小さいことにくよくよするな! by リチャード カールソン
アメリカ合衆国の作家・心理療法士・動機づけ講演者の
リチャード カールソンさんの著書です。
しょせん、すべては小さなこと!
もっと優雅に人生を送るための、
今日からすぐにでも始められる
具体的な戦略を紹介!
「小さい事にくよくよしない」
癖を身につけると、
人生は100%完璧にはならなくても、
あるがままの現実を抵抗なく
受け入れられるようになる…
穏やかに生きるための二つのルール:
・小さいことにくよくよするな
・すべては小さなことだ
目次
小さいことにくよくよするな!
完璧な人なんて、つまらない
成功はあせらない人にやってくる
頭で悩みごとの雪だるまを作らない
思いやりは訓練で育つ
死んでも「やるべきこと」はなくならない
人の話は最後まで聞こう
人のためになにかする―こっそりと
相手に花をもたせる
いま、この瞬間を生きる〔ほか〕
MEMO
◆直感を信じる
なぜあのときああしなかったんだろう?
そう思ったことがどれだけある?
そうすべきだと直感したのに、
あえてそうしなかったことが何度ある?
自分の直感を信じることは、
なにをすべきか、どう変えるべきかを告げる
心の奥の声を聞き取ることだ。
多くの人は、心が告げる直感に耳を貸そうとしない。
深く考えもしないで結論が出せるわけがないと思ったり、
明らかに正しい答えが出てくるのを恐れて。
「そんな答えなんか、正しいはずがない」とか
「そんなことできっこない」と自分を説得しつづけたあげく、
心の奥の声を打ち消してしまうのだ。
今日から直感を信じてみよう。
あなたの人生が大きく変わることがわかるから。
◆幸せは今いる場所にある
悲しいことに、私たちの多くは幸せになるのを延期しようとする。
それも無限に。
「いつかきっと幸せになるはずだ」と自分に言い聞かせて。
学校を卒業したら、就職したら、昇進したら、
借金の返済がすべて終わったら…
きっと幸せがやってくる。
結婚したら、子どもが生まれたら…
人生はもっとよくなるはずだ。
そう、それは延々に続く。
人生はどんどん進んでいく。
幸せになるのは今この時をおいてない、
というのが真実だ。
今じゃないとしたら、いつ?
あなたの人生は常にチャレンジに満ちている。
そう自覚して、とにかく今幸せになろうと決めるのがいちばんだ。
◆人の意見のなかには一粒の真実がある
ほとんどの人が自分の意見は正しいと感じている。
そうでなければ人に聞かせたりはしないはずだ。
しかしそこで問題になるのが、
自分の意見と人の意見をくらべるクセである。
相手の意見が自分と合わないとき、
ばっさり切り捨てようとする。
自分はそれでいいが、
相手はくさされた感じになり、
どちらもなにも学べない。
間違いではなく長所を見つけようとすれば、
どんな意見にもなんらかの長所は見つかる。
こんど誰かが意見を口にしたら、
判断や批判をくだすかわりにその意見に
なんらかの真実がないかどうか考えてみよう。
◆謙虚になる練習をする
謙虚になることと心の平和は切っても切れない仲。
自分を誇示したい気持ちが少なくなればなるほど、
心の平和が増す。
自分を誇示するのは危険な罠だ。
業績を自慢したり、優秀な人間だと人に思わせようとするのは、
とてつもないエネルギーがいる。
自慢に走るとよくやったと自分をほめる気持ちや、
なにかを誇りに思う気持ちが薄れてしまう。
それだけではない、
自分を誇示すればするほど人から疎(うと)まれ、
自慢せずにいられない不安な人なんなんだと陰口をたたかれ、
ひんしゅくすらかう。
皮肉なことに、人から認められなくてもかまわないと思うと、
かえって人は認めてくれるようだ。
みんながひかれるのは、もの静かで自分に自信をもち、
よく見せようとか、正しいのはいつも自分だとか、
すべてを自分の手柄にしようとしない人だ。
自慢する必要のない人、
自分のエゴからはなく心から相手と話し合える人は、
ほとんどの人から愛される。
◆毎日、一人きりの静かな時間をもつ
ほんの10分の瞑想でもいい、
自然のなかで過ごすのもいい、
10分間の入浴を楽しむのもいい。
自分だけの静かな時間をもつのはとても重要だ。
一人きりの時間をもつと、
その日の騒音や混乱が薄らいでいく。
◆1年たてば、すべて過去
いまの状況がなんであれ、
それが今起きているのではなく、
1年後に起きるのを想像するだけでいい。
次に「これはそんなに重要な問題なのか」と自分に聞いてみる。
本当に重要なことも万に一つはあるどろう、
だが、ほとんどはたいしたことではないのだ。
配偶者、子ども、上司とのもめごと、仕事の失敗…
問題はなんであれ、1年たてば気にならなくなるはずだ。
人生のその他もろもろの出来事の一つにすぎなくなる。
◆今、この瞬間を生きる
かなりの部分、私たちの心の安定は、
今この瞬間をどれぐらい生きているかにかかっている。
昨日や昨年起きたこと、
明日起きるかどうかわからないことに関係なく、
あなたが生きているのは、今この瞬間なのだ。
私たちには今しかない、
コントロールできるのは今しかない。
今この瞬間に焦点をあてれば
不安を押しのけることができる。
不安は将来起こるかもしれないことに、
くよくよすることで生まれる。
貧乏になったらどうしよう、
子どもが非行に走ったらどうしよう、
年とって死んだら…不安のタネはつきない。
不安をなだめる最善策は、
今、このときを考えること。
◆人の話しは最後まで聞こう
できれば会話を始める前に
「じっとがまんするんだぞ」
と自分に言い聞かせる。
相手が話し終えてから口を開け、
と自分に命じる。
そんな簡単なことで人間関係がどれほど変わるか、
一度ためしてみれば、
きっと驚くにちがいない。
話をちゃんと聞いてもらったことで、
相手はふっと緊張をほどく。
相手をさえぎるのをやめれば、
こっちも気持ちがラクになる。
動悸(どうき)も脈拍もゆったりしたリズムになり、
なにより会話が楽しめるようになる。
◆死んでも「やるべきこと」はなくならない
あなたがどんな肩書をもち、
どんな仕事をしていようと、
自分の幸せと愛する人たちの幸せがなにより重要だということを
忘れてはいけない。
すべてをやりとげることにこだわるかぎり、
心の平和は訪れない。
ほとんどのことは待ってもらえる。
仕事のうえで本物の「緊急事態」と呼べるものなんて、
めったに起きないのだから。
人生の目的は、すべてをやりとげることではなく、
その一歩ずつの過程を楽しみながら、
愛情のある暮らしを送ることにある。
そう自分に言いきかせることで、
「やるべきこと」のリストを片っぱしからやっつけたいという
欲求をコントロールできるようになる。
あなたが死んでも、やりかけの仕事は残ることを忘れないように。
それはだれかがやってくれるのだ。
できないことにくよくよ悩んで、
貴重な時間をむだにするのはもうやめよう。
◆思いやりは訓練で育つ
なにをするかはそれほど重要ではない、
なにかをすることが重要なのだ。
マザー・テレサが
「私たちはこの世では大きなことはできません。
小さなことを大きな愛でするだけです」
と言ったように。
思いやりは、小さいことにくよくよするクセを直してくれ、
ありのままの自分に感謝する気持ちを育ててくれる。
目が見えること、
人から愛されていることといった人生の奇跡について考えると、
自分が「大変なこと」と感じていることは実は
「小さなこと」にすぎず、
自分自身で「大変なこと」にしているだけだとわかる。
◆成功はあせらない人にやってくる
自分がほしいもの-心の平和-をもっていれば、
自分の欲望や願望や不安にとらわれずにすむようになる。
それがあれば集中力が高まって自分の目標に到達しやすくなり、
人にお返しをする余裕も生まれる。
◆完璧主義な人なんて、つまらない
こんなはずじゃない、
もっとよくなるはずだと思い込む
いつものパターンに落ち込んだら、
いまのままの自分でいいんだと
心の中で言い聞かせること。
批判するのをやめれば、すべてはうまくいく。
人生のあらゆる場面で
完璧主義を捨てるようになれば、
人生はそれ自体で完璧なことに気づくようになる。
◆穏やかに生きるための2つのルール
1)小さなことにくよくよするな
2)すべては小さなことだ
この考え方を人生に取り込めば、
もっと穏やかで愛情豊かな自分を育てることができる。
◆もう一つの生き方
人生にもっと気楽にたち向かうクセを身につければ、
「なすすべもない」ような問題もなんとか
なりそうに感じるようになる。
ストレス源だった事に対しても、
前ほど動揺しなくなる。
幸いなことに、
もう一つの生き方がある。
周りの人たちともっと共感しあえる、
穏やかで優雅がな生き方だ。
その生き方とは、
「すぐ反応する」クセを「客観的に見る」
という新しいクセと入れ替えることから始まる。
この新しいクセを身につけることで、
より豊かで満足できる人生を送れるようになる。