世界でもっとも貧しい大統領 ホセ・ムヒカの言葉 by 佐藤 美由紀
佐藤 美由紀
広島県福山市出身。
フリーライター。
各種の雑誌や書籍に人物ルポや社会レポートなどさまざまなジャンルの記事を執筆。
佐藤真澄名義で児童書の著書がある…
ウルグアイ第40代大統領のスピーチやインタビューから名言を選び出し、
ホセ・ムヒカの人生と思想を解説。
2012年リオ会議の「もっとも衝撃的なスピーチ」も全文掲載…
目次
第1章 質素の哲学
第2章 理想への闘い
第3章 指導者の言葉

MEMO
ホセ・ムヒカの言葉
◆人生はもらうだけではダメ!
まずは自分の何かをあげること。
どんな貧しい状態でも、
必ず自分より貧しい(悲惨な)状態の人に
何かをあげられる。
◆マーケットに自分の命を売り、
必要でもない物を買い漁り、
ローンを支払いながら人生を過ごしていたら、
あっという間に老人になってしまう…
◆孤独は、
死の次にもっとも悪いことかもしれない。
しかし、
その経験と時代を生きた人こそ、
今がある。
◆物を持つことで人生を複雑にするより、
好きなことができる
自由な時間のほうが大切。
◆次々と物を購入する超消費主義の中で生きるには、
お金を得るために、
より多くの時間を労働に費やす必要がある。
つまり、
超消費主義は、
「自由な時間」を
私たちから奪ってしまう。
◆人間のもっとも大事なものが
「生きる時間」だとしたら、
この消費主義社会は、
そのもっとも大事なものを
奪っている。
◆私たちはもっとも肝心なことを忘れてしまい、
人類の幸福とはほとんど関係ないことに、
人としての能力を無駄使いしている。
◆自由になるための闘いというのは、
どのくらい自由な時間を確保できるかにかかっている。
物であふれることが自由なのではなく、
時間であふれることこそが自由である。
◆自分の人生の時間を、
好きなことに使っているときが、
本当に自由なとき。
自分の家族の物質的な欲求を満たすために
働く時間は自由ではない。
◆人が物を買うときは、
お金で買っているのではない。
そのお金を貯めるために割いた
人生の時間を買っているのだ。
◆「物」であふれることが自由なのではなく、
「時間」であふれることこそが自由である。
◆質素は、
「自由のための闘い」
である。
◆我々は、
まるで消費するためだけに
生まれてきたかのようである。
それができないとき、
不満を持ち、貧しく、
そして、
自己疎外感を抱く。
◆貧乏とは、
欲が多すぎて満足できない人のことである。
私は、
持っている物で贅沢に
暮らすことができる。
◆環境のために闘うのではあれば、
人類の幸福こそが環境の一番大切な要素である
ということを覚えておかなかればならない。
◆貧乏な人とは、
少ししか持っていない人ではなく、
無限の欲があり、
いくらあっても満足しない人のことだ。