1980年には調査した世帯の10%以下だったのに対し、
1999年には83%に達している。

技術革新によって食にかける時間が減り、
コンビニ食品を多く食べるようになった。

逆も真なりと考えられる…

食品にかける費用が増えれば食べる量も減るはず。

◆健康によいアルコールとは、
その量というよりも飲み方による。

週末に大量に飲むよりは
毎日少しずつ飲んだ方がいい。

そして何も食べずに飲むよりは、
食べ物と一緒に飲んだ方が健康的である。

◆人間の身体と心は、何を食べたかによって決まる

私たちが食べる家畜のエサが葉から種子へと変化した。

なぜか?

高エネルギーの穀物をエサにした方が
早く飼育でき、
牛乳も卵も多くつくることができるからである。

しかし、
牛や羊などは反芻する動物で、
草を食べて進化してきた。

そうした反芻動物が種子を食べ過ぎると
病気になってしまう。

そこで、
種子で育てられた牛などに抗生物質を
与える必要がある。

鶏や豚など穀物でも生育する動物にしても、
植物を食べた方がもっと健康になれるし、
肉や卵の品質もよくなる。

◆なぜできるだけ多くの種類の野菜を摂る必要があるのか?

食事中に含まれる抗酸化物質の種類が増えるほど、
体が解毒できる毒素の種類も増える。

だから、
できるだけ多くの種類の野菜を摂ることが重要となる。

野菜にはすべて抗酸化物が含まれており、
その種類は野菜によってそれぞれ異なる。

そしてさまざまな種類の毒素を消す作用をもたらす。

置かれている環境に毒素が多ければ多いほど、
野菜を多くとるべきである。

◆農業の単一栽培の問題

規模が大きくなるにつれて、
多様性は失われる。

多様性が失われれば、
健康も損なわれる。

健康が損なわれれば、
薬や化学物質に頼るほかなくなる。

◆次のような原料(添加物も含む)が入った食品を買わない

  • よく知らない
  • 発音しにくい
  • 5種類以上含まれている
  • 高果糖コーンシロップ(果糖ブドウ糖液)が含まれている

◆食事に関する3つの提言

  • 自然のままの食品を食べる
  • あまり食べすぎない
  • 野菜中心の食事をする

◆欧米型食生活の大きな特徴は、
「早い・安い・手軽な食品」にある。

アメリカ人が食費にかけるお金は収入の10%以下で、
食事の準備にかける時間は1日30分以下、
食事の時間は1日トータルでも1時間程度。

◆「何を食べるべきか」だけでなく、
「どのようにして食べるか」
「その食品がどのようにして作られているか」
といったことまでルールがある。

◆牛肉も産業食品であり
大量消費できるように作られている。

つまり、ファーストフードである。

◆加工された食品はいっさい食べない

加工され尽くした食品は、
自然の産物というよりも
工業製品といっていい。

◆病気を減らす唯一の方法は
先祖の食生活やライフスタイルに戻ること。

投稿者: book reviews

私のプロフィール