幸せな人は「お金」と「働く」を知っている by 新井和宏
新井和宏(あらい・かずひろ)
鎌倉投信株式会社取締役資産運用部長。
1968年生まれ。
東京理科大学工学部卒。
1992年、住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)に入社。
2000年には、バークレイズ・グローバル・インベスターズ(現・ブラックロック・ジャパン)に入社。
企業年金・公的年金などを中心に、株式、為替、資産配分等、多岐にわたる運用業務に従事し、
ファンドマネージャーとして数兆円を動かした実績がある。
だが2007~2008年、大病を患ったこと、そしてリーマン・ショックをきっかけに、
それまで10年近く信奉してきた金融工学、数式に則った投資、
金融市場のあり方に疑問を持つようになる…
これからの時代を生きる人に知ってほしい「お金」と「働く」、
そして「幸せ」の本質…
目次
はじめに
第1章 これからあなたたちが生きる世界
第2章 「お金」を知る
第3章 「働く」を知る
第4章 「幸せ」を知る
第5章 あなたらしい幸せの見つけ方
第6章 社会を形作るものすべてに感謝を
おわりに
巻末付録

MEMO
幸せな人は「お金」と「働く」を知っている
◆触れてほしい本
・日本でいちばん大切にしたい会社
https://www.amazon.co.jp/dp/4860632486/
・考えてみる
https://www.amazon.co.jp/dp/486113630X/
・ハーバード流 幸せになる技術
https://www.amazon.co.jp/dp/4569825303/
・裸でも生きる 25歳女性起業家の号泣戦記
https://www.amazon.co.jp/dp/4062816164/
◆他者にぶらされない(相対評価ではない)
しっかりとした目標を持って、
地道な努力を積み重ねることによって
他の人が到達しえなかった、
遠い場所まで行くことが可能になる。
◆「あなたは運がよいですか? 悪いですか?」
松下幸之助は、
採用面接で必ずこう訊ねたそうだ。
そして「運がよい」と答えた人しか
採用しなかった。
なぜか?
この質問で、
自分が生きていることそのものなど、
当たり前と思いがちな小さなことでもプラスにとらえて、
感謝できる人かどうかを知ることができる。
感謝とは、
「ありがとう」を言うこと。
「有り難い」ことばかり起こるので、
「ありがとう」。
その人の心の位置が、
運がよいか悪いかを決める。
それが分かって、
松下幸之助は運がよいと答えた人だけを
採用したのかもしれない。
逆にいえば、
不幸(不運)はチャンスのきっかけでもある。
不幸はその人の人生に、
誰も経験できないような感動的な
ストーリーをもたらしてくれる
素晴らしい出来事なのだ。
◆大切なことは自分の中にぶれない価値観をもつこと。
そのひとつの基準は、
長い時間を経ても価値を感じられるものであること。
本物を見極めるには、
「本物」の人に触れること。
◆将来の不安に備えることを考えるよりも、
今の自分の中身が成長するような投資をする。
・ネットや本、また家族から素晴らしいと感じる人を知る
・素晴らしい人に出会う
・その価値観に触れ、前に進む
◆必要とするお金を最小にする
まず「お金」に縛られない働き方をするためには、
自分が必要とするお金を最小にするのが一番。
そうすることで、
お金が余る確率が増えるから、
少ないお金で幸せになれるのであれば、
結果的にお金に縛られる確率が減る。
では、自分が必要とするお金を最小にするには
どうすればいいか。
それは本当に必要なものを
必要な分だけ買うこと。
◆他人の幸せのためだけに働くのは続かない
なぜなら、
他人の幸せのためにだけ働くのは消耗し、
疲弊していくから。
やはり、働くことに対して、
自分なりの喜びや意味を見出せなければ持続できない。
利他もすべて自分の幸せのために
(利己と利他の一致)
という考え方が重要。
◆本来、幸せの価値観は多様で、
これが唯一の幸せだというような、
誰にでも当てはまるような正解は存在しない。
その正解を決められるのは、
他の誰でもない、
あなた自身だけだ。
◆人が目指すべき幸せは
他者との比較による相対的な目標ではなく、
自分の中にだけある絶対的なものなのだ。
◆人は幸せになるために、
生きるのであって、
お金のために生きるのではない。
お金が目的ではなく、
目的は幸せになること。
あくまで、
お金はそのためのひとつの手段である。
◆世の中には、
「素晴らしい人」と
「だまそうとする人」、
あるいは「人生を本当に豊かにしてくれる素晴らしい価値を提供するものと」と
「消費を煽るように広告をし、
必要でないモノやサービスを買わせようといるもの」
が存在する。
後者には、
ひどいものになると
詐欺まがいのものまである。
◆「お金」があることと、
「幸せ」はイコールではない。
生きていくためには、
もちろんお金が必要だが、
お金は幸せになるための
手段であって目的ではない。
◆「お金で買えるもの」「お金で買えないもの」、
そして「お金で買ってはいけないもの」の分別がつかないと、
お金と正しく付き合えなし、
「楽して儲けよう」という発想しか
生まれないようになってしまう。