ソロー「森の生活」を漫画で読む by ヘンリー・デイヴィッド・ソロー, ジョン・ポーセリノ
シンプルな生き方を提唱して、名著のほまれ高い『森の生活』。
実際に読むと長大で難解なこの作品を、選び抜いたソローの文章とジョン・ポーセリノによるシンプルな描線で漫画にしたのが本書です。
目次
はじめに
Prologue
Part One
Part Two
Part Three
Part Four
おわりに

MEMO
ソロー「森の生活」を漫画で読む
◆人は最も富んでいるとき、
考えることが最も貧しくなる。
◆わたしを従わせようとするなら、
わたしが頼っている原理より高い原理を持ってこなくてはならない。
◆なぜ成功しようとあせるのだろう。
なぜ、仕事を成し遂げようと必死になるのだろう。
人が仲間と歩調が合わないとき、
それはおそらく、
その人が仲間とちがう太鼓の音を聞いているからだろう。
その人の耳に響いている音にあわせて歩ませてあげればいい。
それがどんなリズムであろうが、
どんな遠くから響いていようが。
◆わたしが森へ行くことにしたのは、
落ち着いて生き、
人生の本質的な部分にだけ直面し、
人生が教えなくてはならないことを学べるかどうか確かめ、
そして死ぬときに、
自分は本当の意味で生きてこなかったと
思い知らされるようなはめにならないためだった。
わたしは実験から、
少なくとも次のことを学んだ。
夢の指し示す方向に自信を持って進み、
自分の思い描いた生活をすれば・・・
普段は思いもよらない成功を手にすることができる。
天国は頭上にもあり、
足下にもある。
◆愛より、富より、名声より、
真実がほしい。
わたしは、
本当の豊かさを楽しめる貧しさがほしい。
◆どんなに自分の人生がみじめでも、
それを受け入れて、
それを生きよう。
信仰と経験から堅く信じているのだが、
この世界で生きることは苦行ではなく、
遊びなのだ。
シンプルに賢く生きてされいれば。
◆哲学者であるということは
単にうがった考え方をするのではなく、
学派を作るのでもなく、
知恵を愛し、
知恵の命じるがままに、
質素で、他人に頼らず、寛大で、
信頼を基盤においた生活を送るということだ。
そうすれば人生の問題のいくつかは解決できる。
それも論理的にだけではなく---
現実的にも。
◆物資的な文明のなかにあっても、
原始的な辺境の地で生活すれば、
ありがたいことに、
人生で本当に必要なものは何か、
それを手に入れるためにはどうすればいいかがわかる。
◆本当に必要なもの以外すべて捨ててシンプルに、
自然と一体になって暮らし、
情熱を自分の仕事に捧げれば、
「思いもよらない、めったにない成功が得られる」。