ブライアン・トレーシーの「自己変革」 by ブライアン・トレーシー
1944年カナダ生まれ。
米国カリフォルニア州に本社をおく研修&コンサルティング会社、
ブライアン・トレーシー・インターナショナル会長。
これまで45カ国で400万人以上に講演し、
1000を超える企業でコンサルタント、
トレーナーを務めた成功哲学の世界的権威である
ブライアン・トレーシーさんの著書です。
かつてない厳しい経済状況の下、
われわれを取り巻く雇用環境も大きく変化している。
配置転換や転職が当たり前の時代になり、
時には不本意な解雇や突然の失業に直面することもある。
こうした危機はむしろ人生を見直す大きなチャンスになる。
これまで日常に流されて、
そもそも自分がどんな人生を送りたいかを
自覚していなかったのではないか。
漠然と抱いていた、
あるいは心の奥底に眠っていた願望が
目的として意識化され、
その実現のための道筋が具体的に見えてくる…
目次
INTRODUCTION 変わりゆく世界
1 自分の可能性を信じよ
2 あなたは何者か
3 あなたの望むことは何か
4 あなたの値打ちはどれだけか
5 景気に左右されずに望む仕事に就く方法
6 どうやって抜きん出るか
7 自分を最大限に生かすには
SUMMARY これからあなたは何をしますか?
MEMO
◆書類はTRAF方式で処理
Toss(廃棄)
Refer(委託)
Action(実行)
File(ファイル)
◆ABCDEメッソドで優先順位を決める
A(非常に重要)
B(やるべきだがAほど重要ではない)
C(してもしなくてもあまり影響がない)
D(他人に委託するか外注する)
E(やめる)
◆生涯学習の3つのカギ
- 毎日最低1時間読む
- 移動中はオーディオプログラムを聴く
- 専門分野の学習コース、セミナーに参加する
◆人生の黄金律
自分がしてほしいことを他人にもしてあげる。
◆課題(目標・問題)はマインド・ストーミングで解決せよ
まずは、紙を用意して最上位に疑問形で
課題(目標、問題)を書く。
次に、その課題の答えを少なくとも20個書き出す。
必ず20個以上書き出すのがポイントである。
書き終えたら、もっとも効果がでるものをひとつ
選んですぐ実行に移す。
◆求められている5つの資質
- 知性
- リーダーシップ能力
- 品格
- 好感のもてる人柄
- 有能さ
◆明確な目標を設定せよ
目標設定は成功の「カギを握るスキル」である。
成功の決め手は目標にある。
他のすべては付随的なものにすぎない。
- 本心で何を望んでいるか見極める
- それを明確かつ具体的な言葉で書く
- 目標にデッドラインを設ける
- 行動計画をリストアップする
- 行動計画を優先順位に並べ替える
- 計画に基いて行動する
- 毎日目標に近づくための何かをする
◆貢献度を高めよ
稼ぐ力の最大の決め手となるのは、貢献度である。
報酬は、他者に対するあなたのサービスの価値と必ず正比例する。
収入は、他者に対するあなたの貢献の価値をそのまま反映したものである。
稼ぐ力を上げるためには、
あなたの貢献の価値を上げなければならない。
◆私たち皆、自営業である
最初の仕事に就いてから退職するまで、
あなたは自営業なのだ。
給料を払ってくれるのが誰であろうと、
あなたはあなたのために働いている。
あなたは、あなたという従業員一人だけのベンチャー企業、
「自分株式会社」の社長である。
あなたの会社が競争市場で売る製品はただひとつ、
あなたが提供するサービスである。
あなたが犯す最大の過ちは、
自分以外の誰かのために働いていると考えることである。
あなたは常に自分で自分を雇っているのである。
このように考えると、世の中の見方ががらりと変わる。
◆あなたにとってもっとも価値のある資産とは?
あなたの最も価値の高い金融資産は何か?
それは、「お金を稼ぐ能力」である。
◆目標は…
「私は」という言葉で始める。
「私は」の後は行動を表す動詞を続ける。
「私は○○円稼いでいる」
「私は体重○○キロになっている」
「私は○○を達成している」
「私は○○を手に入れている」
◆3つの敵
あなたの夢と希望を妨害しようと現れてくる3つの敵がある。
- ぬるま湯の環境
- 学習性無力化
- 早くて簡単で楽な方法を求める人間の本性
◆未来から現在を見る思考法
「5年後の理想像」を作って、
「未来から現在を見る」思考法を実践してみる。
5年後の自分を思い描き、
そのとき自分の人生はあらゆる面で理想的なものになっていると想像する。
そして、5年後の未来の理想的地点からさかのぼって現在の自分を見る。
今の自分からなりたい自分に到達するために、
たどらなければならないステップを想像してみる。
そして、最初のステップを決める。
次に、夢に向かって、確信をもって踏み出す勇気を持つ。
◆法則や原理の本質にあるもの
いろんな法則や原理の本質にあるものは
「あなたは普段考えている通りの人間になる」ということだ。
この世で唯一あなたがコントロールできるのは
自分自身の考え方である。
思考を自分の望んでいるものに向け、
望まないものについては考えない訓練をすれば、
前向きで楽天的でいられ、
人生に振り回されずにすむ。
幸せな成功者に習慣になっている考え方を訪ねてみると、
必ずといっていいほど、
自分が望んでいるものと、
それをどう手に入れるかについて常に考えている。
◆信念の法則
確信をもって信じたことは必ず現実となる。
信念が現実を作る。
◆思考の力
思考が原因であり、
状況は結果である。
思考には創造の力がある。
心に思い描くことは、
良くも悪くもエネルギーの力場を作り出して、
あなたを目標に近づけ、
目標をあなたに近づける。
◆原因と結果の法則
どんな結果にも必ず原因がある。
望む結果が明確にわかっていれば、
自分が望むものをかつては持っていなかったが
今は手にしている、という人を見つけ出せばよい。
その人と同じことをすれば、
いずれ自分も同じ成果を獲得できる。
◆なぜ人並み以上に成功する人がいるのだろうか?
ある人々が、
人並み以上に成功する主な理由はきわめて単純である。
人と違う考えをし、
違う決断をし、
違う行動を取り、
違う成果を得るからだ。
これに気づけば、
世の中を見る目はがらりと変わる!
◆いちばん給料の高い仕事
いちばん給料の高い、
いちばん重要な仕事は何か?
実は最も重要な仕事とは…
「考える」ことである。
考えを深めるほど、
良い決断ができる。
決断がよければ、
それだけ良い行動が取れる。
良い行動が取れれば、
良い成果が得られる。
長期的にも短期的にも、
思考の質が人生の質をほぼ決定する。
思考の質は、
あることをした結果、
しかなった結果どうなるか真っ先に考え、
それから最も重大な結果をもたらす可能性のある
行動に時間と労力を注ぐ能力があるかどうか、
これで大体わかる。
◆人生のターニングポイント
30代から40代で新しい分野に転職して
成功した男女に調査が行われた。
彼らのほとんどが、
自分の人生のターニングポイントは
「思いがけず失業したこと」だと答えた。
会社の吸収合併、倒産、
自社の製品やサービスの需要の急減、
上司との軋轢(あつれき)。
突然仕事がなくなり、
寒空の下に放り出された。
このときに、
彼らは我と我が身に問かけた。
「自分は人生で本当は何をしたいのだろう?」
思いがけない失業が、ターニングポイントとなった人は、
自分の人生を振り返って、
失業がキャリアや人生を大きく変えるきっかけだったと気づく。
今となればその変化を感謝とともに思い出し、
失業してよかったと思えるかもしれない。
ダーウィンは、
「種の中で最も知能が高い者や強い者が必ずしも生き残るわけではない。
変化に最も適応する者が生き残るのだ」
と言った。
人生をじっくりと見つめ直し、
自己変革できる能力が、
あなたの健康と幸せと満足を
大きく向上させる。
それこそが、
あなたの人生でいちばん大切なことかもしれない。